魔力の方向性と色
前項で、魔力の方向性による魔術分類と魔力の色による魔術分類について簡単に説明したが、ここではそれらについて詳しく説明する。
◯魔力の方向性
魔力には大まかに分けて、六つの方向性が存在する。
「沈静」
エーテルの影響を和らげる性質を持つ。アンチマジックなどに用いられる。また、魔術を制御しやすくする。「奮起」の魔力と対になる
「奮起」
エーテルの力を増幅させる性質を持つ。アンプリファイなどに用いられる。少ない魔力量でも、強い魔術を使うことができるが、扱いが難しい。「沈静」の魔力と対になる。
「創生」
パトルに直接働きかけ変化させる性質を持つ。アンプリファイや召喚術、その他幅広く魔術に用いられる。使いやすいうえに、上級者であればさらに強い力を引き出すこともできる。「破壊」の魔力と対になる。
「破壊」
パトルに直接働きかけ変化させる性質を持つ。基本的な性質は「創生」と同じだが、こちらは主にその名の通りパトルの破壊である。アンチマジックや、物理型の魔術に用いられる。「創生」の魔力と対になる。
「隔絶」
空間に直接働きかけ方向性を均等化する性質を持つ。結界などに用いられる。「解放」の魔力と対になる。
「解放」
空間に直接働きかけ方向性を分散させる性質を持つ。これも結界に用いられることが多い。「隔絶」の魔力と対になる。
魔力を分類するときは上図のように見た時に、隣合う二つの性質を持っている。ただし、性質の強さは1:1ではないが、必ず二つの性質を持っているのは確かである(9:1もありえる)。
上図の内破壊~隔絶(紫色のところ)を陰の魔力、解放~創生(黄色のところ)を陽の魔力という。ただし、解放と破壊、隔絶と創生の間はそのいずれでもなく、特殊な魔力として扱われる。
次に魔力の色についてだが、魔力の色は方向性の分類とはずれがある。しかし、ある程度は法則性があるので、代表的なものだけを紹介する。
日本語の色名と英語名が合わない時もあるが、英語名のほうが実際の色に近いものである。
「色名」…関わる方向性(関連度が高い順:強さ順ではないため注意)
「青」…沈静、隔絶、破壊
「紫」…沈静、解放、隔絶
「白」…隔絶、創生、解放
「黄」…奮起、創生
「赤」…奮起、破壊、解放
「黒」…破壊、解放、沈静
一つの色に対し、三つの方向性があるものがほとんどだが、隣合う関係にある方向性でない方向性については、隣合う関係性にある方向性よりも弱いものとして捉える。稀に強い場合もある。
この方向性と色についての分類はおおまかなものであるため、例外も存在する。
極稀に、対になる方向性を持った色のない魔力「虚」も存在する。これは理論上あり得るとされているが、観測はその性質上なされていない。




