表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/73

第四十二話

 神光の戦士たちは車窓から流れる景色を見つめていた。厳しい戦いが彼らのプレッシャーとなっていた。やがて彼らは魔弾鉄道に揺られてノーヴァーシティに到着した。疲れを癒すため、彼らは宿で一泊することにする。次なる目的地は、クリスタリアム宮殿である。伝説によれば、この宮殿には聖都の邪悪な力を封じるための結界起動装置が隠されていると言われていた。


 翌日、アルフレッドらは宿を出発した。馬で二日ほどの旅路である。彼らは荒れ果てた宮殿へと足を踏み入れた。宮殿の荒廃ぶりは目を見張るものであった。かつては華やかな建物が立ち並び、信仰の対象となっていた場所が、今では荒れ果てた瓦礫の山と化していた。スカーレットによればやはりここも宗教戦争の被害を免れなかったという。


「装置が無事だといいが」


 アルフレッドが言うと、アリシアが答えた。


「多分……大丈夫なんじゃない。だって聖都の邪悪な結界には装置が必要なんでしょう」


「闇の力に汚染されていたら、またスカーレットの術に頼らねばならない」


 エスメラルダは言った。


「その点は大丈夫。装置が生きてさえいれば、私が何とかするわ」


 スカーレットは言って肩をすくめた。


「とにかく、中に入ってみようぜ」


 エイブラハムは言って、歩き出した。


 内部に入ると、アルフレッドらは暗い空間に包まれた。闇の力が強く漂っており、まるで絶望と対峙しているかのようであった。


「このプレッシャーは……」


 エリオットは違和感を覚えて腕を軽く振った。


 神光の戦士たちは、心の中に光を抱きながら結界起動装置を見つけ出すための探索を始めた。足元には奇妙な生物の姿が現れ、壁には荒廃したままに残された神聖なシンボルが彼らを不思議な世界へと誘った。


 歩みを進める度に、宮殿からは邪悪な力の影響を感じるようになった。エネルギーが湧き上がり、空気が重くなっていく。しかし、神光の戦士たちは困難に立ち向かい、結界起動装置を見つけ出すための力強い意志を持ち続けた。


 やがて彼らは宮殿の奥深くに辿り着き、結界起動装置の存在を確認した。その姿は壮麗であったが、暗黒の衣をまとっているかのように黒いオーラに包まれていた。これを再起動するためにはまたスカーレットの力が必要だった。


「これは……邪悪な感じがするが」


 ライオネルが言った。


「でもどうやら装置は大丈夫なようだけど……スカーレット?」


 クラリスの問いに、スカーレットは頷いた。


「ええ、大丈夫。何とかやってみるわ」


 スカーレットは装置の前に立ち、闇の力を払うための儀式を開始した。彼女の周りには聖なる光が集まり、彼女の手は静かに震え、力強く祈りの言葉を唱えた。結界起動装置はその力に反応し、ゆっくりと輝き始めた。


 しかし、突然、宮殿の奥深くから邪悪な気配が漂い始める。暗黒の霧が立ち込めてきて、邪悪なものが姿を見せた。それは、闇に包まれた巨大なエレメンタルの巨人で、邪悪な力を纏っていた。


 スカーレットが言った。


「それはカレ=デボラの影フォース・ダークリンジよ。どうやらここも守られているようね」


「やるしかない」アルフレッドは言ってエクスカリバーを抜いた。


 ダークエレメンタルは咆哮し、宮殿の内部を揺るがすほどの圧倒的な闇のエネルギーを放った。神光の戦士たちはその力に立ち向かう覚悟を決め、それぞれの魔剣を手に取った。


 まず最初にダークリンジは呪いの言語を放ち、神光の戦士たちの動きを封じた。


「……!?」


 アルフレッドらは動けなくなって、必死に抵抗するもその状態異常を解くことは出来なかった。


 ダークリンジは呪詛の笑声を挙げて、闇のブレスを吐き出した。神光の戦士たちは思わぬ大ダメージを受ける。


 闇の精霊はアルフレッドを殴った。彼は吹っ飛び、壁に激突した。


 そこで全員の呪いが解ける。


 スカーレットとエリオットが神聖魔法で状態異常耐性を付与しておく。それぞれに回復ポーションでダメージを回復すると、戦士たちは反撃に出た。


 アルフレッドは魔剣エクスカリバーを手に取り、その剣身が神気の輝きで包まれた。彼の身体は神聖なる光によって包まれ、まるで神の加護を受けているかのようであった。彼は剣技・神霊斬を放ち、一刀のもとに闇のエネルギーを断ち切った。その剣の輝きはまるで太陽そのもので、ダークエレメンタルの邪悪な力を退ける力を示した。


 アリシアは魔剣ミスティルテインを手にし、神気の覚醒を果たした。彼女は風の力を操り、周囲に竜のようなエネルギーを纏った。彼女の剣技・竜神の吐息は、一瞬にして風となって闇を吹き飛ばし、ダークエレメンタルの姿を揺るがした。彼女の勇姿はまさに風の女王であった。


