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topics13 千年前からテッパン?

 第21帖 乙女(【超訳】源氏物語episode21 小さな恋の物語)に寄せて


 もうお父さんの源氏くんの節操のなさ(源氏クオリティともいう)にため息をつきつつ読み進めていると出会う源氏の息子、夕霧くんの甘酸っぱい青春胸キュンラブストーリーです。



 一緒に育った幼なじみ同士が淡い恋心を育て、大きくなったら結婚しようと可愛らしい約束をします。けれども成長して適齢期の年齢になると親たちのさまざまな思惑に巻き込まれ、そして引き離されることに……。


 今でも十分通用しそうな設定のラブストーリーです。幼なじみネタは千年前からのテッパン設定だったのですね。


 父親同士が仕事のライバル。ライバルの息子に娘を渡したくない。できることなら娘を王子に嫁がせていずれは自分が国王の祖父になりたい。幼いながらも想い合っているふたりは引き離され、会うことも連絡をとることができなくなる。


 ね? 時代がいつでも、国がどこでも「あるある!」ストーリーでしょう?



 源氏の息子の夕霧と内大臣(頭中将)の娘の雲居の雁の恋物語です。

 夕霧のお母さんは内大臣の妹の葵の上なのでふたりはいとこ同士です。

 葵の上が亡くなってしまい、その死を悲しむ葵の上の両親(太政大臣と大宮さま)に源氏は夕霧の養育をお願いします。

 雲居の雁のお母さんは内大臣とは離婚して他の人と結婚します。内大臣には子供が大勢いるので、雲居の雁の養育を母親の大宮さまに任せることになります。

 太政大臣と大宮さまにとっては夕霧も雲居の雁も可愛い孫。ふたりは祖父母の愛情を受けて同じお屋敷で暮らすことになります。


 源氏は例の謹慎で遠く須磨に行ってしまい何年も夕霧とは会っていません。

 頭中将も他にも子供も奥さんもいたので、正直雲居の雁のことは両親に預けっぱなしでした。


 夕霧と雲居の雁はお互い身近に両親がいない境遇ながらも優しい祖父母の養育のもと仲良く育ちます。雲居の雁が2歳年上。大きくなったら結婚しようね、と約束するのも微笑ましいです。


 時が流れ、源氏が京に戻ってきます。以前よりも上位の役職につき仕事も順調のよう。頭中将も順調に出世していますが、中宮争いで長女の新弘徽殿女御が源氏の養女(秋好)に負けてしまいます。


 ああもう、じゃあ次の帝の中宮を目指すか、と頭中将は考えます。

 お! ウチにはもうひとり姫がいた!! 

 よっしゃ、雲居の雁ちゃんを次に帝になる東宮さまのお妃にしよう♬ とひとり盛り上がります。そんなときに聞いてしまうのです。娘の雲居の雁と源氏の息子の夕霧のウワサを。

 なんつーことだ。うちのムスメにそんなウワサが。

 身内いとこ同士でつきあってるなんてカッコ悪いじゃないか。

 そんなウワサがある娘を東宮さまのお妃には差し上げられない。

 しかも相手はにっくきライバル源氏の息子!

 


 ゆるさ――――――――――ん!



 怒り心頭の頭中将は今まで預けっぱなしだった雲居の雁を大宮さまのお屋敷から引き取って夕霧とは会えないようにしようとします。


 夕霧は父親の源氏の考えもあって予想よりかなり下の身分での元服となり、宮中にお仕えすることになりました。あまりの身分の低さに雲居の雁とのことを父親の頭中将にお願いにも行けません。


 そんな中で引き離されてしまう夕霧と雲居の雁。


「離れていてもお互い想い合っていようね」

「恋しいって想ってるから」

 切なく哀しい約束をしてふたりは逢えなくなってしまいます。



 無理やりにでも雲居の雁のところに押しかけて恋仲になったり、どこかへさらってしまうこともできなくはなかったでしょうが夕霧はそれをしませんでした。(お父さんならしたでしょうねぇぇぇ)

 きちんと出世をして雲居の雁にふさわしい身分になって父親の頭中将に認めてもらってから彼女を迎えに行くと夕霧は心に誓いました。


 二十一帖の乙女ではここまでです。しばらくのちにこのふたりの恋の行方が描かれます。


 純情。一途。想い合っているのに結ばれない。

 やっぱりラブストーリーはこうでないと。

『源氏物語』にこんな胸キュンラブストーリーがあるなんて。


 今の時代でも、ここカクヨム界でもお馴染みの幼馴染ネタ。

 その原型はこのふたりかもしれませんね。


 だって、「世界最古の物語」



 ですよ? 





 テッパンネタを作ったのはセンセイだった。


 紫式部センセイは凄すぎます!






☆【超訳】源氏物語のご案内

関連するエピソードはこちら。よかったらご覧になってくださいね。


episode21 小さな恋の物語   乙女

https://ncode.syosetu.com/n8727fe/21/


☆【別冊】次回予告

topics14 源氏物語54帖のうちわけ

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