表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
62/111

0062:あれを作ってみた


「明日はやることが一杯になったな」


1つ目がギルドに行って査定の結果を聞きに行って報酬をもらう。

2つ目がタナカ商会に行って米を買うのとタナカ商会の謎を確認する。

3つ目が宝箱から発見した馬の置物(?)の確認をする。


食堂で夕食を食べた帰り道に明日の予定を話した。

まぁ複雑な作業は特に無い。


『まぁ、それでもすぐに終わる作業ばっかりですよね、ご主人様』


『暇潰しにはちょうど良いんじゃないですか? 旦那様』


確かにその通りではある。

休暇だと思えばちょうど良いかも知れないな。


会話をしているうちにキャンプ場に到着した。

ハウステントを設置してすぐに風呂の準備をした。

俺が風呂の準備をしている間にアイラ達はプリンを食べていた。


「風呂の準備が出来たぞー!」


『『はーい! 今行きまーす!』』


俺が1人ずつ丁寧に洗う。

変わらない大事な作業の1つだ。


『相変わらずエッチな手つきですよね、旦那様は・・・』

『そうよね、レックスったら・・・』


そのつもりなんだし、まぁ否定は出来ないな。

ただ、そう言われるとベッドまで待てなくなってしまった・・・


『ちょっ、ちょっと、ご主人様・・・』

『マスター、ま、待つのじゃ・・・』


その後、ベッドで大の字になって寝転んでいたがアイラ達が俺の両手、両足に抱き着いてきてそのまま眠ってしまった。


◇◆◇◆


翌朝、朝食後にまずはギルドに向かった。

ギルドに到着して受付嬢に声を掛けた。


「昨日の査定は完了しましたか?」


『あ、レックスさん。おはようございます。ちゃんと査定は完了していますよ。カウンターへどうぞ』


受付嬢に案内されカウンターに向かった。

カウンターで待っていると受付嬢が袋を持ってきた。


『こちらが報酬になります。全部で大金貨8枚、金貨8枚、大銀貨7枚になります』


袋の中身を確認すると確かに入っていた。


「しかし、随分と報酬が高いですね」


『報酬の半分以上がキングレアメタルスライムの分ですよ。特にレアメタルの純度が高かったらしいですよ』


確かに鑑定人もそんなことを言っていたな。

宝箱といい良い臨時収入になった。


報酬を受け取り、ギルドを出ようとしたところで受付嬢に聞いてみた。


「そうだ、タナカ商会って知ってますか?」


『タナカ商会ですか? はい、知ってますよ。色んな変わり物を扱っている商会ですよね』


「え、変わり物ですか?」


ひょっとして、この世界では米は変わり物の1つなのかも知れないな。

貧乏農家の実家でも食べたことは無かったしな。


『はい、変わり物です。なんでもタナカ商会の初代が変わり物にこそ商機ありと言っていたようですよ』


「え、初代って・・・今は何代目なんですか?」


『えっと、確か5代目と聞いたことがありますね』


残念ながら同じ転生者に会えるかもと思っていたがそれは無理だったか。

しかし、米や他の物が買えるかも知れないのでタナカ商会には行ってみたいな。


とりあえず、受付嬢にタナカ商会の場所を聞いてギルドをあとにした。


『変わり物といっても、あのライスは美味しかったと思うんだけどなぁ・・・そう思いませんか? 旦那様』


サーシャの言う通りだ。

変わり物だろうが美味しいものは美味しい。

なので早速、タナカ商会に向かった。


受付嬢を教えてもらった通りに行くとタナカ商会が見つかった。

店としては意外にも大きかったので商売は繁盛しているのかも知れない。


店の中に入ると店員が元気良く声を掛けてきた。


『いらっしゃいませー!』


声を掛けてきた店員に米があるのか聞いてみた。


「すみません、ライスってありますか?」


『もちろん、ありますよ。どれくらい購入されますか?』


店員に確認すると1トンでも10トンでも購入可能とのことだ。

さすがに1トンとかは購入しないが。


「それじゃあ、400Kgでお願いします」


『はい、ちょうど大銀貨1枚ですけど持ち運べますか?』


100Kgずつに分けてもらい、それをアイラ達のマジックバッグにしまった。


その後は他にも変わり物が無いか店内をウロウロしてみた。

すると米ぬかと重曹を発見した。


「これはひょっとしたら、あれが作れるかも知れないな」


『どうしたの、レックス? 何か面白いものでも作るのかしら?』


