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第二十一話 グリウォーク、バルカンVS黒拳のガルバーダ

--ピレウス王城--イラリアの自室


妹がおかしくなったのは3ヶ月前です。

妹が謎の黒い本を持ち帰ってきました。聞いたところ変装して王都の城下町で買ってきたみたいです。見た感じ魔導書でもなく、ですがなんか禍々しいオーラを纏ってた感じはしました。最初は気のせいだと思ってましたが、日に日に妹の行動がおかしくなっていきました。

やたらと夜中に外出したり、妹の部屋から異臭が漂ってきたり、1番驚いたのは見知らぬ人物の声が妹の部屋から聞こえてきた時です。流石に私も我慢の限界でしたので城の近衛兵にこの事を伝え妹の部屋を調べてもらいました。

ですが怪しいものは何も見つからず、いつもの妹の部屋のままでs…「ちょっと待て」


「はい?」

「俺が聞きたいのはそんなことじゃない」

「では、どのようなことを」

「俺はお前とペカリオとの関係性を知りたいんだよ」

「なぜそのようなことを?」


「それを聞くことであいつの対処方法が変わってくるからだ」

「対処って…じゃあ妹は本当に誰かと繋がってるんですか?」

「まぁな」

「そんな、、一体どこの誰と、、」

「今それをお前に言ったところで無意味だ、今お前にできることは姉妹の関係性を話すことだ」

「……分かりました」


--アダブ廃教会--バルカンサイド


「見事にはめられたな」

「それってどういう、、」


バタンッ


「!?」

「!?」


ガバッ


「キャッ!」


落とし穴かしかもかなり深い、だが残念だな。

落とす対象がこの私でなければうまく決まっていたであろうに。

翼で飛行できる私からしたらただ床に穴が開いただけ、ゆっくり降りればいい話よ。


ヒューーーーーッ

スタッ


「あ、あの、ありがとうございます」

「何気にするなついでだ」

「それよりここはどこだ」

「さぁ、私にもさっぱり」


円型の空間かなり広い、まるで闘技場だな。

向こう側に先に進む通路がある。あそこに行けば何か組織の情報になり得るものがあるやもしれん。


「おい、向こう側の通路まで行くぞ」

「はい」


さてと、あの奥には何が隠されているか見ものだな。

にしてもほんとに広いなここ。

直径だけでも300mはあるぞ、それにこの空気感なんか嫌な予感がするな。


ズドンーーッ!!


「キャッ!今度はなんですか」

「さぁな、だがいい事じゃないってのは確かだな」


上からいきなり何か降ってきた?!一体なんだ

土煙でよく見えんな、だが魔力感知に引っ掛かったってことは生き物か。

まず敵であることは間違えないな。


「おうおうおう!いきなり俺らのアジトにカチコミに来たバカがいるって聞いて来てやったぜ!」

「喜べ!そしてひれ伏せ!この俺様がゴミ同然の貴様らを安らぎの地に導いてやる!!」

「どうした?歓喜のあまり声も出ねぇか?」


「おい、殺される前にとっとと失せろこの筋肉だるま」

「この人は、、一体」


「あ~~?失せろだ?、、、フフフッ」


なんだこいつ気持ちわりぃな!

とにかく長引くとかなり面倒なことになる、とっとと終わらせよう!


シュンッ!


悪いが油断はしないんでね、誰であろうと敵である限りしっかり始末する!

認識すらできずここで哀れに死ね!異教徒め!



シャキンッ


よし!背後を取った!



ニヤッ


!?


ボゴーーーーン

ガーーーン!


グォハァッ!

なんだ?!何が起きた?!

直前でいきなり爆発が起きて、気づいたら壁にめり込んでいた。あいつこの一瞬で何をしやがった!?

しかも、思ったよりダメージがデカい、、


「俺様が誰かって?しょうがねぇから教えてやるよ!」

「俺様は黒の十字架団、クロスウォリアー№5黒拳のガルバーダ様だ!!」


「バルカンさん!」


「ハァハァ、、、喚くな小娘、この程度で私がやられるわけないだろ」

「ハッハー!〜貴様なかなかやるではないか!空の精鋭(スカイナイツ)の隊長格なだけあるな!」

「なら、()()にも反応できるだろ〜」


原初技能(オリジンスキル)"変型身体(ボディチェンジ)


ニュルニュルッ


今度はなんだ?

やつの両腕が黒く染まって、、液体のような系統に



《両腕 "ダイラタンシー"》


ドロドロ〜


「行くぞ!隊長格!!」


シュンッ!


ッ!?消えた?!

いや、高速で移動している、ただこの私が目で追うのが精一杯になるとは、、

少しでも集中が途切れたら一瞬で見失う、、図体の割にすげぇ俊敏性だな。

ただ、動きがパターン的だこんなんすぐに慣れて、、


パッ!


後ろ?!

パターン的に動いていたのは囮で本命はこっちか!!

くっそ!反応するのに数秒遅れた!!防御に間に合わなっ、、


ドスッ!!

バーーーーーーン!!