 クラリスは魔法使いとして、魔力・極其の二を解放。彼女は神気の霊鎧に包まれ、鮮やかな魔法陣が現れた。彼女の魔法攻撃は威力を増し、闇の精神を混乱させるほどの力を持っている。彼女は竜撃閃光衝破や竜撃精神破壊といった魔法を放ち、ダークエレメンタルを追い詰めた。その魔法の輝きはまるで星のようであり、聖なる力の象徴であった。


 エリオットは聖騎士として神気の霊鎧に身を包み、光の剣技を繰り出した。彼の剣技・光剛破断は、まるで光の槍を突き立てるような迫力である。彼の身体は肉体硬質化の力で強化され、闇の攻撃にも耐えることができた。彼の剣は光の軌跡を描き、ダークエレメンタルの体を切り裂く勢いで振るわれた。


 エイブラハムは魔法術を駆使した。彼の魔剣グラムから神秘的な力が発揮される。彼の手からは、強化され濃縮された光の呪文が込められた魔法の矢が放たれ、ダークエレメンタルに直撃した。その矢は闇のエネルギーを浄化し、光の輝きに変えていった。


 ライオネルはダーインスレイヴを手にし、その剣身には神聖なる紋様が輝いた。彼は剣技・破断連撃刃を放ち、地を揺るがすほどの力強い一撃をダークエレメンタルに叩き込んだ。彼の魔剣は光の軌跡を刻み、闇のエネルギーを打ち砕く力を持っている。


 エスメラルダは魔剣レーヴァテインを掲げた。彼女の魔力が集中し、周囲の空気が強く静まり返った。魔剣から放たれる魔力の光が、ダークエレメンタルに向かって飛び交った。それは純粋で清らかな光であり、闇の力を浄化する力を秘めていた。エスメラルダはレーヴァテインを振りながら、魔法の言葉を唱える。彼女の声は力強く響き渡り、魔法の言葉は宮殿の内部に響きわたった。魔剣から放たれる魔力の光がダークエレメンタルの身体に触れると、闇のエネルギーが弱体化した。


 スカーレットは結界起動装置の前で祈り続けた。彼女の祈りはより強力になり、周囲の光は一層輝きを増していく。彼女の意志は結界起動装置に届き、その力はますます高まっていった。スカーレットの存在は、神光の戦士たちの心の支えであり、結界起動装置の起動に欠かせない存在であった。


 ダークリンジは神光の戦士たちの攻勢に怒りを覚えた。その闇の力が再び増幅し、宮殿内部に強烈な闇のエネルギーが満ち始めた。


 闇の元素精霊は怒りの咆哮を上げ、その威力は宮殿の壁を揺さぶるほどである。闇のエネルギーがその身体から放たれ、宮殿内部を包み込むように広がっていく。


 ダークリンジは瞬く間に神光の戦士たちに向かって飛びかかった。その姿は闇に包まれ、異様な速さで接近してきた。神光の戦士たちはその迫りくる闇の攻撃に立ち向かう。


 ダークリンジの攻撃は凄まじく、闇の剣撃や暗黒の爪によって神光の戦士たちを追い詰めていく。その攻撃は邪悪な力を宿しており、神光の戦士たちの防御に深い傷を与えた。


 アルフレッドはエクスカリバーを構え、神気の霊鎧を強化した。彼はダークリンジの攻撃を受け止めるべく、剣技・聖天衝撃を放った。しかし、ダークリンジは巧妙にそれをかわした。


 アリシアは風の力を駆使し、俊敏な動きでダークリンジの攻撃を回避する。彼女は剣技・烈風迅雷を繰り出し、ダークリンジに追い打ちをかけようとしたが、ダークリンジの闇の盾で防御した。


 クラリスは魔法攻撃を続け、ダークリンジの防御を崩そうと試みる。彼女は魔力・極其の二で二千パーセントの上昇で戦士たちの攻撃力と魔法力を高めた。


 エリオットは光の剣技を駆使し、ダークリンジと激しい一騎討ちを繰り広げた。彼の剣技・光剛破断や剣技・真・波動砲は、ダークリンジの闇のエネルギーを斬り裂き、闇の盾を突き破った。しかし、ダークリンジは執念深く立ち上がり、再びエリオットに襲いかかった。


 ライオネルがその間隙を縫って攻撃を仕掛けた。魔剣ダーインスレイヴを手にし、迫り来るダークリンジに立ち向かった。ライオネルの剣技・魔弾爆裂衝、剣技・破断連撃刃は、ダークリンジに深い傷を負わせた。彼の攻撃は激しく、ダークリンジを後退させることに成功した。


 エイブラハムはグラムを以てダークリンジの攻撃を防ぎつつ、反撃を試みる。彼の剣技・豪速天武は、ダークリンジの闇の攻撃を圧倒し、一瞬の隙を突いてその身を切った。


 エスメラルダは魔法の力を制御し、ダークリンジに対する。彼女は魔法・光輪の加護を発動し、仲間たちに回復と強化をもたらした。さらに、彼女は魔法・聖なる結晶矢や魔法・聖光の裁きなどの攻撃魔法を使用し、ダークリンジに対抗した。


