戦い
すると黒色で坊主のマルクは何か嫌な感覚を海の方から感じると「みんなっ!! どこかにっ、隠れて下さいっ!!」と言うと眼鏡越しに鋭い目で海を見つめた。
「遂に、何かが起きるのか?」とポトムは息を飲み、他の2人と小屋へ戻って入ろうとした本部長が「マルクッ!! 君も早くっ、こっちに来るんだっ!!」と大声で呼んだ。
「僕はっ、大丈夫ですっ!!」と返事をすると海面に小さな紫色の光が見えてきた。
目を閉じたマルクて「バンデジオンッ」と小さな声で言うと、白色のTシャツに青色のジーパンを着た白色の肌の体の中心から青色に光った波紋が斜めに3回広がった。
ポトムが窓から見て「あの光かたっ、アップルリップルだっ!!」と大声で言った。
そしてマルクの体は一瞬で青色に光った球体に変わると中から黒色の帯が何本も伸びて、球体を包みながら細身の3mぐらいある人の姿へと変わった。
肩から腰へ左右に青色の太い線が伸びて、腰回りは全体に青色で左右と前後に膝ぐらいまで同じ色の帯が伸びていた。
そして顔と肘下から両腕と膝下から両足は帯が巻く様に青色になっていて、その他の部分と目の回りは黒色で目だけが鋭く青色に光っていた。
「なっ、何? あれ?」とティーナは窓から目を大きくして見ていた。
「いったい、何なんだ・・・・・・あの姿は?」と驚いてドアから本部長は動けなかった。
すると海の中から、あのパイロットを刺した同じ形の物が無数に飛び出てきた。
(!? ・・・・・・うっ、動かない)
そしてマルクの体を突き刺したり、傷を付けたりすると黒色の部分から青色の光が見えた。
「おっ、おいっ!! 大丈夫かっ!?」と本部長が小屋から1歩前に出た。
(どっ、どうしたら・・・・・・)
(「マルク、そのクルリットボディの名はバンデジオンよ。その中の球体へとなった貴方は心なの。バンデジオンはマルクの気持ちに応えてくれるゴーレム。怖いと思えば動かない、どうして欲しいのかしっかりと思えば応えて動いてくれる。作った母さんを信じて、そして自分を信じなさいっ。生きてるなら止まってちゃダメッ!! 自信をもって動きなさいっ!! 動けば何とかなるからっ・・・・・・」)と初めてクルリットボディを着た時に自分の倍くらい大きい人型ゴーレムに殴り飛ばされ、意識は有ったが恐怖で動けなかった時の母さんの言葉を思い出した。
「信じて、信じて、動かなきゃっ。止まってちゃ、ダメなんだっ!!」と球体が光るとバンデジオンの体の青色の部分が光って、体に刺さっていたのが砕け落ちて傷も消えた。
すると再び海の中から無数に同じ形の物が現れて襲いかかってきた。
バンデジオンは両腕を上に伸ばすと、手先が帯状へ変わりネットの様に交差して飛び出てきたのを受け止めると「バイブレーションッ、ネットッ!!」と叫んだ。
すると帯が青色に光って、目では分からない振動が起きて飛び出てきた物を全て白色のパウダー状に砕くと、それらは太陽の光に照らされて耀きながら散っていった。
ポトムが「すげぇ、 すっげぇーっ!!」と本部長の腕の下を通って小屋から出てきた。
「あっ、あれをアルシアさんが作ったんだ。・・・・・・凄い」とティーナは息を飲んだ。
「あれは・・・・・・、さっきパイロットの体から出てきたのじゃ? (動かない、立ち上がらないって事は死んでいるのか・・・・・・) くそっ!!」と本部長はドアをおもいっきり叩いた。
「まだっ、何かいる・・・・・・」とバンデジオンは小さな声で首を左右に動かして海を見ていると目の前の少し離れた場所に紫色に光った波紋が広がった。
すると海の中から自分と同じぐらいの大きさで金属の様な体にボロボロの茶色のローブを着た人の様な姿をしたのが、ゆっくりと浮かび上がり垂直に近づいて来ると砂浜の上に立った。
ティーナは(今度は・・・・・・何?)と声も出せなかった。