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魔龍と赤竜

「行くぜ、魔龍のサイガ!」

「・・・めんどくせぇ」

対峙し合うサイガ

目の前に居るのは赤竜のジーク

二人は現在、煉獄学園の近くにある

巨大なコロッセオに居た

何故こうなったのか

それは数時間前に遡る


「俺がはぐれ悪魔狩りを?」

学園長室にて

サイガは学園長シュブルノから呼び出されていた

「ええ、貴方もここに馴染む為に何か働いて貰おうと思いまして」

「まあ、四時六中アリサの屋敷でぐうたらしてるのにも飽きたしな」

サイガは今、アリサの屋敷で寝泊りをしている

しかし、する事が特になく

毎日惰眠を貪る生活を続けていた

「アリサさんからも、何かさせた方が良いと相談を受けましたのでね」

「っけ、学生が偉そうに言うなってんだ」

「そこで、貴方の先日の実力を見込んで、はぐれ悪魔狩りを頼もうかと」

「なるほどな、話は大体分かったよ。・・・で」

突然振り返り、部屋の外に視線を向けるサイガ

「そこのお前は俺に何の用だ?コソコソしてねぇで出てきやがれ」

「・・・流石に気づかれるか」

「赤竜のジーク、どうしたのです」

赤竜のジークと言われた男は

若い青少年であった

黒に茶が少し混ざったような髪

背丈も平均程度

感じられる魔力も少なかった

この時点でサイガは悪魔やその他の異能力者の魔力を感知する事が出来るようになっている

アリサから感じる魔力とは、比べ物にならないくらい魔力が弱い事に気づいた

「申し訳ありません学園長、勝手に入っちゃって」

「いえ、構いませんよ。ですが、用があるのは私ではなくサイガ君のようですね」

「はい」

「・・・なんかよ、お前悪魔らしくねぇな」

先程の説明の通り

ジークはこれといって、悪魔らしい部分が無い

微量の魔力を除けば、下界に居る人間と一緒だ

「痛い所を突くな。そういうお前だって、全く魔力が感じられないぞ」

「こちとら元人間だ。そんなもんあるわけねーだろ」

「だろうな。そもそも、俺だって元人間だ」

「んだと?」

「正確には、悪魔と人間の子で、ハーフなんだ」

「そんな奴も居るのか」

「おっと悪い、話が逸れた。こっからは本題だ」

ジークは右腕を突き出し、サイガにこう告げる

「魔龍のサイガ、お前がどれほどの物か、ルキア様からの命令があってな」

「ルキア?あぁ、アリサの姉貴か」

「ルキア様はお前を完全に認めた訳じゃない。ハルカゼを倒したくらいじゃアリサ様に相応しいとは決められないな」

「んなことどうでもいいだろ。俺はアイツに言わば強制スカウトされた身だ。アイツが俺を見捨てるなら勝手に見捨てればいいし、そうなったら俺は俺で何とかする。お前等がくだらねぇことギャアギャア言ってても仕方無いだろ」

「確かにそうだけど、これは俺が愛する主の御命令だ。背く訳にも無視する訳にも到底いかない」

突き出した右腕に、深紅の腕甲が装備される

「それに、俺は俺で修行の成果を試したい所でな、それにも丁度良いんだよ」

「っけ、見せ付けやがって」

「俺の赤竜の腕甲・・・愚蓮激甲(クリムゾンクリティカル)の力で、試してやるよ」

「最近あれか?出会っては戦いたいっていう思考の奴が多過ぎるだろ」

「どうする?怖気づいて逃げ出すか?」

「どうでもいいし、それもいいかもな」

だが・・・

と、サイガは拳を握り指の骨をパキパキと鳴らす

「まずはてめぇの態度が気にいらねぇ、男が女に敷かれてんじゃねぇよ」

「主、ルキア様は至高だ。服従する事は男にとってむしろ最大の悦びでもある」

「はん!どうだか、怖くてビビっちまってるんじゃねぇか?」

「お前こそ、御託が多いとみっともなく見えるぜ?」

「・・・上等だ、俺は気が長い方じゃねぇ。お前の喧嘩に乗ってやるよ!」

眉間に血管を浮かべたサイガは、ジークの挑発に乗ってしまう


次回、激突と決着 お楽しみに ノシ

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