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ランキング9995位の勇者  作者: ペレット・カンニバル12世
4/5

其の肆 悪鬼の迷宮① 覚醒‼血脈の支配者!

 この物語はファンクションです。

 なろう界のスクランブル交差点目指して頑張ります。

 ダンジョンの内部に入ると、中は坑道のようになっていた。

 道は特に分かれてるところもない、一本道で、両側の壁に親切なことに、一定間隔で松明が付けられていた。

 さすが初心者用ダンジョン。

 難易度が低いな。


 僕はマッピングや明かりの心配をしなくて済んだので、ほっとしながら先へと進んだ。




 しばらく進んでみたところで、僕は不気味さを感じていた。

 他の冒険者どころか魔物とも会わない。

 ここは魔物を生み出すダンジョンなのだから、いくら初心者向けとはいえ、ゼロというのは不自然だ。

 ということは、何か自然じゃないことが起こっている。

 おまけに僕たちはダンジョン初心者だ。

 ここは引き返すべきか。


 そう考え、僕たちは一回ダンジョンを出ることにした。

 これはゲームじゃない。

 イベントだと思って、危険に突っ込んで死んだら元も子もない。




 入り口まで戻ってみると入り口は入り口じゃなくなっていた。

 何を言っているかわからないと思うけど、僕自身何が起こったのかさっぱりわからない。

 このダンジョンは一本道だから道を間違えたということはない。

 それなのに入り口だったはずのところは板のようなもので、完全に塞がっていた。

 これでは外に出られない。

 ヤツレイと2人で壊そうとしてみたけど、とても頑丈で全然壊れなかった。


 やばい。閉じ込められた。


 基本的にダンジョンから出る方法は二つある。

 一つは入ってきた入り口から出る方法。

 もう一つは迷宮コアを壊してダンジョン自体を壊してしまう方法だ。


 つまり、僕たちの選択肢はこのまま入り口を攻撃し続けるか、迷宮コアを破壊するかの2択というわけだ。


 普通に考えたら入り口の破壊だが、正直、あと何日かけたら壊れるかわからないくらい硬い。

 多分壊れるより先に食料が尽きる気がする。

 食料は2日もったら幸運くらいの量しかない。


 一方、迷宮コアを破壊する方がおそらく現実的だ。

 入り口付近では魔物が出ないが、奥に行けば多分魔物が出るので、食料はその肉を食べればいい。

 ただ問題は、僕たちに魔物が倒せるかというところだ。

僕たちは戦闘経験がない。おまけにこのダンジョンはどこか不自然だ。

 この状況で迷宮コアまでたどり着けるのかわからない。


 ヤツレイと2人で相談したところ、迷宮コアを目指すことになった。

 それだけ入り口は硬かった。




 さっき進んでいたところまで戻り、探索を再開した。


 しばらく進むと、ヤツレイが死体を見つけた。

 グロ耐性が閲覧注意のエロ画像くらいしかない僕にはキツイ。

 思わず吐いてしまった。

 隣をみるとヤツレイは涼しい顔をしていた。

 さすが現地人。


 死体は身長140センチくらいの人型だったが、肌の色が緑だった。

 おまけに顔がちょっと豚に似ていて、普通じゃありえないくらいブサイクだ。

 これは人なのか?

 ヤツレイに聞いてみると、これはゴブリンの死体らしい。

 つまりこいつらが襲ってくる可能性があるのか。


 死体を詳しく調べると、不自然に濡れ、切り裂かれたような跡があった。

 ということは誰かに殺されたというわけだ。


 これまで魔物が出ないかったのは、その誰かが狩りまくっていたから、ということだろう。

 入り口を塞いだのは、魔物側がその人を逃さないようにするためか。

 僕たちは、完全にとばっちりじゃないか。




 そこから進んでいくと至るところにゴブリンの死体が転がっていた。

 今まで死体がなかったことを含めて考えると、恐らくこいつらを殺した人は、別な勇者だ。

 今まではいちいち死体をアイテムボックスにしまっていたが、ここら辺からめんどくさくなったのだろう。

 なんというか、その雑さがいかにも、元日本人の勇者らしい。

 死体が濡れていたことから、その勇者の能力は水系だろうか。




 そんなことを考えながら歩いていると、前にある曲がり角の向こうから、ヒタヒタと足音が聞こえてきた。

 僕とヤツレイは足を止めた。

 しかし、足音は止まらない。

 それどころかどんどんと大きくなってきている。

 第三者がこっちへ来ているのだ。


 誰だ?

 勇者か?

 他の冒険者か?

 もしくは今まで散々目にしてきたゴブリンか?

 予想できる選択肢自体はいくつかある。

 だけど、分類自体は2つだ。

 

 僕にとって味方なのか敵なのか。


 


 足跡がどんどん近付いてくる。

 もうすぐ曲がり角を曲がりそうだ。

 

 のどが渇く。

 汗がどんどん噴き出して止まらない。

 心臓がバクバク鳴っていて、今にも飛び出しそうだ。

 手が、足が、全身が震えてくる。


 異世界に来る前から、的と能力を使って戦うことをずっと夢見てきた。

 何回もイメージトレーニングをしてきた。

 こっちの世界に来てからも、戦うことがずっと、頭の大部分を支配してきた。

 だけど、本番になると、今までのすべてが吹き飛んでしまった。

 まだ近づいてくるのが味方か敵かわからない状況ですら、これだ。

 ゴブリンなら、敵なら、僕には現代日本には存在しなかった、死の危険が近づいてくる。


 さあ、どっちだ。敵か、味方か、どっちなんだ。




 足音の主は角を曲がってこちらの正面に立った。




 道の両脇にある松明に照らされて浮かびあがったシルエットは、身長140センチくらいの人型で、肌の色が緑色だった。

 おまけに、しだいに見えてきた顔が、ちょっと豚に似ていて、普通じゃありえないくらいブサイクだった。




 要するにゴブリンだった。




 つまり、敵だった。




   To Be Continued...




★☆次回予告☆★



 いや、ほんとすいません。

 前回やるって言ってた、キミオ君の覚醒シーンが、尺の都合で入れられませんでした。

 次回こそ、ちゃんと入れるので勘弁してください。



 ということで、次回「悪鬼の迷宮② 『今度こそ』覚醒‼血脈の支配者!」


 みんなもパソコンの前でレッツ全裸待機!

 一週間ぶりに更新です。

 趣味で書いているので、嫌にならない程度の頻度でやっていきたいです。

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