A組教室・・・どこ?
一人称か三人称か迷ってます
「では各教室に移動するように」
全学校共通の校長の長すぎる話が終わった。30分過ぎたあたりからほとんどの人聞いてなかったが。
話した意味とは。
「んじゃ、移動しますかね」
なぜにA組になったかはわからんが、とりあえず移動しないといけない。遅れて注目を浴びるのはコミュニケーション能力の乏しい俺には中々厳しいものがあるからな。
「確かここを・・・右か?」
しかしこの学園やけに広いな。既に5分は経っているぞ。
「ん?なんの音だ?」
少し離れたところから音がする。
「これは・・・戦っている?」
時々派手な爆発音や刀がぶつかり合う音が聞こえる。
「行ってみるか」
そこでは2人の女子生徒が戦っていた。服の色を見るに先輩、ひとつ上か。
1人は燃えるような赤髪の少女。髪の色のイメージ通り炎の魔法を連発している。
もう1人は黒髪の少女だった。
「日本刀か、珍しいな」
黒髪の少女は驚くことに、赤髪の少女の魔法を刀で弾き返していた。
「これで決める」
ここに来て、今までより数段大きい魔法を赤髪の少女が放つ。
「・・・っ!」
黒髪の少女も全力で弾き返そうとした。
しかし。
「あっ」
完全には弾き返せず、火球は飛んでいく。
リオンの方へ。
「んー、まだまだだな。刀の使い方は悪くないんだが。なんかこう、もう一息グッてのが足りないんだよなー。魔法の方はダメだな。構築の練りが甘すぎる。そんなんだとこんな風に・・・」
リオンが手をかざした瞬間、火球は跡形もなく消え去った。
「「え?」」
「・・・ほらなー、ちょっと術式に異物を入れてやれば直ぐに粉々になる。しっかり魔力の本質を理解して使わないとー」
ん?なんか2人がめっちゃ見てくるな。あっ、そいやぁA組って結局どこなんだろ?聞いてみるか。
「あの・・・」
「「今の何!?魔力を練るって?」」
「あれ?もしかしなくても口に出してた感じ?」