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繰り返しの人生で勝ち組になるんだい!  作者: 宇野零
弱くてニューゲーム
31/35

リザードマンだらけの道

「うわー・・・」




渋谷駅前には殆どいなかったから、正直大したことないと思った。




真っ直ぐ渋公を目指し歩いていたら、リザードマンで溢れていた。

というか、遠めで見て渋公に向かう坂道の途中からリザードマンで埋め尽くされていてUターンしてきた。




戻ってきてここはスクランブル交差点。



「さぁ、どうする。」



「正面突破でもういいよ。」

と鶴見。


「ちょっと待って下さいね〜うーん、うーん。」

と鏡野。



「正面突破でも大丈夫そうな敵の量なのか?」


「多分!大丈夫だって!」


・・・・鶴見イズム(てきとう)だった。



「とは言っても魔物を掃討する必要があるんだよな?」


「あ、そういう訳でも無いんだ。あくまで目標は建物もしくは発生源の破壊。さっき言った3つの建物が発生源になってるみたいなの。とは言っても、さっきのラフーレ原宿は建物を壊したら出現しなくなったから、そうだろうっていう推測が当たったってだけなんだけどね。」



「同じ様にうまくいかなかったら?」


「その時は、掃討戦ね。」



分かりきっている存在を相手にしている訳じゃないからしょうがないけど、その推測にかけるにはリスクが大きい気がするな・・・


もし、俺達が去った今、原宿だまた魔物が溢れかえっていたら?

その魔物が元の世界に出現していたら?



「鏡野さん、もし新しく魔物が生まれて、向こうの、元の世界に行くような事があったら分かる?」


「はい、分かりますです!分かったらお伝えしますか?」


「あぁ、頼むよ。」


「ちなみに、先程鶴先輩が仰っていた建物の発生源らしき物もこっちに連れてきているので推測は合っていると思います。」



「そうなの?!それってどういう?」

鶴見は食い入るように鏡野へ問い掛ける。


「先程の原宿近辺だと、えーっと、獅子先輩に斬られた中にいたと思います。あの周辺で強い力を持った個体が一つだけいたんです。」


「そっか・・・データ取りたかったなぁ・・・」



「渋谷はどうなんだ?」


「ここはですね、渋公の中にいるようです。一点からピタッと止まっています。そして六本木が一番強い力を感じるんですが、ちょこちょこ動き回っていますね。」



発生源を壊せばいいと分かったが、周囲の敵の強さもわからない。



「敵がどれだけいるかは分かるのか?」


「いっぱいです。数えろというなら数えますが、百や二百じゃないですよ?」


「いや?大体が分かればいいから、それだけ知れればいいや。」



やはり、なるべく敵の数が少ないか、周囲を囲まれにくい方がいいだろう。



「決めた。センター街を抜けて放送局前に出よう。」


「あのリザードマンの量ですから、向こうもいっぱいかも知れませんよ?」


「でも、正面突破よりかはいいか。正面突破でも良いんだけど・・・」



「俺達のスタミナが切れたらどうするんだ。」


「さっき戦った感じからすると、大丈夫だと思うんだけどな〜。」


「念には念をだよ。」



「まぁ、いいけどね!よし、じゃあ出発!」



俺達は周囲を確認しつつセンター街へと向かった。

ここにも敵がいるが、リザードマンはいなく、ミノタウロスやトロールなどがいた。渋公にはリザードマン惹きつける何かがあるんだろうか?



それにしても、拠点があって拠点を壊したら魔物が出なくなる。

全部壊したらこちらの勝ちだなんて、ゲームみたいだな。


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