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80.帰ってく来れたけど···なぜまたハードなの?

いいね、ブックマークありがとうございます!

昨日は皆でゆっくりしたあと軽く食事を食べて早々に寝てしまった。全員が疲れている様子だった。

さすがにみずほも疲れていてツッコミたいことが沢山あったが、竜人国の布団でスヤスヤと寝ました。


朝起きると開口一番に「何で皆で寝てるの?」と言った。

みずほの周りにはことこや騎士A.Bだけではなく、宰相や王弟、サルヴァまで部屋で寝ていた。

さすがに人数が多かったようで床でざこ寝状態だった···

「ふぁぁ、おはよう。早起きだな?」と欠伸をしながら隣で寝ていた国王陛下が言った。


「おはよう!!何で皆ここで眠っているの?自分達の部屋があるでしょう?身体が凝り固まるよ?」


「俺達は人間と違って貧弱じゃないから、どこでも眠れるぞ。それに一部を竜化すれば硬い地面やトゲの上で眠れるぞ?」


「国王陛下!!みずほ様はなぜ皆で寝ているのかを知りたいと言ってますよ?話が逸れてます。みずほ様が寝たあと誰が一緒に寝るか揉めたのです。それでどうせ部屋が広いなら皆で寝ることになったのです。」


困った時はすかさずルダスさんがフォローしてくれるが今回の説明は意味がわからない。



「へ?何で揉めるの?一緒に寝なければいいと思うけど?」


「お忘れですか?私達は順番寝ることが決まっていたでしょ?だからそれは覆ることがありません。ただその中に王弟君と宰相にサルヴァ様まで一緒に眠りたいとかいうから···ッチ、失礼しました。感情が荒ぶりました。まあこれからは皆で寝ますので我慢して下さい。」


「はぁ、い」と仕方無しに頷いた。本当は断りたかったが、心配をかけた分断れなかった···これから毎日皆で寝ることになる。

王弟から「うわぁ〜これは川の字ですよね?」と興奮されるが、「川の字にしては多すぎますよ?」と冷静に返すのだった。



その後朝食を簡単に食べて話し合いをすることになった。


ことこと騎士A.B以外が執務室に集まり、改めてみずほは謝った。「心配かけてごめんなさい。迎えに来てくれてありがとう。怪我も完璧になりました。」と皆に頭を下げた。



「あぁもうそれは大丈夫だ。あの怪我には肝が冷えたぞ。今度からは何か自分に異変があった時はすぐに教えてくれ。」と国王陛下が代表して答えた。


「分かったよ。ありがとう!!」


「ただし皆に心配をかけた罰として我々の仕事を手伝ってほしいのだが···ここずっと仕事をしていなかったことで溜まっている。」


うん何となく仕事が溜まってるのではないかと思った···執務室の床や机には書類が大量に重なり合っている。これは寝れずに仕事かな?


「いいよ!誰が手伝うの?」


「エルフとサルヴァ様以外にお願いしたい。流石に他国の者に国内の情報は教えられない。サルヴァ様はことこ様と遊んでほしい。エルフは料理を作ってくれないか?この部屋の奥にキッチンを作った。国内で採れる食材や調味料は準備した。ただオーブン?と冷凍庫は準備できなかった。」



「あぁ大丈夫だ。もし足りないものがあればマイホームへ行きたいのだが、みずほ様いいだろうか??」



「もちろん。エルフ君大丈夫だよ。1人で調理は大変じゃない?騎士団長も連れて行ってよ!」


「は?私はみずほ様の護衛のため離れることは出来ません。」


「騎士団長は料理が下手なのでいりません。では作ってまいります。」


「は?おいちょっと待て!私は料理上手だぞ」とその後は大騒ぎをして負けず嫌いな騎士団長はエルフの料理を手伝いに行った。




では、それ以外の竜人達で執務室の書類の山を片付けますか···と言って始めてみたものの全く進まない。なぜなら何を書いてあるのかさっぱりわからない、フォーマットがぐちゃぐちゃ、いつの書類かすら分からなかった···


「国王陛下、この書類達っていつもこんな感じなの?」


「あぁそうだぞ。大体こんな感じで書類が上がって来たものを俺たちで処理をする。」


これは終わらないわ···と思った。

「この書類ってもっと見やすくしてもいい?最初は扱いにくいかもしれないけど、楽ちんになるよ!」


「そんな事ができるならお願いしたい!!!実は困ってたんだ···字が汚くて読みにくくてな。ハハハ」



困ってるなら改善すればよかったのに···と思ったけど口には出さずに提出資料の書き方の見本を作成した。

ササッと用紙に枠を書き入れて、枠の部分に

提出日、宛名、差出人、題名、内容

要、補足、期日を記入し、あ、備考欄も入れたら大丈夫かな??

定規がないから少しガタガタだけれど仕方ない。



「作ってみたよ!この見本を各部署に配って、これの通りに書いてもらうのはどうかな?それかこの紙をコピー、じゃなくて印刷かな?移す魔法ってある??」



「あぁあるぞ!複製魔法が使えるものが文官にいるから任せよう!!しかしすごいな···」


「本当ですね。いつもどこに何が書いてあるのが分からなくて苦悩していたのですよ。気付いたら期日が過ぎてしまった書類もあったり、、、まぁ私達より大変だったのは宰相ですがね。」


「あぁ宰相が1番初めに全てチェックをし、私達に書類が回されてくる。それでもキツかったのだがなぁ、、宰相はもっと大変だったろう?」


「は、い。読めない文字に意味をなさない言葉や記号···この通りにやれば···寝れるうぅぅぅ、、うふふふふ」と無言の涙を流しながら笑っている姿にみずほは引いたが、それだけ大変だったのだと納得した。

本当に書類達が酷かった。期限や重要性に仕分けしようとしたらそんな話の問題ではなかった。社会人1年目というよりも小学生のあいうえおレベル···すでに1時間以上経過したのにも関わらずまだ見本しか作成してない。


これは先が思いやられるな〜とみずほは思ったのだった。

読んでくださりありがとうございます!

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