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序 噴水

「ここが稲無田じゃなくて良かったね」


 公園の噴水の前を通り過ぎたとき、あなたはそんなことを言った。


「きみらくらいの年頃って、女の子と一緒に歩いてたってだけで周りから冷やかされるでしょ」


 風鈴のように高くて透き通った声。


「別に、相手が大人なら、そうは見られませんよ」

「えー、あたしならギリギリ中学生に見えると思ったのに。背低いし、童顔だし」

「だとしても、歩き方、話し方、仕草……、同級生たちとは全然違います」

「そっか。じゃあ、あたし、やっぱり大人だ」


 そう言うとあなたは、あの太陽のように明るい笑顔を見せた。


 十五の夏。ぼくは稲無田の外を歩いた。


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