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異世界ギャブル勇者〜確率を超えて〰️  作者: 海木雷


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激闘

坂田は赤いメダルを握り、意志を集中させた瞬間、赤黒い力が全身に炸裂した。烈火の紅駿と血影の黒駿は魔獣に襲いかかり、戦局は一気に傾いた。


しかし、スキルを使った代償は想像以上に大きかった。全身を焼くような痛みが坂田を襲い、吐血と震えが止まらない。視界は赤黒く歪み、鼓動は頭の中で響き渡る。


「……くっ……!」

坂田は必死に膝をついて立ち続けようとするが、身体は言うことを聞かず、激痛と出血の中で意識が薄れていく。


(……これで……終わる……のか……)


そのまま、坂田はゆっくりと膝をつき、力尽きるように地面に倒れ込み、気を失った。


仲間たちは戦場でその姿を見つけ、眉をひそめる。


「坂田……?何があった……?」

「……ちょっと待て、あの力は……まさか……?」


疑念と不安が入り混じる目で坂田を見つめるが、倒れた彼の身体は微動だにしない。仲間たちは互いに視線を交わし、迷いながらも坂田の肩や腰を支える。


「理由は後で聞く……今は生き延びることが先だ」

不自然さに戸惑いながらも、仲間たちは坂田を抱え、安全な場所へと慎重に運び始める。吐血で衣服は赤く染まり、全身の震えが痛々しい。


坂田は気を失ったまま、膝をつき倒れた状態で運ばれる。仲間たちの手に支えられ、戦場の喧騒から離れた瞬間、わずかに安堵の空気が流れる。


(……俺は……一人じゃ……守れない……でも……)

痛みに沈みながらも、坂田の胸の奥には、仲間と共に生き延びる小さな光が残っていた。


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