目覚め
前回のあらすじ
魔界に迷い込んでしまった明石界人、突然出てきた悪魔に襲われそうになった時、現れた男に契約を持ちかけられた。
??「小僧、死にたくなければ俺と契約しろ」
そう言い男は手を差し伸べてきた。
明石『一体なんなんだ?この人 でもここで手をとらないとここで死ぬ気がする』
困惑しつつその手をとると、身体が宙に浮き、男の手から温かいものが流れ込んできた。それは体中に行きわたり、体の傷を癒した。気がつくと視界は戻り、小柄な悪魔が攻撃の構えをとっていた。とっさに下がり身構えた。
??「小僧、今のお前ならあれに勝てる」
耳元であの男の声がしたが、辺りを見回してもいなかった。
??「俺は今お前と同化している。だが、今はそんなことどうでもいい、俺の指示に従って戦え」
明石「わかった」
??「あの悪魔は知能か低く、攻撃も単調だ。相手の動きを見てからでも十分避けられる。」
??「相手の突きがきたら左に避け、右手で殴れ」
明石「せや!」
明石は悪魔の突きに合わせて避け、悪魔の顔面に拳を叩き込んだ
悪魔「ゲハァッ」
??「相手は激情して突っ込んでくるだろう。そこに蹴りを合わせろ」
悪魔「ガァァァ!」
明石「せい!」
蹴りが決まり、悪魔は地に伏した。
明石「これは一体」
??「これはレッサーデーモンだ」
明石「レッ、レッサーデーモン、、、」
??「戸惑うのも無理はないか」
明石「あの、あなたは?」
ダレス「挨拶を忘れていた。俺の名はダレス。100年ほど前に神格化した神だ。」
明石「僕は、明石界人です。いまいち状況がよく掴めないんですが。」
ダレス「まぁ無理もない、簡潔に言おう、東京はすでに滅んだのだ。」
明石「東京が滅んだ、、、?」
ダレス「なぜ滅んだかは俺にも分らんが、おそらく神同士の争いがあったからであろう。」
明石「そんな、これからどうすれば、、、」
ダレス「とりあえず休息を取れる場を探そう」
明石は崩れたビルが見えるところまで歩いた 開けたところに出ると荒廃した街が見えた
明石「まさか本当に東京がなくなるなんて、日本は存続できなくなったのか」
?「おい! そこの! バカ野郎!外出るんじゃねぇよ!」
突然の声に驚き、声のした方に目を向けると地下鉄の入口にいる男が必死の形相で明石に声かけた
明石「悪魔が来るぞ!早く入れ、」
明石は言われるまま地下鉄に入っていった
カラカラカラ ガシャァ(地下鉄の入口が閉まる音)
?「あぶねぇよお前 あんなとこでぼ〜ッと立ってたら悪魔に食われるぞ!」
明石「す、すいません 目が覚めたばかりで状況がわからなくて」
?「そうか、気絶してるときに死ななくてよかったな。 そうだ! 俺は渡歩だ。よろしく」
明石「僕は明石界人です。」
渡「その制服見たところ陽城高校の生徒だな? 他にも生徒がいる。案内しよう」
明石「ありがとうございます」