ネオ・オルガヌム 土塊抉り
序幕
僕らの新世界へと 誘うその鼓動
過去に光はなく 未来には旅路が
明日へと繋がる その君の血潮
宇宙へと連れ出すのは 吐き出した息吹
探して 尋ねる 二人の希望を
この地の最果てに光る 君の輝く夢と
この世界にある 汚れた場所 そこにさえ
美しきパズルの 欠片が そう 横たわる
「なぜか?」と問う間もなく 過ぎる時間
僕らに出来ることは ただ ひたすら願うだけ
僕と君 信じあえたかい?
その距離を 埋めるため
些細な言葉 傷つけ 傷つけられても
もしみなが分かりあえたなら
この世界にある 偽る場所 そこでさえ
時に真実の扉が そう 開いてる
「どうして?」と訊く間もなく 消える時間
僕らに託されたのは ただ 道しるべ それだけさ
切なげな余韻を残して 想い出は彼方へ
やけに痛むは 胸の傷跡
僕らは手をつなぎあえたかい?
もしみなが分かちあえたなら
この世界にある 虚ろな場所 そこにさえ
僕らを 身震いさせる奇跡が 瞬いて
「本当に?」と尋ねる間もなく すり抜けて
僕らに渡されたのは ただ 風の行き先 その地図 それだけさ
移調
乾いた太陽に焼かれてイカロスは落ちていく
燃える炎は まるで地獄の底からはいでた悪夢のようだ
大気もにごり 彼らや 僕たちのついた嘘でさえ暴かれる時 もう逃げ道など世界のどこにもないんだろう
涙を流し 自ら焼いた右腕を抱えながら 僕らの理想は葬られるんだよ
「瀆神者」 ただそう罵られながら
黄金を求めて 死地にでさえ向かった夢追い人は
今はうなだれてウオッカをあおるばかり
何もかも失われ 凍った夜が世界を支配する時
新しい愛が 新しい言葉が求められるのを僕らは知るのさ そして
移調
僕らはまだ手をつないでるかい?
悲しみの荒れ地の先で
二人は生命の恵みを受けたかい?
もし君の扉がまだ開くのなら
この世界にある 虚偽の果て そこにさえ
僕らが帆を翳す 海辺が 輝いて
最早尋ねることもなく 疑うこともなく
僕らに委ねられたのは ただ 光の跡地 美しき場所 それだけさ
終幕
僕らの新時代へと 導く粒子よ
昨日に置き忘れた 涙の痕も消ゆ
舞い散る 孤独と 悲しき流星
僕らの心へと 巡りゆき 失われる
彷徨い 手にする 宝石にも似た言葉
僕らが 足を踏み出す その場所でたたずむ
そう それは光の中で