作者の方を夢想する 学生
僕はこの春念願の高校生になった。えっ、大抵は成れるだろうって?うん、そうなのかも知れないけど僕はその大抵の枠に入っていなかったらしいんだ。まぁ、有体に言って成績が良くなかった。但し、全てではない。教科ごとにばらつきが有り過ぎたのだ。
僕は国語と社会科は好きだったが数学と理科には全く興味をもてなかった。英語はどうしてもスペルを覚えられない。50も音のある日本語を覚えられて26文字しかないアルファベットを何故覚えられないんだと先生は言ったが、先生は間違っている。
文字の数は確かに少ないが組み合わせでは膨大な数になるんだ。そして読み方に関して沢山の例外が英文にはある。はっきり言って覚える気にならない。僕はこの国で生きてゆく。だから英語は使いません。世の中にはアルファベットが氾濫しているけどふり仮名さえ振ってくれれば事足りるさ。
そんな極端な成績だから高校へは先生の推薦で進学できました。もしかしたらこの子は天才かもしれないから面倒を見てくれと通常ではあり得ない内申書を書いたらしいです。
もっとも、僕が入学した学校は私立だからお金さえ払えば取り合えず入学出来たみたいだけどね。
そんな僕の趣味は小説を書くことです。いや、ちょっと前までは読むことだったんだけど、別にプロの人じゃなくても小説を書いていいと言うことを知ってしまったのだ。そう、この投稿サイトで!
小説を読むのは楽しかったけと書くのは数倍楽しいです。特に既存作品の二次は最高です!あの可愛らしいヒロインが僕が言って欲しい台詞を、僕が望む行為を僕のためだけにやってくれるのです!
○○君、大好き!○○君、怖いから一緒に寝ていい?○○君ならいいよ。
うおおおおっ!僕も君が大好きだっ!勿論だとも!一体何をしていいんだぁっ!
そんな僕とヒロインの蜜月は続きます。二次嫁?非リア充?内向きベクトル?それっておいしいんですか?
僕だってちゃんと充実した学生生活を送っていますよ?クラスメイトとは挨拶はするし、グループ分けだってちゃんと最後に余った集団に入れて貰ってます。馬鹿なやつらの馬鹿話にだってちゃんと混ざれます。頷いていればいいだけだから簡単です。
あの子可愛いなぁ?いやいや、僕のヒロインの方が数倍可愛いね。
このAV女優おっぱいでけぇ~?いやいや、僕の性奴隷の方がでかいよ。
あいつ、生意気だ。今度締めようぜ?お前たちだけでやれよ、僕を巻き込むな。
本当に現実は我侭なやつらばかりだ。自分の事しか考えていない。
その点、僕は違う。何たって物語の創造主だからね。ちゃんとみんなの事を考えているのさ。でなければ物語が破綻してしまうからね。さぁ、今日も続きを書こう!あっ、なんかこのヒロインも飽きたな。今度はこのアニメのキャラを登場させるか。こっちのキャラもぎゃふんと言わせて僕の虜にしてやる!
そうっ、小説の中では僕は神だ!神だからなんだって出来るんだ。僕にリアルは必要ない。この世界さえあれば幸せなんだ!
ぎゃ~っ!親にネットを解約されたぁ!くそっ!ぶっ殺してやる!
作者より
いや、こんな学生はいないな。居たとしても小説は書かないだろう。書いたとしてもジャンルはファンタジーじゃないはずだ。ファンタジーを書いたとしても・・、いやここら辺で止めましょう。
でも学生さんの書いた物語っていまいち学生らしさを感じられません。多分自分が好きな物語を自分の設定でなぞるだけで満足しちゃって、その枠からははみ出せないんでしょうね。もっと自分に正直になっていいのに。嫌いなやつの名前を悪役に付けて手足をもぎ取り、眼を潰して鼻をこそげ落とせば発奮できると思うんですけど。
ても、現実と妄想の境があやふやになって現実で実行しちゃいそうで怖いのかな?うん、君はまともだ。取り合えず今はね。
はい、学生さんたちにとって作品とは、別の方との出会いのきっかけを得る餌でしかないのでしょう。だからお声が掛からないと大人よりしょげるかも知れません。故に君たちはリアルでもっとがんばってください。せっかく同じ立場の集団に所属しているんだから一歩踏み出せば変化はあると思うんだよね。
でも小説の会話は自分の中で進むから流れが判っちゃうけどリアルは相手がいるからね。現実の会話では予想外の答えが返ることなんて普通です。自分が望む返事なんて滅多に貰えないよ。もっとも君も相手にそんな返事をしているはずだからアイコだけどね。
という事でこの国に600万はいると思われる中高生の内、ほんの一握りの例を予想してみました。いるかな?いないだろうなぁ。




