第2話 手から零れるもの 4
誰が待ってるのかわからないのですが、お待たせしました;;
間が空いたため、文章の書き方を忘れました…すみません…;;
ごめんなさ…い。
ベルガの親族がタイミングよく来た後のことは、正直よく覚えていない。
不本意な罵詈雑言を浴びせられ、心を閉ざしかけたミオの耳をふさぎながら、フィネと一緒に屋敷に戻った。
わめいてきたベルガの遺族を半ば脅すようになだめたあとは、ずっと屋敷にいた。
ミオは泣き続けた後、魂が抜けたように呆けてしまった。
まるで過去の自分を見ているようで、何を言っても俺のそばを離れなかったクリスの心境が少しわかる。
「ミオ、さすがに3日目だ。ものを食べろ」
「いら、ない」
「せめて、水を……」
「いらない」
数日前に貧血で倒れ、ベッドの上に移動してから彼女は目が覚めても何も食べず、何も飲まない。
ショックなのはわかるが、これでは死に急ぐようなものだ。
昔の俺を、そして今の俺を見ているようで、
「私、ベルガさんを救えなかった」
「……そうか?」
「だって…だって…!」
「ベルガは笑っていたぞ」
「え?」
「最後は、肺塞栓で苦しんだかもしれない。だからなんだ?お前の行為はすべて否定されるのか?」
「……それは」
「なあ……昔話をしようか」
こいつになら、少し、俺の過去を話をしてもいいかもしれない。
傷を負った、こいつになら。
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「俺は昔、軍に従事した医術師だった」
「軍…」
「治しても治しても死ににいくような馬鹿だらけだったよ…。
でも、俺はそこで多くの実践を積んだ。
そこで得た知識で、俺は天狗になっていた。なんでも治せるのだと。
……でも、そんな俺は国に戻って数か月後、かけがえのない大切な人の命を、病で失った」
「やま、い?」
「そいつは笑っていた。全力を尽くしたがまったく手が及ばなかった俺にありがとうと繰り返した。
その時、俺はなぜ礼を言われるのかもわからなかった」
今も、本当は礼を言われた理由はわからない。
俺は救えなかった。あの苦しみを和らげることなど、何一つできなかったのに。
「その人は俺に知ることで、次に生かせといって、死んだ後、俺に解剖するように、遺言を残して死んだ。
だから俺は、泣きながら、わめきながら、その人の四肢を観察するために切り刻んだ……
けれど、病のことは馬鹿な俺には分からなかった。だから俺はそれを知りたくて、今、勉強をしている。
…次に、同じ病になったものを、救えるように」
俺は、救えるのだろうか。
まだ救えない。でも、いつの日か。
まだ俺自身、吹っ切れていない、過去の思い。
俺の後ろにある、本物の山のようにできる死体の山。
俺は彼らの死を活かして前に進めているのか。
否、といわれても否定できないくらいの成果しか出せていないのが現状なのもわかっている。
でも、俺にだから、言えることはある。悩んだ俺がかかげている信条が。
「ベルガのことを悔やむなら、お前の知識でより多くのものを生かせ。今回の経験も、ベルガの命の重さも、すべて。
それが医療を行うものの償い方だと、俺は考えている」
「償える…?」
「償えるさ、…ベルガもそれを望んでいる」
「ベルガさんも…?」
「お前は、遺言状のことは聞いたか?」
ミオは首を振る。知るわけがない。
こいつはずっと、ベルガが死んで3日も放心していたのだから。
「ベルガは手持ちの宝石の遺産の相続人にお前とフィネを指定した。
『医術をより発展させるよう』だと」
「……ベルガさん」
「ベルガはお前がこのまま飲まず食わずで死ぬことを望むと思うか?」
「……いいえ」
「だったら、食べろ。元気になって、俺とクリスにまたいろいろ教えてくれ」
「うん……うん」
彼女は何かものが落ちたようなすっきりした顔つきで俺の方を見る。
後ろに控えていたフィネに軽いものを作るように言うと、歓喜の声が屋敷に響いた。
某K先生のきっとシリーズ手法を使ってしまいたくなるのを我慢して
書こう書こうがんばっていたらこんな感じになってしまいました;;
(書きたくないからと、一番嫌なところでいきなり話を終わらせ、
新章スタートという、プロなのかと叫んだ手法)
いったん書き終わったら、全部改稿したいです;;
もうちょっときれいに書き上げてあげたい…。。。
(ってか、プロット作ってから書けばいいものを)
精神的に、今も結構ぼろぼろなんですが、
書きたいシーンがこの話の中に、3つほどあるので頑張って書きたい。
その一つが、結構さらっと出した、ジェイドの過去のシーン。
あとのほうで番外編でまるまる1つ話使って書きたいんです。今書くと、つたない伏し線張りが台無しになる…ので…;;;
次は、プロローグから登場していない、あの人が登場。
予定ではもっと遅い登場の予定が;
シーンを描きたくてしょうがないので、早く登場です。