プロローグ
お久しぶりの流水郎です。連載中の小説は、私の現状などから当分先を書けそうになく、誠に勝手ながら休止とさせていただきます。
艦魂を書くリハビリとして、イギリス海軍の変態兵器の話を書いてみました。艦魂が変態なのではなく兵器自体が変態という、そんなイギリス軍も大好きです(笑)
西暦1940年。
フランス、ベルギー、オランダなどを屈服させたナチスドイツは、次の目標をイギリスへと向けた。ヒトラーは「ナポレオンにさえできなかったイングランド上陸を成功させる」と豪語、ヨーロッパを席巻した電撃作戦を仕掛ける。
折しも戦力が大幅に低下していたイギリス軍だったが、この危機にイギリス国民は一丸となって対抗。首都ロンドンへの爆撃を受けながらも、ドイツ軍の上陸を阻止、撃退せしめた。後の世に云う『バトル・オブ・ブリテン』である。
その後、イギリス・アメリカは同盟国ソ連との協定に従い、東側でドイツと戦うソ連軍への物資援助を行うべく、輸送船団を派遣する。しかしドイツ軍の熾烈な航空攻撃により、多大な被害を出していた。
イギリス海軍は護衛空母の不足を補うべく、輸送船団に配属された商船たちの一部に、苦し紛れとも言える改造を施した。
Catapult Aircraft Merchantman Ship、通称『CAMシップ』である。