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スカートと義妹

「おねぇさまおねぇさまおねぇさま」


「ど、どしたの桜花さん」


リビングでテレビをみていた瑛子は、どろどろと幽霊のような表情で現れた義妹にギョッとした。


「私、おねぇさまのセーラー服をくんかくんかしてたんですの」


「くんかくんか? なにそれ」


「そうしましたら、気づいてしまいました……おねぇさま、スカートからおねぇさま以外の香りがしますの!」


なるほど、くんかくんかとは匂いをかいでいたのかと理解すると瑛子は呆れてしまった。スカートを引き千切らんばかりに握りしめる桜花の恨めしげな視線。


「私じゃない匂いって……っていうか私の匂いってなんなんだろう……」


「地球の言葉じゃ例えようのない、素晴らしい香りですわ」


「んー、んー、……あ、もしかして」


瑛子はスカートを確認する。ネームが、戸田 夏になっていた。やはり、今日は体育があったので着替えの時にでも間違えたのだろう。


「夏ちゃんと、着替え間違えちゃったみたい。 桜花さんの嗅覚も侮れないね」


可笑しそうにする瑛子。しかし、桜花の表情に笑顔などなく、片手にハサミをかまえていた。


「ひょえーっ! 桜花さん!?」


「汚らわしい、あの女。 ねぇ、おねぇさま、いつどこでなぜ、スカートを脱いだんですの? あの女と?」


「あの、あのあの、桜花さん? 目が怖いよ? 体育の授業でだよ……切っちゃだめだよ」






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