「グホッ!!」


なんつー威力だよ!

さっきの爆撃の比じゃねぇ!!

硬く重い拳、恐らく腕と肋の骨がイカれたな、咄嗟に防御魔法を施したおかけで何とか致命傷は避けたが、左腕が使いもんにならなくなっちまった、、、

それに、折れた肋の1本が肺をカスった、、早く応急処置をしなければ!


「おいおい〜そんなもんかよ隊長格ぅ〜!」

「ちょっと小突いただけじゃねぇか!!」


《中級聖光魔法"ハイヒール"》


パァ


「治癒魔法か!そういや天翼族(エンジェル)は聖光魔法にも適性がある種族だったな」

「だが、いくら回復しようが、、」


シュンッ!

ドスッ!!


「攻撃を食らってしまえば同じことよ!」


シァンッ!

ブシューーーー!!


「あ!?」


天翼流剣術(エンジェリーソードス) "天罰の刃"》


「貴様のその攻撃には弱点がある」

「あ?弱点?」


「貴様のその打撃はある程度の防御魔法なら貫通してダメージを与えられるが、高密度の魔力で練られた防御魔法は破壊できない」

「それに、防がれた後僅かな隙が生まれる。そこを突けば反撃は可能だ」

「そして私が反撃に用いた攻撃は相手の物理攻撃を5倍の威力にして跳ね返す"天罰の刃"だ」

「ただでさえ強力な打撃が5倍の威力で返ってきたんだ、まず致命傷は避けられない」



「フ、フハハハハハ!2回しか見せてないのによくそこまで分析したな!!」

「だが、少し思い違いをしてるな」

「どういうことだ」

「俺様の攻撃手段がこれだけだと思ったら大間違えだ」


変型身体(ボディチェンジ) 右腕"炎刀" 左腕"氷刀"》


ジャキンッ!!

ボッ!

シャン!!

カチコチッ!



また、変型した

今度は炎の刃と氷の刃か、、だが高密度の魔力で防御魔法を固めれば防げる。

その隙に天罰の刃を当てれば、、、


シャキーーーーーン!!


「ほぅ〜上手く防御魔法で防いだか」

「だが、それでいいのか?」

「どういう意味だ」


カチコチカチコチカチコチ


「こういう意味だよ!!」


バリーーーーーン!!

シュッ!!


防御魔法を凍らせて無理矢理こじ開けやがった!!

少し頬に掠ったがこの程度どうとでも


カチッ


「俺の氷刀が()()()な!」

「だからなんだ、この程度どうとでもないわ」


キチキチッ


「ッ!?」

「フッ、始まったな」

「貴様一体何をした」

「知りたいか?」

「じゃあいいだろう、特別に教えてやる」


「俺の氷刀はな相手に掠り傷さえ与えれば、その傷口から氷結が入り込み体内の血管、骨、筋肉、内蔵その全てを徐々に凍てつかせていく」

「つまり、時間が経てば経つほど貴様は体内から凍りつくってことだよ!!」

「最終的には全身の皮膚は壊死し、心臓の動きは完全に止まり死に至る」

「てか既にもう震えが止まらねぇんじゃねぇか?」


シャンッ!


サッ

「おっと、惜しかったな!」

「動きが鈍くなってもなおそのスピードとは流石だな!」


「ハァハァ、、ごちゃごちゃ喋ってねぇでかかってこいよ」

「ほぅ火炎魔法で体内の凍結を一時的に遅らせてんのか!」

「だが、長くは持たねぇだろ」

「どうだろうな」


天翼流剣術(エンジェリーソードス) 断層空輪斬(だんそうくうりんざん)


変型身体(ボディチェンジ) 全身"オリハルコン"》


キッキッキッキッキッキッキンッ!


「かゆいな!」

「まだだ」

「あ?」


ピカァ!

ドーーーーーーーーン!!



--アダブ廃教会--翔太サイド


この部屋はなんだ?

気味悪い絵やら置物が並んでんな。

瓶いっぱいに詰まった眼球、紐で吊るされている生首、四肢をもぎ取られ魔物の頭を縫い付けられた人間の胴体。他にもあちこちにヤベェもんが置いたある。

早くこんな所から出てぇよ!!


コツコツ


「おやおやぁ、珍しくこの美術館にお客さんが来館してくれるとは」ウヒヒヒ

「お前がこの部屋の人間か?いや聞くまでもないか」

「えぇ~私がここの美術館の館長兼黒の十字架団クロスウォリアー№4のヴェンチダと申します。」

「周りの方々は私のことを魔の芸術家と称しますがね」


「さて、チケットを拝見します」

☆おまけ☆

殆どの天翼族は風と光の魔法に高い適性が備わっているため他属性の魔法は滅多に使用することはない。 じゃあなぜバルカンは火炎魔法をよく使うのかというと、彼は生まれつき聖光魔法への適性が著しく低く、逆に火炎魔法の適性が高いという天翼族の中では極めて珍しい体質である。そのため幼いころはそれが原因で家族以外の同種族から虐げられていた。

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