「とりあえず、後でのお楽しみだな」


『旦那様のことだから何かエッチなことなんですよね?』


確かにエッチなことにも使えるかも知れないが俺が考えていることは普通の使い方だ。


「ちゃんとした物だよ・・・」


サーシャは相変わらず失礼な奴だった。

なので実験にはサーシャを使うことにしよう。


他にも何か無いかを探してみたが他には無かった。

なので大きめの鍋と米ぬかと重曹だけを購入した。


「そろそろ昼頃になるから昼食を食べてからキャンプ場に戻るか」


『それなら昨日のお店に行きませんか、ご主人様』


『『あ、それ賛成ー!!』』


という事で昨日の食堂に行き、今度は店長のオススメの甘口を食べた。

甘口と言いつつもほんのりとした甘さであり非常に美味しかった。


「これは次回、辛口も食べないといけないな」


そう思える程美味しい食事だった。


そして食事が終わった後、町の外に出た。

周囲に誰もいないことを確認してマジックバッグから馬の置物(?)を出した。


改めて見ると立派な馬だ。

額の宝石以外はかなりリアルな馬の形をしていた。

そして馬の額にある宝石をじっと見つめた。


「あの宝石って魔力を流し込められるんじゃないかな?」


そう言って、俺は馬の額に埋められた宝石に手を当ててみた。

そして魔力を流し込んでみた。


『ブルルン』


『『え? う、動いた?』』


やはり、そうだった。

この馬はゴーレム馬だった。

しかもゴーレム馬に触れると体温も感じられた。


そして、そのまま再度マジックバッグにしまってみた。

ちゃんとマジックバッグにしまえて、再度取り出すと置物状態だった。


再び額の宝石に魔力を流し込んでみると動き始めた。

これは間違い無く掘り出し物だ。

馬車の本体だけ購入すれば旅が快適になる。


アイラ達はビックリして言葉が出ないようだ。

ゴーレム馬をマジックバッグに仕舞おうとしたところアイラ達から待ったが掛かった。


『『ちょっとだけゴーレム馬に乗ってみたいです』』


そう言われると俺も乗ってみたい。

という事でゴーレム馬の試乗会となった。


結果は誰が乗っても平気だった。

しかも乗り心地も良い。

手綱で指示すれば思い通りに動いてくれた。


◇◆◇◆


ゴーレム馬に満足した俺達は町に戻ることにした。


「メリサの町で馬車の本体って売っているかな?」


『さあ? どうでしょう。ギルドで聞いてみないと分からないですね、ご主人様』


確かにそうだよな。

明日にでもギルドで聞いてみるとするか。


キャンプ場に到着しハウステントを設置したら早速、あれを作る準備を開始した。


購入した大きな鍋に水を入れて沸騰させた。

そして鍋に少しずつ重曹を加えるとシュワシュワし始めたので火加減を弱くして米ぬかを加えた。

そしてハーブの葉っぱも少し入れてみた。


アイラ達が興味深そうに俺の作業を眺めていた。


ようやく水分が抜けてペースト状になったところで完成した。


『旦那様、それって何ですか? 何かドロドロしてますけど・・・』


「ふふふ、よくぞ聞いてくれた。これは石鹸だよ」


『え、石鹸って貴族とか大商人くらいしか持っていない高級品じゃない! 本当にレックスが作ったの?』


いやいや、俺が石鹸を作るところを見ていたじゃないか。


「これで石鹸が出来たはずなんだけど試してみたいな。サーシャ、試してみるか?」


『ちょっと、まさか私で人体実験するつもりなの、旦那様?』


そのつもりなんだが正直に言うと面倒だな。

何か良い言い方はないかな・・・


「ほら、サーシャが1番肌が繊細そうじゃない? だからサーシャが大丈夫なら皆が大丈夫なはずだろ?」


『旦那様・・・本当にそう思ってる? まぁ実験台にはなってあげるけどさぁ・・・』


ということで早速、風呂に向かった。

そしてサーシャの服を脱がそうとした。


『ちょっ、ちょっと待ってよ。1人だけ裸になるのは何か恥ずかしいから皆も裸になってよ』


どうやらサーシャにも羞恥心というものがあったらしい。

なので全員で裸になった。


そして石鹸を泡立てて試しに俺の腕に石鹸の泡を擦り付けてみたが特にヒリヒリとかはしなかった。


いよいよ、サーシャの全身を石鹸の泡で揉みあげるようにして洗った。


『あ、これって意外に気持ちいいかも・・・』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