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【改稿中】地球から来た妖精  作者: 妖精さんのリボン
一章 森と家と遺跡
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プロローグ

プロローグだけ短いです

一話当たり四千字を目安に書いていく予定です

 オンラインゲーム『ペンタングル』がリリースされて二年。仕事から帰った俺は、そいつをやるためにスーツケースを放り投げるように床に捨ててテレビ画面の前に座り込んだ。


『ペンタングル』は急成長中のゲームメーカーが手がけたオンラインゲームの三作目で、リリースの半年前から大きな注目を浴びていた。作り込まれた世界観や良好な操作性、高いやり込み性が特に評価され、また先行配信で多くのユーチューバーにプレイさせて大々的に宣伝したことも話題になったのだ。


 ゲームオタクを自称する俺としてもこのゲームはプレイしておくべきだと思い、早速俺はメーカーに登録されたアカウントにログインしゲームにアクセスした。


 滑らかで美麗なオープニングムービーの後、タイトル画面が表示される。草原ような背景と、タイトルの下に『はじめから』と『設定』のボタンがあるだけのシンプルなものだ。

 とりあえず設定を少々いじくり、俺はゲームをスタートした。


 まずはアバターのメイキング。

 最初に姓と名を聞かれた。名字はふとタイトル画面の草原が思い浮かんだのでロシアの古曲から『ポーリュシカ』、名前はいつもネトゲで使っている俺の好物の『ドリア』にした。ドリア=ポーリュシカ誕生の瞬間だ。

 性別は男にする。年齢は『少年・青年・中年・老人』からざっくり選べるようなので、無難に青年を選択した。


 そして次、種族の選択だ。

『ペンタングル』は主人公の種族を五つの種族から一つ選択することができる。

 画面に各種族の名前とグラフィックと、簡単な説明が現れた。説明文の内容は事前情報でも知っていたが、こんな感じである。



 人間:大地に生きる創造の民

 突出した点は無いが、全体的に高ステータスでバランスの良い種族。唯一『進化』をしない種族だが、熟練ポイントが多く溜まり、カスタマイズ性が一番高い。


 ワービースト:力と結束を重んじる種族

 優秀な物理アタッカーで、さまざまな上位種族に『進化』できる。進化先によって高速アタッカーと重火力アタッカーに分かれ、どちらも強烈な一撃を与える頼もしい種族。魔法は少し苦手。


 エルフ:大樹を信仰する叡智の民

 最も魔法に長けた種族で、狙撃系の武器の扱いも上手い。耐久は低いため接近戦は苦手だが、基本的に前線に出ないため場保ちは良い。極める魔法の種類によって進化先が分かれる。


 ドワーフ:技術を尊び火を崇める種族

 火力は物足りない一方で、耐久が高く器用に色々なことができる種族。ドワーフのサポートは最終盤まで頼もしく、条件付きで超火力を出すこともできる。


 ピクシー:自然を愛し歌を愛する種族

 身体が小さく、素早さはダントツだが、全体的なステータスは低め。特に物理への打たれ弱さが悩みとして付きまとう。しかし、特別な道具『スイッチジェム』を使うことでさまざまな能力を使い分ける。上級者向けの種族だが、人間以上の万能性を持つ。



 このメーカーはゲームバランスの調整に定評があるため、おそらくどれを選んでもさほど後悔はしないだろう。


 俺は事前に決めていた通り、五番目の『ピクシー』を選択した。『ピクシー』は背中に虫のような羽を持つ華奢な種族で、公式によると身長は三〇センチほどらしい。

 なぜ『ピクシー』にしたかと言えば、見た目が可愛かったのもあるが、『上級者向け』というフレーズにゲーマーとしての血が騒いだのである。


『ピクシー』を選択すると選択した種族は変えられないという主旨の警告が表示された。迷わず次に進むと、外見の設定画面へ。

 三〇分かけて豊富な素材から綺麗な空色の髪のキャラを作り上げると、いよいよ初期設定が終わった。


 外見を決定すると『ペンタングル』の世界へようこそ、と今人気の声優のナレーションが聞こえてきた。


 あれから二年が経ち、『ペンタングル』は何度かアップデートされ、現在もサービスは続いている。ランキング入りを目指すようなガチ勢からは一歩引き、カンストしたレベルを振りかざすようにゲーム内のあらゆるマップに出向いては散歩していた。

 何が楽しいんだとよく聞かれるのだが、ストーリーにも絡まない誰も行かないような場所までしっかり作り込んであるスタッフのこだわりを見つけると嬉しくなるのだ。


 あまり家には帰って来れないが、俺は帰宅するとテレビの前に陣取って動かないのが普通だった。このゲームは俺の日常の一ページになっていたのである。

 その日も俺は、決められた手順でゲーム機を立ち上げ、パスを入力してゲームにログインした。


 そして、テレビから突如としてまばゆい光が放たれ、俺はいつの間にか意識を失った。

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