0056:コナーンでの休暇
無事にクラーケン討伐が完了した。
しかも討伐したクラーケンが宝箱までドロップした。
ドロップした宝箱の色は銀色だった。
そこまで良いんだけど宝箱の扱いはどうするんだろうか? そう考えているとマダックスが声を掛けてきた。
『坊主、どうしたんだ?』
「クラーケンがドロップした宝箱はどうするんだろうと・・・」
『あぁ、坊主は知らないのか。宝箱は討伐に参加した冒険者達で山分けにするんだよ』
「そうなんですか。でも宝箱の中にはアイテムとかもありますよね?」
マダックスが討伐で宝箱を見つけた場合のルールを教えてくれた。
宝箱は参加した冒険者達で山分けする。
山分けする際のルールは、宝箱のアイテムをギルドに買取してもらって全て金に替える。
そして金を山分けするらしい。
そして、宝箱にあったアイテムで欲しいものがあった場合は、後から自分達でギルドから買取するらしい。
これが宝箱に揉めないためのルールらしい。
「確かにそれなら揉め事は起きないかな」
『だろ? 宝箱に何が入っているか知らねぇが、少なくても1パーティー当たり大金貨数枚は手元に入ってくるはずだな、がははは』
個人的には金よりもアイテムのほうが嬉しいんだけどルールがある以上は仕方が無い。
とりあえず、クタクタになった身体でギルドに戻って来た。
『皆、ご苦労だったな。誰も死ななかった事が一番の収穫だったな。報酬は明日行うから、明日の朝にギルドへ来てくれ』
朝からクラーケン討伐をしていたが気付けばもうすぐ夕方になりそうだ。
なので、さっさとキャンプ場に戻ってゆっくりすることにした。
その日の夜にレベルが上がっていたことに気が付いた。
「おぉ、取得出来るスキルが増えてる」
『ご主人様、私もスキルが増えました』
『ズルいです、旦那様。私達は何も無いのに』
ズルいと言われても運だしな。
【魔法支援】
術士のレベルx10の魔法ダメージ付与を自分含むパーティーに支援する。
【隠密支援】
300m-(術士のレベルx10m)の距離まで自分を含むパーティーに認識阻害の支援する。
【剣撃強化】
術士のレベルx5のダメージを追加する。
あと気が付いたことはジョブに関係しないスキルは全て加護扱いになるようだ。
違いは全く分からないが。
◇◆◇◆
翌朝、ギルドに向かった。
ギルドに到着すると2階の会議室に案内された。
会議室に入ると珍しく俺達が一番乗りだった。
ただしダミッシュとギルドの職員が2人いた。
『お、随分と早い到着だな。さすがに若いだけのことはあるな』
確かに俺達は若いな。
一番歳上のアイラでさえ20歳だしな。
『しかし今回の一番の功労者はお前達かも知れんな』
「そんなことは無いですよ。他にも頑張っていたパーティーはありましたよ」
『はははは、謙遜するな。お前達が一番の功労者と言っても異論を挟む奴等はいないと思うぞ?』
ダミッシュと話をしていると他の冒険者パーティーも続々と会議室に入ってきた。
そして全員が集まったところでダミッシュが改めて礼を言ってきた。
『改めてギルドを代表して皆に礼を言う。お前達のおかげでクラーケンを素早く退治することが出来た』
他の冒険者達の顔を見ると皆、誇らしげな顔をしていた。
冒険者は改めて人々のために役立つ職業だなと思えた瞬間だった。
『そして、今回の報酬だが1パーティーの報酬額は、大金貨8枚、金貨5枚、大銀貨7枚だ』
『『おぉぉぉ!!!』』
冒険者達から歓声が上がった。
確かに想定以上の報酬額だ。
となると宝箱の中身が余程良かったんだろう。
『一応、宝箱の中身を伝えておくぞ。欲しい物があったら受付で購入してくれ』
そう言うとダミッシュが宝箱の中身を伝えてきた。
宝箱の中身は
・魔法スクロール x2
・スキルスクロール x2
・マジッククロック
とのことだった。
ちなみにスクロールは未鑑定とのことだ。
それよりもマジッククロックだ。
いわゆる時計なのだがこの世界では非常に貴重品だ。
おそらく白金貨2~3枚はするだろうな。
欲しいと思っているとアイラ達から釘を刺されてしまった。
『ご主人様、時計を持つなんてまだ早いですよ』
『そうだよね、もうちょい強くなってからじゃないかな、旦那様』
『時計は必要無いと思うのじゃ』
『そうよねぇ、時計なんて持って意味があるの?』
総じて皆が時計に批判的だった。
時間が分かるって大事なことだよと思ったが、この世界では皆が大体の時間で生活をしているのが実際のところだ。
『それじゃあ、ギルドの奢りだ。受付で報酬をもらったら隣の酒場で打ち上げをするぞ』
