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ジキルとハイドに告ぐ  作者: 詠み人知らず
10/11

EDその5

【ED5】

404が最多得票。




『河童男』を殺した犯人は、404号病床の青年である。

これこそ、その場所に居た全員が、議論の末に辿りついた答えであった。


「僕じゃないんです!本当に、今回の事件に、僕は関係ないんです!」


青年本人だけが、殺害を必死に否定していたが、翌朝到着した警官隊によって、彼の両手に手錠がかけられた。


その後、警察は事件現場の検証を行い、下記のように結論つけた。


凶器となった、402号病床患者の持ち物の『帯紐』は、幻覚を見ていた被害者が持ち出したものであり、

(402号病床の戸棚や机には、402号病床の男と被害者の指紋のみが残っていた為と思われる。)

404号病床の青年がそれを奪い取り、首を絞めた。

その後、403号病床の夢遊病者が、無意識のうちに帯紐を盗んでしまったのだろう。



また、404号病床の青年の戸棚の奥底から、飲まれていない大量の処方箋が見つかった。

それは過去数か月分に相当し、このことから、彼が精神異常者であると偽っているのではないか、との見解が持たれた。

だとすれば、彼が過去に犯した事件の無罪も取り消し、公正な裁きを受けさせなければならない。


警察は厳しい尋問を行い、彼に二年前の殺人事件の際から、今に至るまで、精神異常を起こしたことがないことを認めさせた。

だが、それでも、彼は頑なに、この『河童男殺害事件』への関与は認めなかった。


三人もの人間を死に至らしめた大罪人として、死刑判決が執行される、最期の時まで。

ある意味一番ハッピーエンド。

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