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偽善者でも天然ならモテるというのは本当ですか?~天然偽善者は無自覚にモテまくる~  作者: 絶対人生負け組


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13/29

13~ 最終種目『学年対抗リレー』 ~

  お昼休憩が終わり、遂に体育祭最後の種目。

  最後の種目は、代表者が出る『学年対抗リレー』だ。

  『学年対抗リレー』は1日目の最後にやった、『男女別学年対抗リレー』の男女混合バージョンだ。

  『学年対抗リレー』のメンバーは、俺・洋太(ようた)勇心(ゆうしん)・佐藤さん・塩崎さん・加田野(かたの)さんの計6人だ。

  今回は、団とか関係なく1年生から3年生までの12組で戦う大決戦だ。



  バトンパスの時とかに結構ごちゃごちゃするから、またコケそうだな……。

  そんな心配を胸に、俺たちはそれぞれの配置に行った。

  因みに俺はもうお馴染みのアンカーだ。


  俺が誰かにバトンパスするのは苦手だから助かっている。

  あれ、もしかしてそのこともう知られてるのでは?!

  まぁ、知っててくれてるならいいか。




『学年対抗リレー』が始まった。スターターピストルの音と共に12人の走者たちが一斉に走り出した。

  1走者目の佐藤さんはそこそこのスタートダッシュ。だが、そこから2人ほど抜いて5位で勇心に渡す。


  あ、言い忘れてたけど、1走者目は女子と決められている。2走者目は男子。3走者目は女子。

  というふうに、男子と女子は交互に走るようになっている。

  順番をバラバラにしたり、男子と女子が一緒に走ると差がありすぎて面白くないからだそうだ。




  勇心は、バトンパスをスムーズに行いすぐに4位になる。

  その後は、3位との差をかなり縮めて塩崎さんに渡す。


  塩崎さんは、3位の3年生に追いついたがそのまま一緒に1位と2位との差を縮めるだけだった。

  4走者目の洋太は、3位を越すなりすぐに2位との差を縮め後ろにピッタリとくっついて走る形となった。



  周りは大歓声。やはりイケメンは凄いな。性格はクソだけど!!!

  そんな事を思って洋太をじーと妬みの目で見ているとニコーっと爽やかスマイルを披露した。

  その瞬間に「きゃ〜! かっこいい」という声が何個も届いた。

  テントとかにいる男子の様子はというと、黄色い声援を受けている洋太を殺すと言わんばかりの目で見ていた。


  うわ、凄い圧……。俺は睨まれてないのに鳥肌が立つよ!


  その視線を察したのか洋太は、顔をひくつかせて苦笑していた。


  まぁ、そんな性格クソ。顔イケメンの洋太はそのまま3位をキープしたまんま、5走者目の加田野さんにバトンを渡した。

  加田野さんは、普通に速かったが3年生に追い越されて4位に落ちてしまった。だが、1位や2位、3位との差はほとんど無い。



  わーお。凄い上位争い。これは、コケないか本当に不安になって来たぞ……。



「あれ、君はもしかして……真田刀夜(さなだとうや)くんかな?」

  不意に話しかけられて驚いたが、声がした方を向くと黒髪眼鏡の生徒会長が俺を見ていた。

  真田刀夜って俺しかいないよな?! 俺、会長に話しかけられた?!

「は、はい。俺が、真田刀夜ですけど……」

  何か言われるのか不安だったが、会長は「そうか。君が……。負けないよ、よろしく」そう言って握手を求められた。

  俺は「負けないよ」と言われたことに嬉しくなって、すぐに握手に応えた。

「こちらこそよろしくお願いします!」

  やったー! 生徒会長にライバル視されてるって事だよねこれ!



  俺が喜んでいると「お前が真田刀夜なのか?」とちょっと威圧的な低い声で話しかけられた。

  振り返るとなんとそこには金髪副会長がいるではないか。

「ちっちぇーな。こんな奴に俺はぜって〜負けねえからな」

  金髪副会長は一方的に言ってそのままバトンを貰う位置に移動した。

  うわー。怖い……。

  顔を引き攣らせてるのを見て黒髪眼鏡会長が

「大丈夫だよ。本当はもっと優しいやつだから」

  そう言ってニコッと笑ってきた。

  えぇ。あれのどこが優しくなるの……。それより会長めっちゃ優しい! 洋太なんかより何倍も優しいしイケメン!

