21話:夏期の米国短期留とセリカGT購入
列車は2階建ての大型列車だった。出発後、飲み物が配られた。箱にお水、オレンジジュース、ソーダ類が入っていて好きなだけとって良いよ、との事。次に、アムトラックの箱に入ったスナックの詰め合わせも配られた。車両の後ろにコーヒーサーバーがあり、コーヒーも飲み放題でした。走りはじめてしばらくは内陸部を走行してた。
しかし、突然あらわれる太平洋。サーフィンしてる人がたくさんいて、とっても海に近いところを走っていた。約3時間でサンディエゴのサンタフェデポ駅に到着しました。そこから、ホストファミリーの家に電話すると駅まで迎えに来てくれた。これでシアトルからサンディエゴまで3日間の列車の旅が終わった。
家に帰ると、同じ年のケイティが写真を見せてと言うので、見せると、羨ましいと、多くの写真を興味深げに見ていた。そして、疲れていたのでシャワーを浴びて、パンを少し食べて、床についた。翌日は、朝、7時にカリフォルニア大学サンディエゴ校UCSDエクステンションに出かけて車で送ってもらい、30分程で到着した。
今回の参加者、イタリア人20人、日本人12人、香港4人、カナダ3人、ほかにはスイス、ドイツ、中国、アルゼンチン、ドミニカ共和国といった国々からの参加生。それぞれ、お互いに、英語で自己紹介をして、UCSDエクステンションに行き、学校関係者に説明を受けた。そして、昼食をとってから、何か質問はないかと聞かれて数人が質問し担当者が答えた。
その概略を説明すると午前中は朝7時に起き、8時からカフェテリアで朝食。その後9時から12時まで英語の授業。授業はレベル別の4クラスに分かれる。海藤和子は一番上のクラスで、最初は、先生が用意したスライドを使いながら討論し、慣れてくると、スライドなしで生徒か議題を提出して、それについて英語で討論をするという高度な内容だった。
日本人の数は下のクラスに行けば行くほど増えてた。その中で外国人だけのクラスで学べた事は後から考えるととても有意義だった。午後はアクティビティタイムとして、日によって様々。特に水曜日はピックデイといって、ビーチ、モールなどの選択肢から選んで好きなところに行ける。スポーツはバスケットボールが主流で、サッカーをする時間もあった。
夜にワークショップがある日もあり、休日は1日を使って様々な所を訪問した。サンディエゴ動物園とバルボア・パークなどの公園などに出かけた。安全面は常にUCSDのボランティア・アメリカ人が同行してくれるので大丈夫。サンディエゴはアメリカ国内で1、2の治安の良い街で、人々が比較的裕福なことで知られている。当然UCSDボランティアの人は危険な所には連れていかないので、その点は安心できた。
次にサンディエゴで驚いたことの1つ目は、気候。気温25度ぐらいが1ケ月ずっと変わらず、雨が降らない。そして湿度がほとんどないのでバスタオルなどは一晩で乾く。2つ目は、基本的に車社会。スクールバスが当たり前のアメリカは、フリーウェイといって無料の高速道路網が敷かれてる。カリフォルニア大学サンディエゴ校は非常に広く、スクールバスは、その構内も走っていてビーチまでそれで行けたのは衝撃だった。
今回の留学で印象に残った事の1つ目は、積極的に自分から動かないと何も状況は変化しない。初めて作った友達はカナダ人だったが、その時も自分から話しかけた。それらの経験から積極的に自分から動いていくから、世界は広がっていくのだと痛感した。日本人の悪い癖で、英語を1語1語切って話す癖があるが、ネイティブは立て板に水のように英語が駆け抜けていく。
しかし、海藤和子は、前回で耳が慣れていたので全く問題なかった。2つ目は「音楽に国境がない」ということ。タレントショーというのがあって、各自が特技を披露する。その時、私は持参した、ソロバンを使い、1から10までの足し算をあっという間にやって、みんなに驚かれた。
また、歌を歌うのも好きで、流行歌を熱唱するとおおきな拍手をもらった。これにより、音楽の持つ力の素晴らしさというものを感じるとともに、音楽もまた1つの言語なのだということがわかった。