24〜 機械音痴の2人 〜
「九條様、そういえば連絡先交換してなかったよね? しようよ!」
いきなりの事で驚いたのか、九條様は「えっ?!」と目を丸くした。
「ほら、こんな広いところではぐれたら連絡出来ないと合流出来ないでしょ?」
「あ、えぇそうね……。分かったわ」
俺がちゃんと理由を説明すると、九條様は納得してくれた。
良かったぁ……。これで、断られでもしたらはぐれた時どうしようかと思ったよ。
お互いにスマホを出して、メッセージアプリのRINEを開く。
俺は、あまりスマホを使わない。理由は、使い方がよく分からないからだ! つまり機械音痴だ。中学校とかでパソコンを使う時は誰かにマンツーマンで教えてもらわないと全然分からなかった。
スマホは、まだパソコンよりも分かりやすいので何とかメッセージアプリのRINEだけやれている。
RINEを開くと、洋太からいつの間にかメッセージが来ていた。
九條様と連絡先を交換しないといけないので、トーク画面は開かずに、時間だけを確認する。
あっ……。昨日の9時に来てる……。丁度その時間に寝ちゃってたしなぁ……。
正直に言ったら、信じてもらえるかを考えながらQRコードの画面を表示させ、九條様を見る。
すると、九條様は何やらあたふたしていた。
「何してるの?」
「いや、その……。まだスマホの扱いに慣れてなくてやり方が……」
「そうなの? じゃ、俺が代わりにやってあげるよ!」
このぐらいの事は、最近やっと出来るようになったのだ。九條様もきっと俺と同じく機械音痴なのだろう! 同士よ!
九條様は、恥ずかしそうに苦笑いしながら「お願いします」と言ってスマホを渡してきた。
九條様のスマホの画面をみると、RINEの画面で止まっていた。
RINEは入れてたんだ……。もしかして、俺程機械音痴ではないのか……?! いや、俺と同じで親にして貰ったんだろう!
QRコードを読み取る画面に切り替え、俺のスマホのQRコードを読み取る。
「はいっ! 出来たよ!」
スマホを九條様に返すと、「ありがとう」とお礼の言葉を言い、九條様は少し嬉しそうな表情を浮かべた。
そういえば、九條様のRINEの友達。少なかったし、親しか登録してなかったのかな?
友達の数では勝っている事に優越感を覚える。
自分でもしょーもないって思うよ!
それは、ともかく。これで、不安だった事――はぐれてしまっても、いつでも連絡を取りあってすぐに合流する事が出来るようになった。
俺達は、少し歩きようやく服屋さんに辿り着いた。
その服屋さんは、女の子用の物ばかりだ。
こんな所に俺なんかが来て大丈夫かな。なんか、場違い感が凄い……。
お店の雰囲気に困惑するも九條様は服を見始めた。
俺はと言うと、ただただ九條様の後を金魚のフンのようについて行くだけ。
「あ、これいいわね」
そう言って、九條様は試着するためかその服を手に取る。
その手に取られているのは、よく分からないがジーンズとパーカーだった。
えぇ……。もしかして、九條様もファッションに関してあまり興味ない感じなのかな?
まぁ、ファッションに疎い俺がとやかく言えることでは無いのだけれど……。
九條様がパーカーとジーンズを試着して出てきた。
「どうかしら……?」
九條様に感想を求められたので、俺は正直に答える。
「か、カッコイイ!!」
ファッションに疎い俺は感想も何も特に言うことが分からない!
九條様のすらっと伸びた長い脚。少しキリッとしたつり目の九條様の雰囲気に良く似合う黒のパーカー。
元々、表情が引き締まっていてクールな感じが相まってより一層カッコ良さが増していた。
うん。そこら辺にいる男の人と比べても九條様の方がかっこよく見えた。
思ってた感想と違ったのか、九條様は無言だった。
えぇ……。俺の感想ダメダメだった? いや、まずファッションに疎い俺に感想を求める時点で間違っているから俺は悪くない!
ふと、周りが気になり店員さんを見てみる。すると、店員さんは九條様を見て驚きの表情を浮かべていた。
やっぱり、九條様は同性の人からみてもカッコイイのだろう!
でも、なんかなぁ……。思っていた通りと言うかなんと言うか……。
あ、九條様の弱みを握って俺の弱みと相殺するいい方法を思いついてしまった……!
そのいい方法をすぐさま実行に移すために俺は行動を起こす。
6000PV突破!
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