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【祝!100万PV突破】マッサージ店でアルバイトを始めたらクラスの美女が常連になりました。  作者: 新興


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帰宅

 これが先生の言っていた明るいところってやつか。ずいぶんと回りくどい言い方をする。


 俺達は急いでいるはずなのにいつの間にか足は止まっていた。


「・・・ねぇ司」

「どうした?」


 てっきりさっきみたいに綺麗さにわぁーキャー言うのかと思っていたら、瑞希は意外とおとなしい声で俺を呼んだ。


「・・・司、好きだよ?」

「だから、もうからかうなっての。人狼ゲームのこと掘り返してくんな」

「・・・・・えへへ」


 予想していたツッコミなはずなのに、瑞希は少し間を開けてから照れたような様子を見せた。


「なぁ・・・」

「もう時間だよ!急がなくちゃ」


 俺の微かな可能性を持った疑問は瑞希の声によって全貌を表す前に空中に霧散した。


 まあ聞くまでもない疑問だったか。


「おう、そうだな」


***


 何とか時間内に集合場所に間に合った。


 ここの近くにもライトアップを楽しめる施設があったっぽいが、あっちまで行って噴水とあの景色を見たのはおそらく俺達だけだろう。それを思うとなんだか特別が増した。


 大人になって思い出すのはきっとこういう景色なんだろうなと感じた。


「おう、お2人さん。楽しめたか?」


 遥紀はもう集合場所に先についているようだった。


「全く、大事なところでいきなり消えやがって。どこ居たんだよ」

「別に?お2人さんのちょっと後ろで普通に噴水見てたけど?」


 まじかよ、後ろにいたんかい。本当に忍者とかなんかか?


「でも、楽しめただろ?」

「「まぁ・・・」」


 ここは2人の声が被った。瑞希も楽しかったと思ってくれているのか。


 「・・・」


 声が被ると咄嗟にお互いの目が合って、何も言うことなく顔をお互い背けた。


「それは良かったな。もうバス出るから乗れよ」


 そうして、俺達の勉強合宿は幕を閉じた。


***


「たっだいまー」

「ただいまー」


 旅行の時にも思ったが、久しぶりに帰った自宅はなんだか特別感を感じる。


「ああー楽しかったぁー」


 全身の力が抜けたようにソファに身を預けていた。


 瑞希はこの合宿で楽しいことも辛いこともあっただろうが、最終的にはそんな評価になって、それが自分のことのように嬉しかった。


「ねぇ、そういえばプレゼントどうするの?」

「ん?プレゼント?何の話だ?」


「明後日、黒瀬君の誕生日でしょ?プレゼントは何にする予定?」

「ああ!そうだった!」


 この合宿でバタバタしすぎて全く忘れていた。


「司忘れてたの?さいてー」


 ぐっ。


「まだ私も買ってないからそんなに言えないけどね」

「ほ、ほら!」


「でも、私は覚えてたからだいたいプレゼント決まってるけどね」


 ぐっ、そうやって俺の心に釘を刺すな。


「よ、よし、明日買いに行こう」

「分かった、()()()


 寝る前、外から風が吹いている音が聞こえてきた。


 なんだか、風強いなぁ。


***


 今日は昨日の勉強合宿の振り替え休日で、学校はない。


 俺の予定では昼くらいまでゆっくり寝て、それからあっためておいた(忘れていた)明日に迫った遥紀の誕生日プレゼントを買って、明日何もなかったかのように優雅に渡す予定だった。


 が、目覚めてカーテンを開けてみると外は大雨。台風がびゅうびゅう吹いていた。


 天気予報なんてここ数日見てなかったし、そもそも勉強合宿でテレビもほぼ見てなかったから、知らなかった。


 それにしてもよく勉強合宿、台風被らなかったな。 それはすっごくよかったんだが、今日が問題だ。


 これは流石に外に出られないくらい雨が強い。


 俺はどうしようかと思いながら、部屋を出た。


「お、司やっと起きた」


瑞希はすでに外出ができるような服をまとっていた。


 テーブルにはなんだかさっき買ってきたような品物が入った袋が置いてある。


 まさか・・・


「瑞希、今日外出てないよな?」

「ううん。朝黒瀬君のプレゼント買うために外出たよ?」


「一緒に買いに行こうって・・・」

「だって今日お昼から雨がめっちゃ降るから、てっきり朝に買いに行くものだと思ったのに、司全然起きないんだもん。私いっぱい起こしたよ?」


 明日休みだから、結構疲れていたのに夜更かししてしまったのが完全に裏目に出た。


「司って時々ポンコツだよね」

「うるさい」


 急いで明日の天気を調べると、どうやら明日は晴れのようだった。


 こうなったら、明日学校終わりに速攻で買うしかない。


「瑞希、頼む。協力してくれ。明日遥紀を俺の家に呼ぶが、その間に俺は速攻でプレゼントを買いに行くからその間遥紀にばれないように何とか誤魔化してくれ」

「もぉーしょうがないなぁー」


***


「おはよう、司」

「おう、おはよう」


 遥紀は今日誕生日なだけあっていつもより5割増しくらいでニコニコしている。


「・・・」


 挨拶も終わったのに遥紀は俺のことをじぃーっと見ている。


「えっと、誕生日おめでとう」

「ありがとう!」


 この言葉を待っていたかのように瞬時に言葉を返してくる。


 だが、それだけではまだ終わらなかった。


 遥紀は両手を差し出してきて、プレゼントを期待しているようだった。


「ちょ、ちょっと待て。プレゼントは学校じゃ満足に渡せないだろ。今日俺の家来れるか?」

「ああ、確かにそうだね。それならもちろん」


 危ない危ない。まさかこんなに誕生日プレゼントを期待しているとは。これは忘れてたなんて言える雰囲気ではないな。


 時刻は順調に過ぎて、お昼休みになった。


 誕生日プレゼントは何を買えばいいんだろうか。


 今日の俺の悩みはそればっかりだった。授業中も考えていたが全く思いつかない。


 いっそ、遥紀に直接聞いてみるべきか?


 そんなことを画策していると、なんだか懐かしい声が聞こえてきた。


「先輩!ようやく帰ってきましたね!今日は一緒にお昼食べましょう!」

95話も読んでいただきありがとうございます。

いよいよ記念すべき100話にもう少しで到達します。

その時にはちょっとしたお返しをしようかなと思っています。(いっぱい投稿します)

これからも応援よろしくお願いします。

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