少年たちの日
影の眩しい昼の放課後だった。
「あ、よう」
「ん、ああお前、」
「ちょっとさむいなあ」
「少し風がね」
明かりの下に出た。
それは恋と言うよりかは、純愛とも少しずれたようで、プラトニックと言ったとしてもどうもダメだった。
甘い妄執がもえたつ中を、二人は歩いた。
「めっちゃ空綺麗」
「ほんとだ、澄んでるね」
互いを永く呪いあうための青だった。花の名を教えるよりも強烈であった。花は一季節にしか咲かぬのだから。
「うい、じゃあね」
「うん、じゃあ」
今日はただ暖かい日だ。美しい日だ。