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記憶の発芽2
恐るべき火の軍勢が、
河を超え、田畑を焼き、我々の村に侵略してきました。
彼らが求めるものは一つ。
当然、改宗です。
拒んだ村長は利き腕を落とされ、喉を烈火に焼かれました。
私たちを守るため、奴らに立ち向かった若い衆は、
みんな丁寧に右目を焼かれ、左耳をそがれました。
偽りの祈りを捧げた人は、
頭髪を燃やされ、後頭部に反逆の焼き印を押されました。
だから、仕方がなかったのです。
私の背教をお許しください我が主よ。
今だけ、今日だけ、奴らがこの村にいる間だけ、
私は心から火の主のために祈ります。
勇猛なる火の主よ!
我らが大いなる火の主よ!
万歳!万歳!万歳!
あ、いや、