  こりゃモテるわけだと思い俺も場所を移動した。



  加田野さんたち5走者目の上位が最後のコーナーを曲がってきた。

  順位は変わらず1位は黒髪眼鏡会長の3年クラス。

  2位は2年生の金髪副会長のクラス。

  3位は3年生クラス。

  そして、4位は俺たち1年生のBクラスだ。

  その差はほとんど無い。



  バトンを貰い、走り出す。

  1位は会長。2位は副会長。3位は3年生。4位は俺。

  そこから、俺は徐々に速度を上げていき3年生を抜いた。

  周りからは、凄い声援や歓声が飛び交っている。

  3位になった俺は、会長と副会長に追いつこうと頑張った。

  ほとんど、横並びになった俺たちはそのまま下位との差をどんどん開いて行く。

  最後のコーナーを曲がった所で会長が少し前に出る。

  副会長も負けじと追いつこうとするが、追いつけない。

  俺はもう後ろにピッタリくっついて行くのが精一杯だった。



  そのまま3位でゴール――した瞬間に躓いてコケた。


  あぁ、またコケたよ! また皆の前で派手にコケたよ! でも走ってる途中でコケなくて良かったか……。


「あははは、真田刀夜くん大丈夫かい?」

  顔を上げると、爽やかな笑顔で会長が手を差し出してきた。

  俺は会長の手を取って立ち、お礼を言った。

「いやー。思ってたより君が速くて驚いたよ」

「いやいや、会長と副会長に比べれば俺なんかまだ全然です!!」





  会長と話していると、放送で『閉会式を行うので並んでください』との指示があった。

  会長は、「そりじゃあ、また何か機会があったらよろしくね」と言って立ち去って言った。



  会長のファンクラブに入ろうかな……。





  閉会式が始まり、校長先生やPTAなどのめんどくさい話は適当に聞き流してようやく成績発表になった。



「成績を発表します。優勝は、2734点――赤団です」


  そう言われた瞬間に赤団から「やったぁー!」などの喜んでいる声がたくさん聞こえた。


  よっしゃー! 勝てたぞー! 席自由に選べるぜー! これで、やっと隣の怖い塩崎さんから解放される!

  俺は席替え出来ることに歓喜していた。




  白団は、ぱちぱちと拍手をしている。

  3年生は今年で最後の体育祭……。勝てた赤団の人達は嬉し涙を流す人や、満面の笑顔。

  負けてしまった白団は、悔し涙を流したり暗い雰囲気だ。

  今年最後の体育祭で負けてしまった3年生の白団は可哀想だけど……。

  勝者が居るということは、必ず敗者が存在するわけで、それはしょうがない事だ。

  そう割り切って素直に喜ぶ事にした。




  閉会式も終わり、教室で月曜と火曜は振替休日だと言うことを教えられたり体育祭の事についての話があったりした。




  帰っていいことになって、洋太を誘ったがちょっと用事があるとの事で1人で帰ることになってしまった。



  みゆ姉と一緒に帰れるかなー……。

  それにしても、洋太の用事ってなんだろう?

  疑問に思いつつも、プラべートな事だったら行けないと思いあまり詮索はしないように心がけることにした。





  自転車を押しながら校門にたどり着くと、みゆ姉がスマホをいじって誰かを待っていた。

「彼氏でも待ってるのみゆ姉?」

  声をかけたら、ばっと顔を上げてニヤァと笑ってきた。

  何この不気味な笑い方?! 怖い怖い!

「もしそうだと言ったらどう思う?」

「え……。そりゃ……寂しい……かな…………」

  本気で考えると寂しくなって来て思わず本音が口から漏れ出てしまった。

「へぇー? そうなんだー」

  みゆ姉はさっきと変わらずニヤニヤしている。

「ちょ、ちょっとだけだならね?!」

  俺が慌ててちょっとを付け足すと、「はいはい。わかってるって」とサラッと流してきた。

「あれ、それで誰か待ってたの?」

「そりゃもちろん、私の可愛い可愛い弟だよ?!」

「はいはい。じゃあ一緒に帰ろう」

  今度は俺がサラッと流して自転車を押して帰り始めた。



  何回もこのくだりをやっていると、慣れたものだなと感慨深い気持ちになる。

「あぁ、サラッと流さないでよ! しかも、待ってよ!」

  みゆ姉は文句を言いながらも走って追いついてきた。



  高校になってみゆ姉と帰るのは初めてだな。

  今日の体育祭の事とかたくさん話そう!

  そして、俺とみゆ姉は2人仲良く話しながら帰り始めた。

 

 



2600PV突破しました! ありがとうございます!

とうとう、体育祭が終了しました!

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