表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
51/111

0051:新たなスキルと魔法


勝手に俺が命名したプラチナ宝箱の解錠が成功した。

そして宝箱から出てきた物を確認した。


ジーナの解析の結果は


・白金貨 x 100枚

・大金貨 x 100枚

・魔法スクロール x 5本

・スキルスクロール x 5本


であった。

さすがのジーナの解析でもスクロールの詳細まで不明だった。

こればかしはアイテム鑑定屋で見てもらうしか無い。


『凄いのう、ここまで凄いのは初めてだのう』


箱屋の爺さんも驚きの結果だった。

あまりの結果に爺さんの存在を忘れてた。

成功報酬は1割という話だったがどれくらい渡せば良いんだろう?


『儂の取り分は白金貨30枚ってところだのう』


「え、そんなもんでいいんですか?」


『スクロール10本で白金貨200枚ってところだからのう。大金貨分はおまけじゃ』


正直、スクロールの値段は高過ぎて良く分からないがスクロールも白金貨も手元に残るので異議はない。


『それにのう、白金貨が30枚もあれば残りの人生、遊んで暮らせるしのう。むしろ使い切れないだろうな、はははは』


まぁ爺さんがそう言うなら問題無いな。

なので白金貨30枚を支払って箱屋をあとにした。


このままアイテム鑑定屋に向かおうと思ったがそろそろ夕方になる時間だった。


「今日はキャンプ場に戻って、アイテム鑑定は明日にするか」


『そうですね、ご主人様。たまには2日休んでも問題無いですよ』


サーシャ、ジーナ、シェリーも同じ意見だったのでキャンプ場に戻ることにした。

しかし白金貨を大量に持って歩くと緊張するな。

何故か周囲が泥棒だらけに見えるから不思議だ。


◇◆◇◆


そして翌日、かなりドキドキしながらアイテム鑑定屋に向かっている。


魔法スクロールが5本に、スキルスクロールも5本ある。

どんな魔法やスキルが得られるか想像するだけでワクワク感が止まらない。

まさか全部外れなんてことにはならないよな。


「凄い緊張するな・・・人生で1番緊張してるかも知れないな」


そして、アイテム鑑定屋に到着した。

店の前でドキドキして中々店の中に入れないでいた。


『もー、旦那様。ここでずっと突っ立っていても仕方が無いでしょ』


そう言ってサーシャは俺の背中を押してきた。

店の扉に鈴のような物が付いており、カランと音がした。


『おや、いらっしゃい。アイテム鑑定屋にようこそ』


店の中には恰幅の良いおばさんがいた。

ここまで来てしまえばさっさと鑑定をお願いするしかない。

マジックバッグからスクロールを取り出した。


「これの鑑定をお願いします」


『え、こんなにたくさんのスクロールを持っているなんて凄いねぇ』


しまった・・・

確かに10本スクロールなんて普通は持っていないよな。

ひょっとしたら怪しまれたかな?


『ちょっと待っててね』


おばさんはそう言うと店のカウンターに水晶玉を置いた。

そして俺に質問してきた。


『このスクロールはあんた達の物で間違いないね?』


「はい、間違いないです」


俺が質問に答えるとおばさんは水晶玉のほうをチラッと見ていた。

しかし水晶玉には何の変化も無い。


『ふむ、どうやら本当のようだね』


カウンターに置かれた水晶玉は嘘判別機のような物なのかも知れないな。


まぁ、何にしても俺が嘘をついていないことが証明されたようなので一安心だ。


『しかし、こんなにたくさんのスクロールを1度に持ち込んで来たのはあんた達が初めてだよ』


「まぁ、たまたま凄い宝箱が見つかったんでね」


『へぇ、凄いじゃないか! 凄い幸運の持ち主のようだねぇ、羨ましい限りだねぇ』


そして鑑定の代金の話になった。

スクロール10本で金貨1枚とのことだ。

まぁ特に高いということは無いので了承した。


『じゃあ、早速鑑定を始めるよ』


スクロールを10本まとめてテーブルの上に置き呪文を唱え始めた。

これって1本だろうと10本だろうと1回の呪文で大丈夫なんじゃないのか?

ひょっとしたら、ぼったくられたのか?