ダミッシュがそう言うと他の冒険者達からより一層の歓声が上がった。
そして我先にと受付カウンターに向かって行った。
「何か暑苦しそうだな」
もちろん他のパーティーにも女性はいるんだが数は少ない。
『ご主人様、私達は最後にゆっくりと行きましょうか』
「そうだよな。別に早く行ったからって特典がある訳じゃないしな」
少しゆっくりした後に受付カウンターに向かった。
すると少しグッタリした受付嬢がいた。
『あ、レックスさん・・・レックスさん達で最後ですよね。ではギルドカードを預りますね』
10パーティー分だから、50~60人分のギルドカードのチェックをしなくちゃいけないのか。
これはそれなりに大変そうだな。
数分後にグッタリした受付嬢が戻って来た。
後で知ったことなのだがギルドカードのチェックには多少の魔力を使うそうなのだ。
ギルドカードを専用の水晶台の上に置き、魔力を流すと討伐したモンスターの経歴やギルドの依頼の達成履歴が見れるらしい。
『おめでとうございます。サーシャさん、ジーナさん、シェリーさんがランクアップしましたよ。これでレックスさん達はランクCパーティーですよ!』
どうやらクラーケン討伐に参加したことが大きく評価されたようだった。
受付嬢からギルドカードを返してもらったところで酒場のほうから声がした。
ついでに報酬も受け取った。
『小僧達! お前達も早くこっちに来い。早くしないと酒が無くなるぞ!』
俺的には酒が無くなっても全然問題無いのだがアイラ達は早く飲みたそうな顔をしていた。
仕方が無いのでそのまま宴会に突入することになった。
◇◆◇◆
翌朝は起きるのが遅かったが特に二日酔いとかにはなっていない。
『旦那様、海へ泳ぎに行きましょう』
確かにクラーケンと戦った場所は砂浜だ。
泳ぐには最適な場所のような気がするが。
『昨日、聞いたんですけどクラーケンを討伐した場所なんですが、あそこは普段海水浴場らしいんですよ』
やはり海水浴場だったらしい。
『旦那様、私達の水着姿を見たくないですか?』
アイラ達の水着姿か。
全裸の姿は良く見ているが水着姿はまだ見ていないな。
「よし、早速水着を買って海に行くか!」
◇◆◇◆
海岸沿いにある服屋に到着した。
早速、店の中に入るとちゃんと水着コーナーがあった。
ビキニアーマーとかがあるくらいなので当然ビキニタイプの水着があるかと思っていたがビキニタイプの水着は無かった。
ということで、全員ワンピースの水着になった。
それでも水着姿というのは素晴らしかった。
アイラとジーナのEカップコンビは素晴らしい。
そしてシェリーのDカップもかなりのものだ。
最後にCカップのサーシャもまぁ良しとしよう。
結局は目の保養には最高だった。
しかし、俺以外は全員が泳げないことが判明した。
なので全員が夕方まで泳ぎの練習となったが、さすが冒険者だ。
全員が泳げるようになった。
海で泳いだ後の風呂は最高だった。
もちろん、その後も最高だったのは言うまでも無い。
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名前:レックス
種族:ヒューマン
年齢:17
レベル:9
ランク:C
ジョブ:支援術士
ジョブスキル:
【攻撃支援】【防御支援】【回復支援】
【回避支援】【強化支援】【魔力支援】
【魔法支援】【隠密支援】
加護:
【経験値2倍】【無詠唱】
【ジョブスキル全体化】【無限魔力】
【回復魔法】【刀剣術】【マッピング】
名前:アイラ (主人:レックス)
種族:狐人族
年齢:20
レベル:8
ランク:C
ジョブ:軽戦士
ジョブスキル:
【双剣】【速度強化】【腕力強化】
【剣撃強化】
加護:
【状態異常攻撃】【生活魔法(火)】
名前:サーシャ (主人:レックス)
種族:エルフ
年齢:18
レベル:7
ランク:C
ジョブ:魔弓士
ジョブスキル:
【魔弓】【命中率補正】【誘導矢】
加護:
【付与魔法】【風魔法】
名前:ジーナ (所有者:レックス)
種族:ヒューマン (人工生命体)
年齢:19
レベル:9
ランク:C
ジョブ:重騎士
ジョブスキル:
【盾術】【大剣術】【挑発】
【シールドアタック】
加護:
【解析】【罠探知】【生活魔法(光)】
名前:シェリー
種族:ヒューマン
年齢:19
レベル:8
ランク:C
ジョブ:魔法使い
ジョブスキル:
【火魔法】【詠唱短縮】【範囲魔法】
【魔力制御】【水魔法】
加護:
【杖術】




