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私が見た夢2

さて、エッセイなのに何故か続きます。物語と違って話したい事をつらつら書くからこうゆう事態になるのでしょうか?


私は一身上の都合で1年の終わりに学校を休学しました。でもこうしてまた復学しています。1年の時の同級生は既に卒業してしまいましたが新しい学友はみんな良い子ばかりです。今でも時々発作はおきますが、みんな騒いだりせずそれはもう救急隊員かと見まごう程適切な対応をしてくれます。まぁ、一番最初に発作を起こした時はびっくりして何も出来なかったって言ってましたけど。


ですから今は学校が大好きです。いや、言葉が変かな?学校という組織や建物が好きなんじゃないですよ?学生生活が好きなんです。級友と一緒にいる時間と空間が好きなんです。

私がまだ知らないことを教えてくれる先生、そしていらん事までわざわざ喋りまくる級友たち。

学校にこなかった頃の私は一日がとても長く感じていましたが、今はあっという間です。


神さま、なんか時間に細工しました?どう考えても一日が短いんですけど。あっ、でも数学の授業の時だけは長いな。不思議だ。もしかして私は時間の長さを変えられるチート能力保持者なんでしょうか?でも出来れば逆にしてほしいです。楽しい時間こそ長く出来なくては意味がありません。というか自分で制御できないんじゃあんまりありがたくないですね、チート能力。


まぁ、そんなこんなで楽しい学生生活を送れるようになった私ですが、だからと言って闘病生活が灰色だったわけでもありません。いえ、一時は真っ黒な時期もありましたけど何事も喉元過ぎればなんとやらで今ではいい思い出です。


・・、嘘です。思い出したくもありません。だからその話はなしです。そんな私も周りの人に支えられ、なんとかベッドの上で安静しているなら家に帰っていいよとお医者さまに言って貰えるくらいに回復しました。

ふふふっ、がんばりましたよ、私。あのくそニガイ薬もちゃんと飲み続けました。大っ嫌いな注射も呪いの呪文を心の中で唱えて耐えました。


さて、なんで私はがんばったのでしょう?それは小説の続きを書きたかったから。家に戻れればパソコンをいじれます。パソコンの中には私の作品があるんです。あまりの読まれなさに挫けつつも1年間投稿し続けた私の作品。途中で止まってしまった私の物語。でも大丈夫!私は戻ってきたよ、あなたの事を忘れたことはなかったの!


そして家に帰るとベッドには移動式のテーブルと私のパソコンがありました。テーブルはベッドの上で操作出来るようにと父が買ってくれたそうです。ベッドも電動式に変わっていました。高かっただろうに、娘に甘いな!お父さん。でも大好き!・・うん、私も現金なやつだ。物に釣られてしまった。


さて、1時間だけよと母に釘を刺されつつも震える指先でパソコンの電源を入れる私。ぶーんという作動音と共に画面に表示されるオペレーションシステムのアニメーション。


あれぇ~、こんなに長かったっけ?ガリガリいっているから壊れてはいないわよね?あっ、やっと出てきた。うんっ、そうだ、このパソコンってこんなだった。2年もご無沙汰だったから忘れてたよ。きゃ~っ、デスクトップの絵も懐かしい!これは当時私のお気に入りだったイラストレーターさんの絵だ。懐かしいなぁ、戻って来たんだ私。また、あの頃からまたやり直せるんだ。よしっ、リハビリがんばらくては!


でも、今日の私の目的はあなたじゃないからまたね。そう、私は私の作品に会いに来たのよ。私はデスクトップ上にある私の作品フォルダをクリックする。あれっ?開かないぞ。ああっ、2回叩くんだったな。いやはや、こんな基本的な事も忘れるのか。長いな、2年って。


そしてやっとフォルダの中にある書きかけの私の作品を開く。忽ち画面いっぱいにあの時、書いたままの状態で私の作品が表示された。


ああっ、2年も更新していなかった私の作品!途中で止まってしまった物語の中の時間。でも待っていてくれたんだね。ただいま!また会えたね。また一緒に遊んでね。

そして私は自分の書いた物語を読み返す。勿論、自分で書いたものだからあらすじは覚えている。でももう2年もたってしまったのだ。続きを書くなら改めて最初から読むのが筋だろう。


そして私は自分の物語の中に飛び込む。早速主人公が声をかけて来た。うんっ、この人は常に人に気を使う。おかげでいつも厄介ごとに首を突っ込むのだ。次にヒロインが出てきた。この子はとても健康的で明るく何事にもアクティブ。私とは正反対だね。あの頃はただの憧れとして書いていたのかもしれないけど私も変わったの。もう、あなたに私の憧れを押し付けたりしないわ。


そして悪の元締め、大魔王。いやはや、お恥ずかしい。あの頃の私の周りに対する鬱憤が具現化しているね。そうか、あの頃の私はそんなに周りが嫌いだったのか。ううん、否定なんかしないよ。だって本当にそう思えたんだもんね。言葉なんか信じられなかった。励ましなんか耳障りなだけだった。私の望みはそんなことではなかったの。ただただみんなと同じカラダが欲しかった。


でも、大魔王・・。あなたが私に代わって叫んでくれたのね。私が泣いちゃうとみんなが困るから、表面を繕い嘘笑いで誤魔化す私の心の内をあなたが代弁してくれた。・・ありがとう、大魔王。でも、もう大丈夫。私は蘇ったんだ。もうあなたに理不尽なことを言わせたりしない。


でも正義は勝つ!残念だけどあなたには負けて貰います。


あれっ?中々私の見た夢の話に持っていけないな。う~んっ、よしっ!ここは出し惜しみしてもう一回続けよう。という訳で夢の話は次回に持越しです。えへっ、なんか引きが上手くなっちゃったな。よし、このテクニックは本編でも使おう!



作者より

私はエッセイを物語として読むことがあります。その方の人生感をもって、対象となる事柄を自分の声で綴って下さっているからです。花が咲いたよ、暖かくなったね、こんな事がありました。身の回りの変化をその方の感性で文章にしてくださっています。


勿論、主義主張を真っ向から取り上げている方も沢山いて、その方の憤りが文章から飛び出してきそうなこともままあります。そんな檄文を読むと自分も容易く感化され怒りを共有してしまいます。ただ私の場合はネット環境が身近にない為、次の日には頭が冷えちゃうんですけどね。


でも檄文って憧れます。言葉のみで他人を鼓舞する!並大抵のことではありません。絶対神さまが降臨しています。私も言ってみたいんだけども、どの言葉を使えば良いのかさえ分からない。でも檄文は激情の赴くままに文章にしているのです。


おおっ、これだよ!このことを言いたかったんだ!

そんな文章を読んで共感しない訳がありません。ああっ、神さま、一度だけでいいんです。私にその機会と才能を与えてください。私の言葉で聴衆を湧かせたい!それが私の大それた夢なんです。

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