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0100:ショッピング


アイラから冷たい視線を投げ掛けられた。


『ご主人様、あなたはエテ公ですか?』


と怒られた翌日、ギルドの受付嬢から場所を教えてもらった箱屋に向かっていた。


アイラはまだ怒っており、それをネタにサーシャ達からイジられていた。


『旦那様と一緒にされたらエテ公も迷惑じゃないかな?』

『『それもそうだね、あはははは』』


あはははは、じゃない!

何てことを言うのか、コイツらは・・・

とにかく酷い言われようだった。


とりあえず箱屋に到着した。

ギルドの受付嬢の言う通りの場所だ。


「すみません、ギルドで紹介してもらって来ました」


『はいはーい、ようこそー!』


箱屋て俺達を出迎えてくれたのは俺達とそんなに年齢が変わらなそう女性だった。


「えっと、この宝箱を解錠して欲しいんですけど」


そう言ってマジックバッグから銅色の宝箱を取り出した。


『銅色の宝箱ですね。ふむふむ・・・はい、分かりました。早速解錠しますね』


そう言うと俺から宝箱を奪い取るとテーブルの上に宝箱を置き、呪文と唱え始めた。


すると、何度も見た光景だが宝箱から30個程の鍵は宝箱から現れた。


そしてテキパキと解錠作業をしていき、あっという間に最後の一本の鍵となり、最後の鍵を宝箱に差し込むと解錠作業が終わった。


『はい、解錠出来ましたよ』


テーブルの上には大金貨30枚、金貨30枚と懐中時計が一つあった。


「アイテムは時計だけか。報酬はいくらになりますかね?」


『そうねぇ・・・大金貨で10枚というところかしらね』


「分かりました。では大金貨10枚を支払いますね」


箱屋の女性に報酬を支払い、外に出た。


「銅色の宝箱にしてはそれなりに入っていたかな」


『そうだね、思ったよりも入っていたよね、旦那様』


『ねぇ、レックス。この後はどうするの?』


「そうだなぁ、せっかくドワーフ国に来たんだから色んな店を見てみるか? 掘り出し物があるかも知れないしな」


『『さんせ~い!!』』


まずは武器屋に向かうことにした。

俺のコートの両肩部分がキラーマンティスによって穴を開けられたままだから修理するか買い替えたい。


武器屋に到着し、コートを探したが同じワイバーンのコートは無かった。


『旦那様、折角だから岩石竜の鱗を使って新しくコートを作ったらどうかな?』


そういえば、岩石竜はサーシャやシェリーの攻撃を完全に弾いていたよな。

そう考えると岩石竜の鱗でコートを作るのは有りだな。


そうなると岩石竜を解体する必要があるよな。

何処かに最適な場所はないかな?


