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ゆめのおちかた~終わりに向かう二つの世界、小説家とアニメーターを目指す何者かになりたい若者と、夢破れたTSダメ親父が紡ぐ英雄のいない物語~  作者: 高山路麒
第二章 暗き世界で光輝く太陽【第一部2】

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2-184 いわくつきの七千波駅へ

 エマと共に震源地の七千波ななちば駅に向かうと、そこには既に八番隊の皆が集まっていた。


「ミトラにこっぴどく叱られたかい?」

「鳳仙……」


 鳳仙は頬をぶたれた後を見てクスクスと笑ってしまう。けれど私は何も言い返す事が出来ず俯く事しか出来なかった。


「ほら、行くよ。僕達にはやるべき事がある。君はそれさえ忘れなければいい」


 だけど鳳仙は優しさを見せ、私は彼のあり得ない態度に驚いてしまう。こいつってこんなに優しい笑顔が出来たんだ。


「鳳仙……道に落ちてた犬のお尻から出たバナナを食べたの? ぐぇ」

「何か言った?」


 でも私が若干の恐怖心を込めてそう言うと鎖で首を締めあげられてしまった。やっぱりこいつの根っこはサディストだ。


「ほら、行くでござるよ!」

「う、うん!」


 ニアちゃんは即死攻撃を食らって倒れた私を救出し肩を貸した。皆はこんな私を笑顔で迎え、私はようやく立ち上がる勇気を取り戻したんだ。


 けどどうしてだろう、やっぱり鳳仙ってミトラさんにほんのり似ているんだよなあ。見た目だけじゃなく中身も……うーん。



 沖縄には電車の代わりにモノレールが市民の主要な交通手段となっているけど、今は使う人もおらずがらんとしている。


 廃線になったモノレールは味があるといえば聞こえはいいけれど、サビや汚れが目立ってちょっぴり不気味だ。


 けれどそんなものより、やっぱりアレが一番異質過ぎるよなあ。


「ねえ……なんであんなものがここに?」


 駅のすぐ近くには鬱蒼と木々が茂った墓地の様なものがあり、デンジャー先輩は雰囲気があり過ぎる得体の知れない物体を怖がってしまう。


 市街地にポツンとある茂みは違和感しかなく、ここはきっとそういう場所なのだろう。多くは軍事要塞化に伴い壊されたけど、まだ市街地に残っていたんだ。


「沖縄って結構そういうのを大事にするから、街中にそういうものがわりとそのへんにあるけど……そういえばここって飴を買う幽霊の言い伝えがあったんだっけ」

「ひぃっ! そういうものって何!?」

「ぶも」


 私は怖がらせない様にぼかして説明したけど、そのせいでデンジャー先輩は余計に不安になってしまい吹雪に抱き着く。


 けれど吹雪は鼻をひくひくさせてジッと森の方を見つめていた。きっと動物である彼女は人間にはわからない何かがわかってしまうのだろう。


「でも変だね、爆発する様なものはなさそうだし、爆発の痕跡もなさそうだけど。チクタ君は何か気付いた事はある?」

「あの辺の磁場が乱れているね。幽霊かどうかはわからないけど何かはあるみたいだよ」

「ひー!」

「ぷいー!」


 さらにエマが余計な一言を言ってしまい、得体の知れない何かの存在はチクタ君の分析によって科学的に証明されてしまう。


 でも先輩ったらうりぼう達を団子状態であんなにもにゅって、羨ましいぞこのヤロー。だけどその姿に和んでいると、鳳仙は難しい顔をして最も可能性のある説を提唱した。


「一応調べてみる? ロボット兵器がいたら困るし」

「だね」


 もしも討ち漏らした敵がいたら人命にかかわるので、私達は警戒しながら恐る恐る墓地へと向かう。


 幽霊も嫌だけどロボット兵器も嫌だな……物理攻撃が効くだけましだけど。

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