報告書:○○県▽○市図書館『感染』爆発 記録者:T,H
四月二十日:午後十五時五十四分。
○○県▽○市図書館にて大量の『感染』者の出現を確認。以降これを『感染』爆発。『クラスター』と呼ぶ。
~生存者の有無と『感染』鎮圧状況報告~
『感染』爆発発生のきっかけは不明。
『感染』者の遺体の損傷が激しく、また『感染』していない者の損壊も激しい事から、誰が最初に『感染』したかは不明である。
生存者はゼロだが、拠点にいる人たちの名簿らしきものを発見。七名足りないことを確認。他は全員『感染』したと断定。
~図書館内の状況~
図書館内部は生活感が溢れる空間となっており、本を収める場所は食料と日用品の保管庫となっていた。※図書館の中で避難生活をしていたと推測。
寝床も簡易ながら置かれており、受付の所には無線機が置かれていたが、それも破壊された状態になってしまっている。殴った跡と『感染』者の血が付着していることから、『感染』者が壊したと確定。
他重要な書類なし。
BHに関する情報も残されていなかった。
~追記~
図書館内の裏口の前で死にかけの『感染』者を発見。何故か壊れている棒を手にしたまま倒れている。
まだ人としての意識があるが、すでに『変異感染』者になりかけていたため、始末。
始末した後に身元の確認。
身元――歩崎燐と判明。
※なぜ裏口の付近にいたのかは不明。不足七名と関係あり?
『変異感染』者となった彼女と他の『感染』者を火葬した後、次の現場に向かう。
追加報告――『岩玄株式会社』にて不足七名の一人でもある荒木錯太郎を発見。死亡確認。
何者かによって四肢を縛られ、いたるところに裂かれたかのような傷跡を残していることから、失血性のショック死と仮定。詳しい死因を追求した後、『岩玄株式会社』に潜伏している『感染』者の駆逐を行う。
鞭のような物で叩いた痕跡あり。
『変異感染』者の存在濃厚。
引き続き駆逐を進める。
以上。




