14〜 秘密の話し合い②・謎多き友達《真田刀夜》 ~
谷川 洋太視点で始まります!
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刀夜からの一緒に帰る誘いを断った俺は、教室で佐藤を待っていた。
その理由は、二人三脚の後の佐藤との密会の続きをするためだ。
あの時は、タイミング悪く刀夜に話を遮られてしまった。
にしても、佐藤遅いな……。
佐藤は、友達と話しながら教室の外に出ていったが多分一緒に帰れない事を話すためだろう。
目配せして佐藤も頷いてたからもう来てもおかしくないはずだが……。もしかして、もう帰ったとかないよな……。
次の瞬間にその心配は無用だったと気付かされた。
「谷川くん。遅くなってごめんね」
佐藤は、遅くなった事を謝って俺の近くに来る。
「いや、大丈夫だ。それよりも――さっきの続きを話してくれないか?」
俺が真剣なトーンで聞くと、佐藤も真剣な顔つきで頷いてくれた。
「刀夜の妹が? なんだ? てか、刀夜に妹っていたんだな」
俺が疑問点を話すと、佐藤は「ちゃんと話すから落ち着け」と言いそうな顔で頷く。
そして、佐藤がゆっくりと口を開く。
「まず、私が知ってる限り真田くんには双子の“紗夜”ちゃんって言う妹が居たのは覚えてる。いつも真田くんと一緒にいたし、真田くんの事大好きだったみたい……」
へぇー。刀夜に妹……ねぇ……。
「で、どこがおかしいと思うんだ?」
「まず、あんなに真田くんの事が好きだった紗夜ちゃんがこの高校に入学していない事」
小さい頃は仲良くても、大きくなって仲悪くなる。みたいなのは、兄妹とかではよくある事だろう……。だから、違う高校に行った可能性が高い。
しかし、あの性格の刀夜だ。絶対今も仲良しじゃないとおかしい……。
それとも俺に接する時みたいな対応だったらそうなるが……。
刀夜のお母さん――麻衣さんと話してる感じを見た感じは妹に対してもあんな感じだろうと予想がつく。
よって、後者は論外になる。
「でも、普通にこの高校落ちたとかは考えられないか?」
俺が聞くと佐藤は「うん、そうなんだけど……」と何かまだ気にかかることがあるような反応をした。
「この高校に来てもう結構経つけど……1回も紗夜ちゃんの話を聞いた事ないんだよね……」
あー……。なるほど。
「話す相手がいないんじゃねーの?」
思ったことを言うと、佐藤さんは「いや、それは無いよ」と即答してきた。
「だって、真田くん。紗夜ちゃんの事を『俺の自慢の妹だ! どうだ! 凄いだろ!』みたいな感じで皆に自慢してたから」
おぉ……なんとも刀夜らしい。
「そんな刀夜が、高校に入ってから妹に関しての話題は一切出てないと……」
うーん……。刀夜の友達として聞いてみると、確かにおかしいと思う。だが、客観的に考えたら、刀夜はシスコンを隠すために妹の事を隠しているとも考えられる。
これは、刀夜に直接聞いてみるしかないな。
「今度、それとなく刀夜に聞いてみるわ。もちろん、誰から聞いたとかはバレないようにするから」
「うん。お願い!」
佐藤は俺に相談した事によって、気持ちが少し楽になったのかさっきまで真顔だったのに、柔らかい表情になっていた。
それから、俺達はRINEを交換した。
RINEはスマホのメッセージアプリで電話も出来るし、グループを作って皆でメールし合う事など色々できる便利なアプリだ。
家にいる夜の時間でも友達と話す事が出来るのは本当に便利だ。
風邪などで休んだりした人に時間割を教えるためには、家に行って伝えたりしないと行けなかったが、RINEを使えばわざわざ家に行く必要もなくなる。
とまぁ、そんな事は今時誰でも知ってることだと思うが……。
佐藤とRINEを交換した理由は、直接会って話をすると誰かに聞かれる可能性があると考たからだ。
これからは刀夜の妹など、分かったことはRINEで話すと決めて解散した。
それにしても、刀夜について分かんないことだらけなような気がするな……。
佐藤が言ったように妹のこと。橘先輩との関係もまだ分からない事が多い。それに、佐藤の過去何があって刀夜を“特別な存在”と思うようになったのか。
あれ、そういえば刀夜のお父さんって見たことないし話も聞かないな……。
やっぱり刀夜に関係した事は分からないことだらけだ……。
もっと刀夜の事を知らないと……。
また、あの時の二の舞になってしまうかもしれない。特に謎が多い刀夜はああなってしまう可能性が高い。
俺は、どうやったら刀夜の謎が解けるかを考えながら帰ったのだった。
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