まぁ、いいか・・・深く考えるのは止めた。

そして10分程が経過した。


『ふぅ、さすがに10本同時は疲れるねぇ。ほら、鑑定はちゃんと終わったわよ』


魔法スクロール5本、スキルスクロール5本の鑑定が完了した。


魔法スクロールの内訳は

・付与魔法

・風魔法

・水魔法

・生活魔法(光)

・生活魔法(火)


スキルスクロールの内訳は

・マッピング

・刀剣術

・杖術

・罠探知

・状態異常攻撃


「なんか微妙なラインナップだよな。刀剣術は俺が欲しいけど」


それぞれが欲しい物を言い合って誰が何をもらうか決まった。


俺が、刀剣術とマッピング

アイラが、状態異常攻撃と生活魔法(火)

サーシャが、付与魔法と風魔法

ジーナが、罠探知と生活魔法(光)

シェリーが、水魔法と杖術


となった。

こうしてみると意外と良い魔法とスキルを取得出来たような気がするな。


「こうなるとスキルの試し撃ちをしてみたくなるな」


するとアイテム鑑定屋のおばさんが良い場所を教えてくれた。


『コラントの洞窟という場所が良いんじゃないかね? あそこならゴブリンやオークがたくさんいるはずだよ』


「そんな場所があるのか。ありがとう、早速行ってみるよ」


おばさんに鑑定代を支払ってコラントの洞窟に向かうことにした。


◇◆◇◆


コラントの洞窟は商業都市から徒歩で2時間くらいのところにあった。

広い入口の洞窟で中は薄暗かった。


『マスター、任せるのじゃ。生活魔法(光)』


ジーナが魔法を発動させるとジーナの頭上に光の球が現れた。

かなりの明るさを持った球だ。


この明るさならトーチは必要無くなるな。

まぁ念のため売ったりはしないが。


それはそうと早速、マッピングを発動してみた。

すると目の前に透明なスクリーンが現れた。


「今、白く点滅しているのが俺達かな」


俺の視覚に見えている範囲がマッピングされたようだ。

スキルの名前の通り移動すると地図が作成されていくようだ。


『ご主人様、凄いですね。私達も見えますよ』


マッピングのスクリーンはアイラ達にも見えるらしい。

これはこれで便利なスキルだ。


そしてコラント洞窟の中を進んで行った。

コラント洞窟は入口だけじゃなく洞窟の中も広い。


『ご主人様、オークが奥からこっちに向かってきています。数は3匹かと』


『あ、旦那様。ちょっと試したいことがあるんだけど』


そう言うと、サーシャが魔弓を発動した。

オークが俺達に気が付いたようでこちらに向かってきた。

しかし、サーシャはまだ魔弓を放たない。


『もうちょい待って・・・』


オークがすぐそこまで来ている。

それでもサーシャはまだ魔弓を放たない。


『よし、やっと準備出来たよ!』


そう言ってサーシャがやっと魔弓を放った。

3匹のオークがまとめてバラバラになった。

サーシャは魔弓に風魔法を付与したのだ。


「・・・威力は凄いな。しかし準備に時間が掛かり過ぎるな」


『いやいや、これってかなり大変なんだよ?』


『ご主人様、サーシャがこれを使う時には私かご主人様がサーシャを守れば良いかと』


確かにその通りだな。

威力は凄いが付与つき魔弓を準備している間は完全に無防備だからな。

ただし、攻撃方法の1つとしては捨てがたい威力はあるので頭の中に入れておくか。


『ご主人様、次のオークがやって来ます。今度は2匹のようです』


『レックス、次は私が試したい』


シェリーが志願してきたので今度はシェリーの番になった。

俺も早く刀剣術を確認したいのだが。


『レックス、見てなさいよ』


シェリーがそう言うとシェリーの頭上に氷の矢が7本、浮かんでいた。


『いっけー、アイスアロー!』


7本の氷の矢が一斉にオークに向かって放たれた。

そして7本の氷の矢は全てがオークに命中してオークの身体を貫いた。


『えぇ、なんで死なないのよ? もう1度、アイスアロー!』


残念ながら1度目のアイスアローではオークを倒せなかったが2度目のアイスアローでオークを倒すことが出来た。


『シェリーの場合は威力はそこまで無いけど連続して魔法が放てるか』


サーシャとは逆のパターンだった。

これは使い分ければ良いかな。


『ご主人様、またオークがやって来ます。今度は4匹のようです。私にやらせて下さい』


アイラはそう言ってオークに向かって行った。

オーク4匹を相手に危なげ無い戦いをしている。


『アイラは遊んでいるのか?』


傍目から見てもアイラの攻撃は軽いのが分かる。

軽く斬りつけては離れるといったことを繰り返していた。


『アイラは何かを狙っているように見えるのじゃ』


アイラがオークを何度も斬りつけていくと2匹のオークが全身黒く染まっていき、1匹は斬られところが石化しているように見え、もう1匹は身体が麻痺しているように動きがおかしくなった。


「ひょっとしたら、あれが状態異常攻撃か」


どうやらアイラは状態異常攻撃を試していたようだ。

状態異常になったことを確認してアイラはオークの首を斬り落とした。


アイラに聞いたところ、状態異常の効果はランダムなのと、状態異常になる確率は高くないらしい。

それでもアイラのスピードを考えると効果は抜群だ。


さて、次は俺の番だな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