表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
68/1567

0068:処分の内容。

2022.03.27投稿 3/4回目

 陛下がようやく謁見場に姿を現し玉座に着座する。入場からは礼をして床を見ている状態なので、表情をうかがい知ることは出来ないが。いまから実の息子を裁かなければならないのだから、心中穏やかではないのだろう。


 「皆の者よく集まってくれた。――では、ヘルベルトの処断を始めよう」


 衆目に晒される中、近衛騎士の人たちに囲まれて件の人物が謁見場へとやって来た。難しい顔を浮かべて自身の息子を見下ろす陛下。

 王族がアレな行動を取りまくっていたし、あれを放置すれば王家への求心力が下がってしまうので、息子に対して厳しい態度を取るしかない。少し頬がこけているけれど身なりは綺麗にしているので、酷い環境下には置かれなかったのだろう。


 「っ! ――父上っ!」


 そこは陛下と呼んであげようと、心の中でため息を吐く。拘束されたまま騎士に囲まれて、玉座の下に連れてこられた第二王子殿下の第一声がコレだ。

 周囲の落胆ぶりもすごいけれど、国王陛下の顔もすげーことになっている。ああ、もうこりゃ駄目なのねと、諦めの境地。


 「黙れ、ヘルベルト」


 「ですがっ、私は……俺はっ! アリスをどうしても助けたいのです!」


 後ろ手で拘束されている騎士を振りほどかんとばかりに、前のめりになっている殿下。周りはこの状況を静かに見守っているだけなので、殿下の独り相撲に見えて仕方ない。


 「その女を助ける為ならばどんな処罰も受ける覚悟が貴様にあるという事か?」


 「勿論ですっ! 彼女が救い出されるのならば、俺はどんな罰でも受けましょう!」


 「そうか。――だがあの女を幽閉塔から出すことはならん」


 「……では、では……俺は、どうすれば」


 「ああ、そうだなヘルベルト。お前は王族籍から外れ、その女と一生を幽閉塔で過ごすのだ」


 「え?」


 まだ恩情でもあると考えていたのか、きょとんとした顔を浮かべる第二王子殿下を見た陛下がゆっくりと一度目を閉じた。陛下の言葉に周囲の人たちがざわりと口々に何かを言い始めた。


 「温い」


 「陛下はまだ見捨てておらんのか……」


 「……情に厚いのは良いことではあるが」


 確かに温い処分である。彼を生かして孕める女と過ごすということは、子を産む可能性が残り将来どんな火種を起こすかわからない。

 その辺りを考えられない人ならば、国王陛下なんて職業には就けないので何か策があるのだろう。騒ぎ立てている人たちは、爵位の低い人や重要な役職に就いていない人が多い気がする。


 「俺は……彼女と、アリスと一緒に過ごせるのですか?」


 ヒロインちゃんが王族とその側近を誑かした重罪人だという認識は彼にはないようだ。恋は盲目とよくいったもので、本当に何もかもが見えなくなっている。


 「これで貴様の望む形になったか」


 「はっ、はいっ! 父上……いえ、陛下の恩情に感謝いたしますっ!!」


 陛下のこの言葉に何か裏がありそうだなあと、勘ぐっているのは私だけではない筈だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

魔力量歴代最強な転生聖女さま

魔力量歴代最強な転生聖女さま
コミカライズ版
2026.04.10~各電子書籍サイト 第一話~第五話
配信開始!


▼コミックシーモア(一話分先行)作品ページ▼
▼ニコニコ漫画はこちら▼
▼集英社公式ページはこちら▼


画像クリックで集英社公式ページへ移動します

▼電子書籍

【Amazon Kindle】

▼紙書籍 購入はこちら

【Amazon】
【honto】
【楽天ブックス】
【紀伊国屋書店】
【7net】
【e-hon】

▼店舗特典

【書泉・芳林堂書店限定SSペーパー】
【書泉限定 有償特典アクリルコースター】



lc7h32o7kcojeg3slvws3t59ko8_15jb_jk_rs_hgf4.jpg

控えめ令嬢が婚約白紙を受けた次の日に
新たな婚約を結んだ話2
2025/10/14 発売


画像クリックで公式ページへ


【YouTubeショートPVはこちら】

▼購入リンク
【Amazon】
【楽天ブックス】
【紀伊国屋書店】
【7net】
【e-hon】
【駿河屋 限定ブロマイド】
【ゲーマーズ 特典ブロマイド】
【メロンブックス イラストカード】
― 新着の感想 ―
貴族の幽閉等なら良かったじゃん? 本と食事位しか楽しみないだろうけど楽は出来る
別の幽閉塔に入れられそう………………
[一言] いやまぁ、権力要らなくてもそこまでヒロインさんを愛しているなら、他人に迷惑掛けない形が有れば一緒に居させてやれるのも良いじゃない?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