 神光の戦士たちは連携を取り、互いをサポートしながらダークリンジとの戦いに立ち向かう。彼らの勇気と団結力が闇の力に立ち向かう原動力となった。ダークリンジは神光の戦士たちの集中攻撃に次第に押され、闇のエネルギーも弱まっていく。


 しかし、ダークリンジはまだ完全には倒れていなかった。その闇の力が再び増幅し、姿勢を立て直した。その目からは邪悪な光が輝き、再び宮殿内部を闇で満たし始めた。


 ダークリンジは闇のエネルギーを凝縮し、その手から強力な闇の球体を放った。球体は宮殿内部を破壊しながら神光の戦士たちに迫ってくる。彼らは迫り来る闇の球体を避けるために超人化で全力で回避行動をとった。


 エスメラルダは魔法の力を最大限に解放した。彼女はレーヴァテインを高らかに掲げると、魔法・聖歌奏者の祝福を放った。レーヴァテインが放つその歌声は神光の戦士たちの心を癒し、魔法のエネルギーを満たした。その歌声は宮殿内部に響き渡り、闇のエネルギーを乱した。ダークリンジは苦痛の咆哮を上げ、その態勢に隙が生じた。


 神光の戦士たちはその隙を見逃すことなく、一斉に反撃を開始する。アルフレッドの剣技・神霊斬がダークリンジの身体を貫き、アリシアの剣技・烈風迅雷が闇のエネルギーを斬り裂き、クラリスの魔法・光の結晶矢がダークリンジの闇の心を射抜いた。


 エリオットは剣技・光剛破断を放ち、闇の力を断ち切った。同時に、ライオネルの剣技・魔弾爆裂衝がダークリンジの身体を揺さぶり、エイブラハムの剣技・無双連撃がさらに追い打ちをかけた。


 ダークリンジは激しく咆哮し、その姿が次第に消え去っていく。その身体は闇に包まれ、闇のエネルギーは消散していった。宮殿内部には再び平穏が訪れた。


「終わったか……」


 アルフレッドは言って、周囲を見渡す。


「邪悪な気配は消えた。どうやらあの闇の元素精霊を倒したようだ」


 エリオットも自身の魔剣を収めた。


 スカーレットはダークリンジとの戦いを目の前にしながら、結界起動装置の解放を試みていた。彼女は力強く立ち上がり、手に持つ魔剣ティルヴィングを高く掲げた。宮殿内部にはまだ闇のエネルギーが漂っており、神光の戦士たちにはまだその影響が残っていた。スカーレットは決意を胸に闘志を燃やし、結界起動装置を解放するための魔法を詠唱し始める。


 彼女の声は宮殿内に響き渡り、魔法陣が足元に浮かび上がる。スカーレットは集中力を高めながら、魔力を込めたティルヴィングを結界起動装置に向けた。


 魔剣から放たれる魔力の光が結界起動装置に集まり、その装置は活気を帯び始めた。スカーレットの身体も光に包まれ、彼女自身が魔法の力と一体化しているようであった。


 スカーレットは固く結んだ拳を解放し、力強く宣言した。「結界起動、今こそ解放せん!」


 すると、結界起動装置はまばゆい光を放ちながら、宮殿内部全体に魔法結界を展開し始めた。闇のエネルギーが次第に駆逐され、光と聖なる力が宮殿内部に満ちていく。


 神光の戦士たちはその光に包まれ、再び本来の力を取り戻した。彼らは敬意を込めてスカーレットを見つめていた。彼女は深く息をつき、疲れ切った表情を浮かべながらも、使命を果たした達成感を胸に抱いていた。


「終わりました。もう大丈夫です」


 スカーレットの解放した結界は宮殿内部を完全に包み込み、ダークリンジの影響を排除した。


「これで残る結界は一つか。さて、どんなものかな」


 ライオネルは言った。


「まだ油断はできないな。最後の結界を快歩委するまでは」


 エスメラルダの言葉はどこか緊迫していた。


「でもとにかく、今は喜んでもいいんじゃない。ダークリンジは倒したんだし。一息付けるわ」


 クラリスは言って水筒の水で喉の渇きをいやした。


「全くだ。世界を救うだの、大層な使命を与えられたんだからな。英雄の報酬は名誉だからな。尤も、まだ旅は長い」


 元傭兵王のエイブラハムは言って、まだ終わりではないことを思い出させる。


「英雄か……でも、若いうちにこんな体験が出来るなんて、思ってもみなかった。私は辺境の村娘だったから」


 アリシアの言葉にアルフレッドは言った。


「神光の戦士として、今は務めを果たすだけさ。さあ、行こうか」


 そうして、若き神光の戦士たちはクリスタリアム宮殿を後にする。残る結界起動装置は一つ。それでも、まだオラトリエクス神聖国の闇は深い。戦士たちはそこへ向かって進んでいくのだった。恐れを振り払い。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