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科学エッセイ 原子を想像する

みなさん、原子って見たことあります?そう、科学者がその存在を疑わない物質を構成する小さな存在。最近ではそのまた下にある素粒子なんっうものまで考え出していますが、今回のテーマは原子です。


ここで俺は見たことないなぁ、興味もないしというあなた。残念ながらそれは嘘になります。興味がないのは本当でしょうが、実はあなたは原子を見ているのです。はい、先にも言いましたが物質を構成するものが原子ですから、物質であるパソコンやスマホを見ているあなたは言い換えれば原子を見ているのです。


なんか、詐欺師が使っていそうな論理展開ですが嘘ではありません。でも原子の事を少しは知っている方は憮然としていることでしょう。

「そうゆうトンチみたいな物言いは止めてくれない?」

はい、止めましょう。では一個体の原子の話をしましょう。実は小さ過ぎて肉眼で見えない原子ですが科学の発想と技術があれば見ることができるのです。実際、画像に映し出されたものが科学雑誌に載っています。でもそれは何だか想像していたものとは違いました。私は原子核のまわりをぶんぶん回っている電子も見れると思っていたのですが現実は甘くない。なんかまあるいぼこぼこが整然とならんでいるだけの写真にがっかりさせられたものです。


では何故私はがっかりしたのでしょう?それは現実が期待していたものとかけ離れていたからです。私は学生の時分から原子を科学モデルというもので説明されてきました。そう、あの原子核の周りを電子がぐるぐる回っているというやつですね。これに似たのには太陽系の惑星運動があります。太陽系を構成する質量の97パーセントを締める太陽が中央にどんと腰をすえて、その周りを惑星が回る。ねっ、似ているでしょう。


でも実際は違った。写真には小さな太陽系の群れなんか写っていなかった。もしかしたら原子ひとつひとつに惑星があってそこに暮らす生き物たちがいるかもしれないという幻想も崩れてしまった。いや、幾らなんでも発想が突飛すぎますか?でも私が学生の頃はSF全盛時代でしたからね。子供の頃には『ミクロの決死隊』なんつう映画を見てびっくりしていましたから。


SFと科学って切り離せません。ある事象を説明するのに一番簡単なのが科学ですから。それが例えエセ科学でもです。国会議員もよく言っていたでしょう?


「それは科学的に立証できるのですか?」

「これは科学的に証明されているのです!」


みなさん、素人が科学を口にした場合、それは殆どエセ科学です。突き詰めてゆくと矛盾が生じます。肩書きを鵜呑みにしないで自分で判断する事を心掛けましょう。


さて、原子です。その前に『物を見る』ってどうゆう事なんでしょう?

「光が物に当たって反射したものを目が捕らえた現象さ。」

おおっ、ご説明ありがとうございます。多分、完璧です。つまり光を反射しない物体、もしくは通り過ぎてしまうようなものは私たちは見る事ができません。例としてはブラックホール。光さえ捕まえて離さない究極の存在。もしくは空気ですか。まぁ、空気は一応反射しているんですけど色々な波長が混ざり合っているので結果として透明らしいです。後、反射量も関係しているのかも知れません。量が少なくて目の光センサーが反応しないのでしょう。


そう、センサー。これこそが物を見る為の僕らの装置。光を受け取りその情報を脳に伝える感覚器官です。そしてレンズ。これは光を屈折させて一箇所に集中させることができるものです。先程も言いましたが光の量が少ないと目のセンサーは反応しません。だからレンズで光を集めるのです。こうする事によって見えなかった物が認識できるようになります。幽霊を見れる人は多分心に大きなレンズを持っています。羨ましいような、そうでもないような・・。


物質にぶつかって反射した光が目の光センサーに届けば、私たちは見る事ができます。でも光の量が少ないとセンサーが反応しません。原子は小さいのでひとつひとつが反射する光の量は微々たる物です。レンズで拡大したとしても元々量が少ないのでひとつひとつは見えません。


なんと言う事でしょう。その存在を疑う余地もない原子なのに私は見る事ができない!見ているはずなのに見えない!フラストレーションが溜まります。まるでぼかしの入ったAVを初めて見た青年期のようです。思いっきり薄目になります。でも見えない。


だから私は想像します。手元にある情報からこうなっているはずだ、いや、もしかしたらこうかもしれない。いやいや、結構、こうだったりして・・。想像には果てがありません。やがて想像は飛躍し小さな原子太陽系を夢想します。もしかしたらこの宇宙も巨大な物質のいち原子群なのかもしれない・・。


夢は広がりやがてひとつの物語となり形になる。それが世に出るかどうかは定かではありませんが夢は欲望を具現化したもの、夢がなければ科学はここまで発展しなかったでしょう。


知りたいという気持ちは人間の根底を構成しているものなのかも知れません。所謂、好奇心というやつですね。俺は別に・・、と思ったあなた。残念ながらそれは嘘だ。あなただって女の子のスカートの中がどうなっているか見たくて、知りたくて毎晩モンモンとしているはずです。えっ、ネットでもう見たって?それも、なんだかなぁ~。



作者より

う~んっ、数値はうろ覚えです。間違っているはずです。気になる方はwebで確認してください。掠っているとは思うんですが・・。

文系のサイトにおいて科学系は傍流でしょうが、少し齧ってみるのも物語りに信憑性を持たせられますよ。例えそれがエセ科学だとしてもね。


-『科学エッセイ』編 完-

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