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-始原の書- 【うちの魔術設定】  作者: マナ'
第零章―魔術とは
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魔術の歴史

 魔術の歴史はとても古く、人類が発生してまもなく誕生したとされている。初めは魔術という認識はなく、自然の統御に重きをおいたものだった。太古の人類にとって重要だった、天候や火を扱う術が最も早くから発達してきた。この初期の魔術のことを原初魔術と言い、その中でも特に、火を扱う「操火(そうか)術(pyrox)」、天候を操り自分たちに良いように操作する「|天恵術《Heven's Gift》」、そして他人を呪う「呪術(curse)」の三つを合わせて「三大原初魔術」という。また、シャーマニズムや、占術などもそれらの一部である。

 始めの頃は、魔術は神秘の力を扱う術とされ、ごく一部の限られた人間、つまり神に選ばれた人間や、神の化身と呼ばれるような人間のみが使用できた(実際は逆であり、使用出来る人間がそう呼ばれた)。この時代においては、まだ理論も確立しておらず、また使用している本人たちも自分の力を理解していなかった。

 紀元後から魔術は徐々にその種類を増していたが、魔術が盛んに研究されるようになったのは中世においてである。14世紀後半から、西洋を中心に魔術を理論的に解明しようとする動きが見られるようになり、16世紀ごろから職業的魔術師もその数を増してきた。17世紀に入ると、魔術師のための研究機関、現在の通称「協会」が誕生した。

 その後も魔術は各地で盛んに研究され、理論も確立していった。魔術師の数は18世紀前半までで最大になったと言われている。

 しかし、18世紀も半ば、イギリスで産業革命が起こってからは急に科学が台頭するようになってきた。魔術師の数はだんだんと減り、また魔術の存在自体も自然と忘れられていく傾向にあった。

 そんな中、19世紀に入ると、フランシス・バーレット、エリファス・レヴィなどを中心として、「黄金の夜明け団」「薔薇十字団(ローゼンクロイツ)」など幾つもの魔術結社が出来たこともあり、魔術の復興が図られたが魔術の認知度は下がる一方であった。ここで言う認知度というのは魔術の存在を知っている、または魔術が実際に存在するものであると知っている人間の数のことである。そうである、と信じているだけの人間は含まない。

 20世紀を迎えたころ、アレイスター・クロウリーが世間でも有名となった。彼は二十世紀最大の魔術師とも呼ばれ、また世界最悪の変人とも呼ばれたが、結果としてオカルティズムのブームが到来したが、もはやそれは魔術を学問として捉えたものではなく、単なるオカルティズムの一環としてのものになっていた。

 現在、魔術師の数は最盛期の三割ほどしかいないとも言われているが、「協会」の活動により、研究は今も持続され、魔術師の養成も行われている。彼らは表舞台に立つことはなく、基本的に裏の世界で動いている。

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