表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界ギャブル勇者〜確率を超えて〰️  作者: 海木雷


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

45/179

激闘.2

――怪物が牙を剥き、突進の気配を見せたその瞬間。


真時は震える手で腰袋から金貨を一枚つかみ取った。

「……もう、やるしかない……!」


仲間たちの視線が一斉に集まる。

「真時!? 今ここで使うのか!」

レオンの声が緊迫する。


バルドが吠えた。

「無理すんな! まだ立つのもやっとだろ!」


だが真時は返事をせず、金貨を掌に載せた。

――スキル:スロット。


時間が凍りつき、祠の前にスロット台が現れる。

リールが赤い粒子を散らしながら回転し、真時は深く息を吸ってボタンを押した。


――しかし。


目の前に、冷たい光の文字が浮かび上がる。


《メダルが不足しています》


「……っ!?」

真時は愕然とする。


回転するリールは空虚なまま消え、スロット台も淡く揺らめきながら霧のように消滅していった。


「な、なんだよ……! 金貨一枚じゃ……足りないのか……!?」


胸の痛みだけが強く残り、視界がぐらつく。

時間が動き出すと同時に、怪物の咆哮が耳をつんざいた。


ユリクが叫ぶ。

「真時!? 何が起きた!?」


レオンが鋭く指示を飛ばす。

「考えるのは後だ! 今は生き残れ!」


バルドが盾代わりに剣を構え、怪物に立ち向かう。

「くそっ、スキルが使えねぇってのかよ! だったら俺が時間稼ぐしかねぇ!」


真時は膝をつきながら歯を食いしばる。

(……まさか、金貨じゃなく、もっと大きな代償が必要だっていうのか……!?)


――怪物の巨体が迫る。

仲間たちが必死に抗う中、真時は新たな選択を迫られていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