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黒白の門番  作者: RIN
6/8

門番の会話

番外的何か…?


武具屋でのとある門番の会話。

「どれがいいかな~」


「…早くしろ」


「待ってよ!悩んでいるんだから!!」


「いらっしゃいませ~。剣をお探しで?」


「…何を悩むことが?」


「この、見た感じ貧弱そうなやっすい剣と高いくせに切れ味悪そうな剣」


「…そんなに貧弱でも切れ味も悪くないんですが…」


「どっちもどっちだろう」


「いや、一回でダメになるか、二回使えるかは大きいよ!」


「…(無視されてる?)」


「お前の扱い方なら、どっちにしても一回でダメになるだろ?」


「じゃあ、訂正するよ。一回目の戦闘途中でダメになるか、最後まで使えるけどダメになるかは大きいよ!」


「…丈夫な剣をお探しですか?」


「…どちらにしても一回でダメになるなら、安い方でいいんじゃないか?」


「はぁ、そうするかな…。にしても、森に近い冒険者の街なのに、なんて品ぞろえの悪い!」


「…いえ、ウチはハルファンドでは品ぞろえがいい方なんですが…」


「…我慢しろ」


「王都で買った剣だって、高い割には二回で折れたし…!あぁ、強い剣がほしいな!」


「…強い剣が欲しいなら、自分で素材集めてくりゃいいじゃねーか。森が近いんだし…!(どうせ聞いてないだろ、こいつら)」


「いい案だ!!よし!なんとか許可証を手に入れて森にいこう!!取りあえず、このやっすい剣ください!」


「(聞いてんのかよ――――!返事しろよ!!)…はい、ありがとうございます」







「え――――!!門番は森に行けないの?!」


「森に行きたかったのか?」


「強い剣のための素材を集めに行きたかったんだよ~!聞いた話だと、ドラゴンの牙とか爪はいいって聞くし…」


「ど、ドラ…?!そんなの仕留めれるわけ…(いや、こいつらならあるのか?)」


「え?ドラゴンの生え変わった牙とかってその辺に落ちてるんじゃないの?」


「いやいや!んなわけないだろ!その辺に落ちていたら、高額で取引されるわけないだろうが!」


「そりゃそうだ!森のドラゴンを倒すなんて、絶対無理だね!!」


「(ほっ!)だよな?」


「強い剣がないと、絶対無理!でも、強い剣を作るためにはドラゴンの素材が必要だし?」


「どうにもならないな」


「……(剣があったら倒せるのか?!…いや、気になるが、聞いたらダメだ!)」


「…強い剣は断念だな」


「ちぇっ!!」


 パチン!


「時間だ」


「はいは~い!今日もがんばろ~!」



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