『マスターよ、ここの店主に聞いてみたらどうかのう?』


ジーナの言う通り、ダメ元で聞いたみた。

すると店長から良い返事が返ってきた。


『それなら店の裏が広場になっているから使っても良いぞ』


さすがはドワーフの店長だ。

見た目と同じく太っ腹だった。


『うちの店は武器、防具の作成もやっているからな。ちなみに店に並んでいるのは全部、俺が作った奴だ』


とは店長の言葉だった。

中々の商売上手かも知れない。


とりあえず、店の裏の広場を借りて岩石竜の解体作業を開始した。

まずは岩石竜の鱗を1枚ずつ剥がしていく。


鱗と鱗の隙間にナイフを突き刺していくのだが岩石竜の肉は硬いため鱗を剥がすのも一苦労する。


「う~ん、普通のナイフだと竜の肉はなかなか切れないな。ちょっと待ってて」


そう言って俺は武器屋に入って行った。

先ほどの店長を見つけた。


「すみません。この店で一番よく切れるナイフを欲しいんだけど」


『よく分からんが、うちで一番よく切れるナイフなら・・・これだな』


早速ナイフを6本購入することにした。

大銀貨6枚を支払い、再び店の裏に戻った。


「新しいナイフを買ってきたよ。これなら岩石竜の肉も切れるんじゃないかな」


このナイフでも駄目なら解体作業を依頼するしかないだろうな。

新しいナイフを岩石竜の鱗と鱗の間に入れて肉を切ってみた。


「お、さっきよりも良く切れるな」


アイラ達も新しいナイフで岩石竜の肉を切り裂いてみた。


『これなら問題無さそうですね、ご主人様』


黙々と岩石竜の鱗を剥ぎ取りの作業をした。

1時間くらい掛けて岩石竜に鱗を全て剥ぎ取った。


「さてと・・・鱗は剥ぎ取ったけど肉はどうするかな」


『旦那様。肉は少しだけ切り取って、残りは必要な時に解体することにしませんか?』


確かにサーシャの言う通りだな。

6~7mはある巨体を一気に解体するのは大変だしな。


ということで、解体途中の岩石竜をマジックバッグにしまって武器屋の中に戻った。


また店長を探して話をした。


「すみません、このコートと同じデザインのコートを作って欲しいんですが出来ますか?」


『ちょっと、そのコートを見せてくれ』


店長に俺のコートを渡すと店長はじっくりとコートを触っていた。


『・・・なぁ、これってワイバーンの鱗を使ったコートだよな?』


「そうです。よく分かりましたね」


『そりゃあ、長年武器屋をやっているからな。それよりもだ・・・このワイバーンと同等のコートとなるとそれ相応の素材が必要だが、残念ながら今は在庫が無いな』


「これなら作れますか?」


そう言ってマジックバッグから岩石竜の鱗を取り出して店長に渡した。


『こ、これは?』


「岩石竜の鱗です」


『おいおい、本当か?』


店長は岩石竜の鱗をじっくり見て、触って確認している。

ちょっと見た目は危ない人のようにトローンとした目付きになっていた。

ひょっとしたら素材フェチなのかも知れない。


『確かに竜種の素材で間違い無いようだな。これなら問題なくワイバーンのコートと同等、いやそれ以上のコートが作れるな』


マジか。

ワイバーンのコート以上のコートが作れるなら全員分作るか。


「6人のコートを作るのは可能ですか?」


『6人だとこの鱗1枚では足りないな。このサイズの鱗が6枚は必要だな』


ならばと、マジックバッグから岩石竜の鱗を5枚取り出した。


「これで大丈夫ですよね?」


『あ、あぁ・・・これで大丈夫だ、ってお前さん、一体何枚鱗を持っているんだ?』


そういえば、岩石竜から剥ぎ取った鱗の枚数は数えて無かったな。

それでも数百枚はあったと思うが。


「結構な枚数はあるな。百枚・・・くらいはあるかな」


『は? ひゃ、百枚だと・・・それだけでも相当な財産になるな』


「それよりもコートを作るのにいくら掛かりますか?」


『う~ん、そうだなぁ・・・ものは相談だが、コートの作成費用なんだが鱗1枚でどうだ?』


ほう? そうきたか。

まぁ鱗はまだ大量にあるしな。


「分かりました。それで問題無いです」


そう言ってマジックバッグから追加で鱗を1枚取り出して店長に渡した。


『よし、これで商談成立だな。では3日後に取りに来てくれ。それまでにキッチリと仕上げておくからな』


「では、よろしくお願いします」


そう言って武器屋をあとにした。


その後はドワーフ国の中をブラブラすることにした。


主に色んな店を見て回った。

旅の役に立ちそうなマジックアイテムを探すのが目的であったがあまり役に立ちそうな物が無かった。


「う~ん、これといってめぼしいアイテムが無いよなぁ・・・」


『そんなことは無いわよ。ほら、これ見て』


そう言ってシェリーは手に持っているものを見せてきた。

何かに形が似ているが思い出せない。


『ねぇ、シェリー。それって何なの?』


サーシャもシェリーが持っている物が気になるようだ。


「これね、こうやって魔力を込めると・・・ほら風が出てくるのよ。凄くない?」


確かに筒状の先から風が出ている。

あ、思い出した、ドライヤーだ。


『ねぇ、シェリー。風が出てくるのは分かったけど何に使うの?』


『え、そうねぇ・・・風が出てくるだけ?』


「違うよ、髪を乾かすのに使ったりするんだよ。風呂上がりとかに使えるな」


そして、よく見ると旅ではなく日常で役に立ちそうなアイテムが色々とあることに気が付いた。


そして、アイラ達が色んな物を買い込んだ。

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