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05~ 天然偽善者と体育祭④ ~

ずっと不定期更新だったけど更新日を決めることにしました!

更新日は、『金土日』の3日のうちのいつかです!曖昧ですがすみません。出せない時もあるかもしれないですけど、一応毎週更新する予定です。

それと、今回から1話の文字数を減らして短時間でも読めるようにしました。自分も修正楽になっていい点ばっかりです!『1話ずつの文字数が多い』と指摘くださった方ありがとうございました。

それでは、男女混合リレースタートです!

  さっきの人達は結局何だったんだろう。勝負の約束をしたからには絶対勝つぞ!

「よし! 洋太勝負の約束したからには絶対勝つぞ!」

「言われなくてもそのつもりだよバーカ」

  最後の一言は余計じゃないか?




  遂に男女混合リレーが始まる。

  A組、俺たちのB組、そしてさっきの変な人たちがいるC組、D組の全クラスがスタートラインに並んだ。

  なんか、みんな速そうだな。

「位置について―――よーい」

  パンっ!

  子気味良い音が鳴り響き、テントは一斉に盛り上がった。

  洋太は皆より少し前に出てちょっとずつ距離を離して行く。

  流石は洋太だね! これなら1位取れるかな。

  それにしても楽しそうに走るな。お得意の爽やかスマイルだ。

「あの人かっこいい!」

「あの子すごい速いよ!」

  なんて会話が聞こえてくる。顔はいいけど性格はダメダメだからね。皆騙されないで!!

  会話に耳を傾けてたら、もう塩崎さんにバトンが渡っていた。

  はやっ! バトンパス上手く行ってよかったぁー。塩崎さんも速いなー。

  あ、C組のあの怖い女の人もいる。

  C組の怖い女の人、女王様みたいだな。よし、次からあの人のことを女王様と呼ぼう。

  女王様は、バトンを貰った時点では3位だったのにすぐに2位のA組を抜いた。

  そこまで差は開いてないにしろ塩崎さんよりちょっと速いんじゃないか?

  そんな事を思っていると、ちょっとずつ塩崎さんと女王様の差が縮まってきた。

  塩崎さんは、コーナーで曲がる時に横目で女王様を見る。女王様が、かなり近くに居るのに驚いたのか眉を上げた。

  そのまま追い抜かれることは無く、3走者目の佐藤さんにバトンが渡る。

  結構差がないな、これはキツイかな? C組は男子だしな。頑張って佐藤さん!

  C組は1走者目は女子だったから、3走者目と4走者目は男子になる。

「これは、いい勝負だなぁ?」

「そうだな。俺たちで決まるな」

  C組の勝負を仕掛けてきた人がニヤニヤと余裕そうな表情をする。

  これは、俺の身長が低いから舐められてるのかな? だとしたら、洋太の作戦は成功しそう!

  あっという間に佐藤さん達はコーナーを曲がりこちらに近付いてきた。

「真田くーん!」

  佐藤さんに名前を呼ばれ、俺は腰を落とし右手を後ろに伸ばしゆっくりと走り出した。

「はいっ! 頑張って!」という言葉を聞き、俺はバトンを受け取り左手にバトンを持ち直す。

  佐藤さんに頑張ってと言われたら頑張るしかないじゃん! 負けないぞ!

  そう思ったのも束の間、足が何かに絡まって前のめりに倒れ込んだ。

  一瞬の出来事で何が起きたのか分からなかったが、後ろのC組の男子がコケて俺の上に覆いかぶさったのだと理解した。

  すると、すぐに背中に乗っていた重みが消え去ると同時に右側を走り去っていく足が見えた。

  そのちょっと後にD組とA組であろう人達も俺を抜き去っていく。

  俺は急いで立ち上がり駆け出す。

  あの野郎! 巻き込んでおいて謝りもしないなんて! しかも俺を置いて走り去るなんて最低だろ!

  俺は怒りを覚え必死になって走る。右、左、右、左と足を踏み出す度にグングンと加速していくのが自分でも分かる。

  そのまま、開いた差をどんどん縮めA組を追い越す。その次にちょっと先にいるD組もさっと追い越した。

「あの子転んだのにめちゃくちゃ速いじゃん!」

「あれ? あの子って確か障害物競走でもコケてなかった?」

  テントの方からそんな声が聞こえた気がした。

  あれ? 気のせいじゃないよな? 障害物競走でコケたの覚えてる人いる。恥ずかしぃー!

  俺今日コケすぎじゃない?! もう2回もコケたんだよ? しかも結構派手に……くっそぉ〜!

  2回も派手にコケたのを思い出し、羞恥心を糧に俺は更にスピードを上げる。

  C組の背中に近付いた。このままいけば、追い抜ける。

  ――そう思ったが、もう遅かった。

  C組の男子が目の前でゴールテープを切る。

  その2秒後に俺はゴールした。

  ……クソっ! 転ばなかったら勝てたのに。

 



 テントに戻る時に、C組の男子2人が話しかけてきた。

「よー! やっぱり俺らが1位だったろ?」

「俺たちの勝ちだな!」

「あれは、なしだろ? 俺はそこのハゲに巻き込まて下敷きになったんだぞ?」

「あぁん?! 誰がハゲじゃごらぁ?!」

  いや、坊主だし。ハゲだよね?

「ははっ。この期に及んで言い訳か? みっともねぇ。運も実力のうちって言うだろ?ま、そゆ事で〜」

  2人はそう言い残しテントに戻って行った。そのタイミングを待っていたのか、洋太と佐藤さんが様子を伺うように聞いてきた。因みに塩崎さんもなんか近くに立っている。

「刀夜。だ、大丈夫か? 今日2回目だな……」

「真田くん大丈夫? それにしてもあのハゲてる人、巻き込んだのに謝らないなんて酷いよね」

「あぁ……そうだな…………」

  俺は低い声で返事をする。

  俺はものすごく怒っている。何故あんな奴らに負けたのだろう。それに巻き込みやがって! 許せない!

「本当に許せない……」

「と、刀夜?」

「さ、真田……くん?」

「こんな卑怯な勝ち方して逃げやがってぇぇぇぇぇえ!!!!」

  俺は溜まりに溜まった怒りをぶちまける。

「「いや! 怒るとこそこぉー?!!!」」

  何故か洋太と佐藤さんに息ぴったりに突っ込まれる。なにか練習でもしたのかと言うぐらい息ぴったりだ。

  それよりなんで突っ込まれたんだろう?

  うげっ! 塩崎さんはまた呆れたような顔してるし!

「はぁ〜、やっぱり馬鹿だったこいつ」

「心配して損した……」

  え? なんで馬鹿とか損したとか俺は言われてるの?

「は〜……もう気にすんな刀夜。次勝とうぜ?」

「おう?」

  ハゲに巻き込まれて派手にこけるというハプニングはあったが、男女混合リレーは2位という形で幕を閉じたのだった。

  あれ、ハゲと派手ってなんか似てない?




「ねぇ、塩崎さん。やっぱり真田くんってちょっと馬鹿なのかな?」

「そうね、かなり馬鹿だと思うわ。谷川くんも真田くんに付き合うなんて馬鹿なのかしら」




 うぅ、なんか悪寒が……

 って?! あれ? 洋太もなんか寒そうに腕摩ってる?!

  やっぱり今日はちょっと寒いのかな?


 


 



文字数を減らしたのですが、どうだったでしょうか?

文字数はこのまま3000を基準にしていきます〜!

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