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9 ショウゲキの幕引き

 二人が帰ったのはそれからしばらく経ってからのこと。


 どうやらぐっすりお休みの英に花園は妙〜にかいがいしくお世話をしていて、妙〜にその事が生々しかった。

 良く有るじゃん? S Mでお互い楽しんだ後にSがMを労る、みたいなさ。飴と鞭?まあ、これも受け売り妄想だけどよ。

 だって濡れたハンカチ拾ってベッドに戻り、

「ほら、仕舞えよ。」

とか言っていたんだから。いや、ソレは正確じゃないな。その後、

「風邪引いちまうか。」

とか呟いて勝手に引き出しからポリの袋取り出しごそついていたんだから、ソレは違う。

 ・・・・英はどうやって家、帰るんだ?やっぱ、そのまんま、なのか?


 あ、ハンカチだから大丈夫か。


 その後

「ったく、手間かけさせやがって。」

と嬉しそうな声で床を拭き、


 ヤツがしゃがむ度に俺たちはびくって震えたさ。なんだか、こっちがヤバい事している気分だった。


ラッチを外した。


 何度も言うけど、覗きじゃねぇぞ!俺達はこいつらと違って

“普通に”

いちゃこいていただけだっ!!


 その後、タイミングが良いのか悪いのか、校外会議に行ってたはずの校医の横溝さんが帰って来て、なんと!花園が芝居を始めた。

 普通、終わったら即帰するだろうが、即帰!何余裕かましてんだよ!


 しかもさっきこいつが床に直接消毒用アルコールをぶちまけていた所為で、この部屋はまるでクリーンルームの様なお香り。場数踏み過ぎだよ、花園君。

 

 カーテンをそっと開く音。

「英なんですけど、急に気分悪くなったみたいで休ませてもらってました。無断ですみません。」

 先生あっさり騙されて

「いいよ、そんなの。それより大丈夫?気づいた?」

なんて、またしても俺たちがいるベッドに近づいてくるし。

「落ち着いた?」

それから

「顔色はいいみたい。よし。」

と花園の肩(多分)を叩き

「ま、君が送っていきなさい。くれぐれも送りオオカミにならない様にね。」

ですと。

 横溝さ〜ん、言っときますけどね、彼女、もう既に食われてますよ〜。2回ほど。それで伸びちゃってんですよ〜。

 廊下越し、

「祥子、また調子悪くなったら来ような。」

って声が聞こえた気がした。


 また来る気かい!?この、腐れどえろやろう!!二度とくんな!!


               次回 最終話!!

皆様、良い週末をお過ごしになりましたか?

ここいらでは花散らしの雨が降ってます。

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