闘争夜光 中編
「随分沢山いますよ光さん。」
見えているだけで十はくだらない、大きさも形も全てバラバラで様々な種類のマジルガが集結している。
異形、怪物、人外、形容する言葉は多々あれどまさしく百鬼夜行が相応しい、人の欲望より生まれし怪物は正しく怪物として暴れている。
「滅茶苦茶暴れまわっていますね、今にもバラバラに動き出しそうです。」
マジルガ共は何かに縛られているように雁字搦めに鎖に繋がれているようでこんなマジルガが集まっていることは普通ない、つまりこの鎖が原因なのだがその鎖の先にいるのがマジルガが押しくらまんじゅう状態で見えない。
「絶対にこの鎖が原因でマジルガが集まっていますよねこれ、大丈夫でしょうか。」
「推測は立ちますが、蜂の巣突くようなものですから慎重に行きましょう。」
マジルガと相対する光さんは真剣そのものでひしひしと強敵のの予感を感じさせる。
「エイナさんは離れて援護して下さい、決して近づかないでいて安全な位置でいて欲しいです。」
「わかりました、光さんも気を付けて下さいね。」
そんな会話をして戦闘の準備を整えて位置に付く。
「無傷では済みそうにないですから怪我しても気にしないで下さいね。」
光さんは壊廃相手でも無傷で戦い抜いていたがそれでも今回は無事では済まないと言い切った、はたしておれは無傷で済むのか。
「良いですか、行きますよ。」
「やっちゃって下さい!」
会戦の合図として光さんが光速で突っ込んでいく、単身突撃をかました。
「『輝煌熾脚』」
持てる最大火力をもって光さんが木っ端なマジルガをぶっ飛ばし大量のマジルガが飛び出してくる。
「マジルガを集めていたのはこれですね!支配のマジルガ!」
このマジルガの主は支配のマジルガだった、純粋な二級の敵だ。
「ここまでの規模だと面倒臭すぎますよ!」
動かぬ彫像の姿に全身に鎖が巻き付いている様はまさに支配を形作っているのがよく分かる。
「支配自体は問題ないですが見える範囲で二級が八体ですか!」
有象無象の三級は光さんにとっては単なる雑魚だが二級となると瞬殺という訳にもいかないのが八体もいた。
「愚計、権謀、雨雲、夜城、刃傷、絢爛、均衡、駿馬のマジルガですね!」
もう一瞬で判断するのはもう至難の技ではあるが光さんが平然と判断して言い当てた。
「マイナーなマジルガ多いのですが!」
「滅多に出てこないマジルガが混じってますね!」
本格的に雑多な乱戦に成ってきた、マジルガの中で圧倒的な暴力を振るう光さんが上手く捌いているがもうとんでもない被害が回りに出てきている。
「辺りがボロボロです!」
「しょうが無いですが気を付けますね!」
アスファルトの地面が陥没する程にマジルガがぐちゃぐちゃに暴れる。
辺りの鉄柵は凹み、塀が倒れ、木々が折れるともう大惨事だ。
「全力で抑えるので攻撃に集中して下さい!」
おれは光さんがメインで相手どっているマジルガ八体に魔法を放ってゆく。
「【影縛り】」
影縫いは深く集中しないといけないので影縛りで対応する。
落書きのように塗り潰されたノートを鳥の形に折られた愚計のマジルガは捕まえた。
人の顔を模倣しただけのスライムのような姿の権謀のマジルガは変形しながら避ける。
黒い雲を纏う羊に似た空地に浮かぶ雨雲のマジルガはそのまま捕まった。
ネオンに照らされた見事な城を背負うカタツムリのような夜城のマジルガは捕まえた。
柄のない包丁の替刃のようなもので構成されたら犬のような刃傷のマジルガは避ける。
金色の毛並みをもち宝石の装飾を靡かせる猫のような絢爛のマジルガは避ける。
背中に計りのような天秤をもつ亀のような均衡のマジルガは捕まえた。
足の透けた幽かな存在を示す駿馬のマジルガは走り避けた。
捕まったのは半分だけ、どいつも図体がでかいのにすばしっこくて嫌になる。
「十分ですよエイナさん!」
幾秒か停止している内に光さんがいい感じに一発ずつお見舞いしている。
「ええい鬱陶しいですよ!」
2、3mはあるマジルガが攻撃しようと殺到するのを紙一重で躱しながらも支配のマジルガをどうにかしようと動く。
「支配のマジルガをまず倒すのでどうにか止めて下さい!」
マジルガ共を押し退けて進む光さんがおれに叫ぶ、その声に答えるべく魔法を頑張って練る。
「【影縫い】」
おれの持てる全力の影縫いで動きを完全に止める、一度支配されているマジルガ達も止まった。
「素晴らしいです、このチャンスを逃しませんよ!」
停止したマジルガを支配のマジルガと結ぶ鎖を掴むとそのまま支配のマジルガへとマジルガをぶん投げる。ご、豪快すぎる……
マジルガは基本大型の獣くらいある
後編書けなかったので分割
ちょっと増量
更新は明日




