3.リリスの秘密。
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「あの、リリスさん? 少し良いですか」
「あら何かしら、お嬢ちゃん」
「これでも僕、成人間近なんですけど……?」
「まぁ、それはごめんなさいね」
アキラはデウスが目的の場所へ向かった後、リリスに声をかけた。
すると彼女は微笑みつつ、悪意のない悪意を向けてくる。そのことに、少しばかりムッとするアキラではあるが、リリスは至って平静に笑顔を浮かべていた。
これが大人の女性の余裕というやつか。
などとアキラは考えつつ、ふと気になったことを訊ねるのだった。
「リリスさんは、どうして司書になったんですか?」
「あら、さっき答えなかったかしら」
「いいえ、はぐらかしたので」
アキラの問いかけに、相手は走らせていたペンをピタリと止める。
そして、取り繕うように言うのだが、少女はやや無遠慮に問いかけるのだった。
「僕にはなにか、リリスさんが隠しているように見えたというか。もしかして、何かに悩んでいるんじゃないかな、って思えたんですけど」
「………………」
対してリリスは、しばし黙り込んだ後に。
どこか呆れたような表情で笑って、こう言うのだった。
「なるほど、ね。貴女も一人前の女の子、ということかしら」――と。
そして彼女は、ペンを完全に置いて。
アキラを手招きして、事務室の奥へと誘うのだった。すると、
「え、これって……?」
「アタシがここの司書になったのは、これがあるから、よ」
「これって、もしかして『古代の遺産』ですか?」
「……えぇ、でしょうね」
そこにあったのは、不思議な素材でできた四角い箱。
前方には文字を打つような板があって、金属線によって繋がっているようだった。見たこともないような形のそれは、まさしく失われた『古代文明』によるものだろう。
しかし今の時代よりも遥か以前にあったとされるそれが、なぜここにあるのか。アキラが首を傾げていると、リリスがこう語るのだった。
「これと同じものが、神界にもあったの。二つは何らかの魔法で繋がっていて、入力した内容を互いに交換できるようになっていたのよ」
「そんな魔法があるんですか!?」
「もちろん、神界の者ですら信じていなかったわ。でもね、アタシは神界のコレを使ってみたの。そうしたら――」
彼女は愛おしげに箱を撫でながら、こう言う。
「アタシにとっては、なにものにも代えがたい経験をしたのよ」――と。
リリスはそうして、懐かしそうに目を細めて話し始めるのだった。
自身の経験したこと。
叶うことのなかった恋物語を……。
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