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銃声が聞こえる──
近いようで遠い、頭に響く乾いた音が──
あぁ、俺はこんな所で──
死の淵に初めて触れた。
とめどなく溢れる血と共に、脳の機能が失われていく。
全てが溶けだしていくような、ある種の快楽にも似た白昼夢。
冷えた体を、流れ出たものが暖めてくれる。
暖かい。死はこんなにも暖かいのか。
俺は今まで、何を恐れていたんだろう。
「………………」
口元が緩み、「事」を受け入れる準備ができた。
どうせ録でもねぇ人生だったんだ。俺はここで──
ここで、終わる。
そのつもりだったんだ。




