決起
健二はこう言った。
「何、集まっていのだ。あんたら」
「何って件の事件の解決方法が見つかりそうだから、彼にお話し聞いてたところだよ」
2人組は狼狽した様子。
なんだよ。この大柄な兄ちゃんはとでも思っているのだろうか。
私は彼らの表情をじっと見てみる。
その2人、よっぽど虐められっ子が連れを引き連れて居るのが不満らしい。
「むー、健二?よっちゃんからの着信貰った?」
「…ああ、36件だろ。何時もの事だよ」
私、尚奈はなんとなーく嫌な予感に見舞われる。
眼鏡の学生は今度は私の背後に隠れ始めた。
2人組の顔色がカッと赤くなる。
健二は気付かない。
「綺麗な女だからって、調子付いてんじゃねえぞ!」
2人組は私に手を伸ばそうとする。
健二は後ろから注意する。
「おい、お前。人の女に手を出すなよ」
と、健二は2人組に対し
「なんで、お前ら怒ってるの?」
2人組の1人が健二の言葉に狼狽し、前触れもなく私の彼氏の腹に一発、蹴りを入れて来た。
何も身構えて居なかった、もう1人が逃げ出した。
健二はうずくまる、私は目の前で起こった光景に唖然とした。
「大丈夫?健二」
何も言えなくなっているようだ。みぞおちを抑えている。
「なんだ!今の!お前待てー」
よっちゃんは叫びだす。
蹴った本人は振り切ると、プラットホームから逃げ出す。
よっちゃんは葵の持っている鞄の中から、お菓子袋を取り出すと、そこから手当たり次第にお菓子を投げて、追いかけようとする。
健二は苦しみながら、よっちゃんに注意する。
「おい…嘉夫…いいからほっとけ」
「何でだよ!あいつ、殴ったのだぞ!しかも、逃げたよ!」
「許せないわね」
と、葵は呟いた。
プラットホームに落ちている、将棋の駒。
今の2人の所持品だろうか、私は拾い上げ、じっと見つめている。