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ジキルとハイドに告ぐ  作者: 詠み人知らず
11/11

ED6

【ED6】

投票先が同票の場合のみ。




一同は、話し合っても、『河童男』を殺した犯人を探し当てることはできなかった。


話し合いの間にも、常に電話越しに警察と連絡を取っていた主治医が、警察からの言葉を患者たちに告げる。

今冬一番の降雪だった為に、警察の到着は、明日の朝になるだろう、とのことであった。


朝になれば警察がやってくる。

そうすれば、この事件の謎も解き明かされ、犯人は捕まるかもしれない。

とりあえずのところ、今夜は被害者と同質の患者たちを別室に寝かせ、朝を待つことになった。


『警察が来る』という言葉に、403号病床の夢遊病の青年は、狼狽えた。

夢の中で彷徨っている間に、いつの間にか手の中にあった、血のついた帯紐に、酷く嫌な予感がした。

(この帯紐が凶器であり、俺が犯人だからこそ、手に持っていたのではないか?)

そう思い込んだ彼は、いてもたってもいられぬ気持ちになった。


うろうろと挙動不審に歩き回っていた夢遊病者は、突然に、走り出した。

彼は顔面蒼白で、看護師や警備員やらの制止を振り切り、患者着のまま、裸足で、夜の雪山の中を駆けて逃げた。

ただ、ただ、何か得体の知れない恐ろしさから逃げる為に、走り続けた。



翌日、数人の警官が、逃げた男の捜索に当たったが、見つけたのは、昼の時間を幾分か過ぎた頃のことだ。

病院から半里も行かぬ山の林の中で、夢遊病者は、凍死体となって発見された。

警察の到着の前に逃走したことからも、この男が今回の事件の犯人であろうと、皆が予測した。


しかし、その予想は、警察の捜査によって覆される。


警官らはまず、事件現場の捜査で、思わぬものを見つけ出した。

404号病床の青年が、戸棚の引き出しの裏側に張り付ける形で、大量の処方箋を隠し持っていた。

このことを青年に厳しく問いただすと、彼は自白した。

青年が二年前に入院した直後から、彼は一度も、医師の処方した薬を飲んでいなかった。

彼自分の犯した罪への罰から逃れる為に、精神異常者を騙っていたのである。

偽の『ジキルとハイド』は、改めて逮捕され、再び裁判にかけられることとなった。


拘置所での青年への尋問を経て、警察官の推理から、今回の事件の真相が暴かれる。

『河童男』を殺害した犯人は、同室402号病床の二重人格者である。


河童の幻影を追って、402号病床の卓上や戸棚を荒らした『河童男』に腹を立てた『ハイド氏』が、

自身の戸棚に仕舞っておいた、妻の帯紐を使い、『河童男』を絞殺した。

その後、彼は自身のベッドに戻り、眠りについたが、その後に夢遊病の症状の出た403号病床の男が、

被害者の首に巻かれた帯紐を、無意識に取り上げ、自分の懐に仕舞った。


404号の青年や、医師や看護師らの証言から、この事実が浮かび上がったのである。

これを聞いて、402号病床の男は、哀しみに嘆き、膝から崩れ落ちた。


すぐさま、事件の真犯人、『ジキルとハイド』氏に、逮捕状が発行される。

しかし、彼の手に手錠がはめられることはなかった。


何故ならば、事件の真相を知った彼は、その翌日の朝には、首を吊った遺体となって発見されたからだ。

同票数、みんな死ぬED。


バイク事故で骨折して二ヵ月暇だったから、マダミスを自作して遊ぶという無駄にクリエイティブな遊びをしておりました。

次はもう少しキャッチ―な、RPGぽい内容のマダミスシナリオ上げます。


あとは、テーマパークのマスコットたちが殺し合う「ディスティニーランド殺人事件」とかいうクソセンシティブな話をネットに上げていいのか迷っています。

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