表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界ギャブル勇者〜確率を超えて〰️  作者: 海木雷


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

31/182

ゴブリン一掃

――ゴブリンの第二波が、森の影から雪崩れ込む。

前線ではレオンが盾で必死に押さえ、バルドが咆哮と共に大剣を振り回し、ユリクの矢が矢継ぎ早に飛んでいく。


だが数は減らず、むしろ押し寄せる勢いを増していた。


「ちっ……持たねぇぞ!」

バルドが叫ぶ。


結界の内で坂田は、先ほど変換したメダルを見つめた。

「……なら、使うしかない!」


さらに周りにある死体からボロボロの剣や、棍棒をかき集め、

「変換!」


瞬間、ゴブリンの武器が光に砕け、メダルへと変わる。

坂田の掌には数枚のメダルが積み重なった


「……これで足りる!」


彼は全身の痛みを無視し、声を張り上げた。

「――スキル発動!《パチンコ》!」


時が止まる。

静止した戦場に、再び巨大なパチンコ台が姿を現す。

握ったメダルを一気に投入――メダルが数百発の玉になり、光の奔流となって盤面を駆け巡る。


――ドゥルルルルルッ……ジャキーン!

「7・7・7」

鮮烈な「大当たり」の文字が炸裂し、数千発の光玉が溢れ出した。


「……よし来たッ!」


光玉は結界をさらに厚く補強し、同時に矢となり、雨のように降り注いだ。

無数の光の矢が群れを穿ち、ゴブリンたちは叫び声を上げて次々と崩れ落ちていく。


時間が動き出した瞬間――

バルドが思わず目を見開いた。

「な、なんだ!? 敵が……一瞬で!」


ユリクは弓を下ろし、呆然と光の残滓を見つめた。

「……坂田……お前の力、どこまで……」


レオンだけが冷静に戦場を見渡し、短く言った。

「勝負は決した。……坂田のおかげでな」


坂田はその場に膝をつき、荒い息を吐いた。

「……はぁ……っ……これが……俺の、博打だ……」


胸の奥で焼け付くような痛みを感じながらも、彼は笑った。

新たなスキル《変換》を得て、初めて「自らの意志で流れを変えた」戦いだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