22〜 映画を観よう② 〜
テスト前だけど、ストックがあったので投稿しました。
ストック大事……。
照明が少し暗くなり、予告が始まる。
やはり平日の早い時間だけあって、人は少ないようだ。
予告が始まって少し経った時だった。
俺と同じ列の、座席を1つ空けた所に人が座った。
お、こんな後ろの席に座るなんて俺と同じことを考える人も結構いるんだな。
そんな何気ない事を思いながら、顔を見てみると女王様――九條玲奈様が座っていた。
「えッ!!」
俺が思わぬ偶然にビックリして声を上げると、映画の予告の音もあるのに聞こえたのかこちらを向いてきた。
そして、必然的に目が合う。
九條様は声こそ出さなかったが眉を上げて驚いた顔をしていた。
俺たちはお互いにぺこりとお辞儀をしてスクリーンをみる。
まさか、こんな所で会うなんて。やっぱりカードの効果なのかも!!
カードの効果すげぇと、感嘆するもすぐに映画の予告に集中する。
結果的に言うと、今回の色々な映画の予告は俺の興味をそそる様なものはなかった。
予告が終わると、照明が消えてシアターが暗闇に包まれる。
そして、本編が始まった。
――物語終盤。小説で読んだことはあり、どういう結末なのか分かっていても感動して涙が溢れてきた。
九條様が泣いているのか気になり、チラッと顔を見るも暗くてあまり顔が見えなかった。
そこからも感動するシーンは続き俺は号泣。
エンドロールに入って、物語の余韻を感じながら感情を落ち着かせる。
照明がついて、シアターが明るくなるまでには完全に泣き止むことができた。
隣を見ると、九條様は少し目が充血しているようにみえた。
九條様は感動系に強いのか、俺みたいに目を腫らしてはいなかった。
俺の視線に気が付いたのか、こちらを見る。
「えっ?! 貴方何その顔……」
九條様が俺の顔を見て驚く。
無理もないだろう。目を真っ赤に腫らして、いかにも号泣した事が見てわかるはず。
九條様はそれが面白かったのか「くすくす」と口を手で抑えながら上品に笑った。
俺は、何笑ってんだコノヤロウと言う思いを込めてジト目で女王様をみる。
すると女王様はそれに気付き「あっ、ごめんなさい」と謝ってきた。
俺はそれを無視して、外に出るために階段を降りる。
すると、九條様も慌てて俺の後ろについてきた。
映画館を出てもついてくる。
なに、怖い! 俺何かしたっけ?!
疑問に思っていると、声をかけられた。
「あの、もしよかったらこの後お時間ありますか?」
「……用事があるんだ」
俺はいかにも不機嫌そうな声で嘘をついた。
用事と言っても、本屋に行くだけだ。
もし、時間があったとしても断る。
何故なら俺の泣き顔を笑われて、少しイラッときたからだ。
「あら? 貴方、そんな事言っていいのかしら?」
九條様は、昨日の夜自宅前で勝手に撮った俺の写真の画像をスマホに表示して、ブラブラと揺らしてきた。
時間があるか尋ねてきた時と態度を180度変えて威圧的な声で言われた。
「ッ! 卑怯だぞ! 脅迫するなんて!」
「なら、このアホ面を学校の皆さんに拡散するだけです。あ、それと虫が嫌いな事もバラしてしまいますよ?」
九條様は、俺が動揺しているのが面白いのか声に弾みがある。
「ぐぬぬ……」
弱みを握られると、こんなにも悔しいのか!!
俺は弱みを皆にバラされないように、「わかったよ。しょうがないなぁー……」とお手上げ状態になり、両手を上げて首を振る。
「それでは、あそこで昼食をとりながらお話をしましょう」
九條様は、嬉しそうな表情をしながら近くのファミレスを指さす。
ほんと、九條様は体育祭の時はもっと怖い印象だったけど表情もコロコロ変わって一緒にいてそんなに不快な気持ちにはならない。
なら、なんで学校ではあんなに恐れられているんだろう? 今の感じの九條様を見れば、きっと皆と仲良くなれるのに。
学校での九條様に疑問を抱きながら、俺は九條様の後を追いファミレスに入った。
5300PV&総ポイント180pt突破!
ありがとうございます!
去年の8月から書き始めて、他の人に比べたら遅いのかもしれませんが凄く嬉しいです!
これからも面白い内容になるように頑張りますのでよろしくお願いします!




