物語が始まる前に
序章
この世界は様々な能力を持った者がいるその能力者だけが通う学園がある、又能力者とそうでない者どちらも通う事が出来る学園もあり社会的には能力者も受け入れられている様に思える。
だがしかし能力を持たない者はその者達を自分が優位になる為能力者を脅したりし利用し、又都合が悪いと自分にはない能力を持っていると異端者扱いをし其れ故に一人の人間として扱われないのが現実だった。
そして彼らもこの世界の被害者だと言えるだろう。
差別され異端とされてもなお、この世界に生きる者達を、自身を異端と罵り蔑む者達でさえも、命懸けで護ろうとし傷つきながらも闘う少女。
強い能力を持っているが故に、悲しく辛い過去の記憶を持ち、大人達に利用され人生を歪められた少年達。
能力を持たないが能力者に家族、友達を殺され傷つけられた故に能力者を恨み、憎み、能力者達に復讐しようとする少年や少女。
能力はないが能力者と同じように容姿が自分たちと違うからという下らない理由で異端者と言われ蔑まれ続けた少年。
この世界は不条理に満ちている、そんなこの世界で様々な人に、出逢い、別れそして再会し幾多の縁が重なり交差していく中で生まれた、生きて居たい死にたくない闘いたく無い傷つけたくないそんな感情や淡い恋心、共に生きて居たい傍に居たいそんな願い。
この世界で出逢い紡がれた物語。
ある秘密を抱えた少女雫と人より少し強い能力をもつ少年飛燕を中心に、広がる物語が今幕を開ける。