異世界間差異
扉の向こうの異世界、神が名付けし名はセルティア。従属召喚を開発し、召喚戦争の舞台になった世界でもある。界が閉じられた事により従属召喚により縛られた者、誓約召喚の元の世界に返すという誓いを果たせなかった者が多く残されており、多くの生命、文化が溢れている。
そして此処はセルティアにある国の一つ。サンドリアの城壁外の荒野に広がるテント郡の一つ。
テント内はしばしの間沈黙に包まれていた。その沈黙を少女が破る。
「ごめ…んな…ごめんなさい!良かれと思って、良かれと思って~それなのに何をやっても駄目でこんな事に巻き込んで~」
ボロ泣きである。
「泣かないで下さい!?大丈夫ですっ!!全然問題無いです!!元より貴女に救われた命何処であろうと生きてるだけで有難いんですから!?」
「もうすぐ…魔物の群れが来てっ…でも城壁の中に…入れて貰えなくてっ…皆このままだと食べられちゃう…」
(守りたい…その涙を拭いたい…胸が締め付けられる…なんだろう?きっと今なら何者にも負けたりしない。)
「今更ですが名前をお聞かせ願えませんか?」
「ステラ・ルーリィ…」
「ステラ・ルーリィ殿、私は貴女に命を救われた。この借りは大きい。それこそ残りの命でなければ釣り合わない程に。故に私は貴女に刀を捧げます。貴女の望みは我が望み、貴女の憂いは私が払いましょう。」